第5章
夢小説設定
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「マイキーは捕まらなかった」
「え…」
「何故なら…稀咲が身代わりを用意したからだ。
…マイキーは墜ちた…東卍はバルハラに乗っ取られ、総長マイキー、総長代理に稀咲鉄太を筆頭とした巨大組織に膨れあがった。
今思えば…稀咲が東卍に入ったのは…初めからマイキーが目当てだったんだろうな。」
「!」
『稀咲の目的はマイキー…何故かは分からない。でも…12年後の未来で、稀咲は異常なぐらいマイキーに執着してるように感じたの。
私の存在が…邪魔だと感じるほどに。
きっとそこには…何かがあるんだと思う。
そしてマイキーは……稀咲の手に落ちてしまって……あの未来になった』
六花ちゃんが言った通りだった…
稀咲の目的はマイキー君。
で、でも…
「マイキー君が一虎君を殺したなんて……嘘だ!マイキー君が人を殺すわけない!」
「…お前は…あの時のマイキーの立場になっても一虎を殺さないと言い切れるのか?
兄貴を殺した仇だぞ…」
「っ…」
「そしてあの日……目の前で場地を殺され……
六花を植物状態にされたんだぞ」
「……………え?」
今……なんて……
「お前も見てたろ?たけみっち。」
ドラケン君の言葉に俺の頭にザッと映像が流れた。
倒れ込む場地君。
血まみれのマイキー君。
そのマイキー君の足元で倒れる一虎君。
そして……
『……マイ、キ…を、おねが、ぃ…たけみっち……』
血まみれの手で…俺の頬に触れて…
涙を流す…
彼女の姿。
なんで………
なんでこんな映像が……
なんで……
六花ちゃんが……
「これで…色々分かった事がありますね」
東京拘置所を出て、俺はショックすぎて放心状態だった……
だって…
マイキー君が一虎君を殺して…
場地君を…六花ちゃんを…
一虎君が……
なんで……
「道成寺六花が植物状態になったのは不良の抗争に巻き込まれたから…
だから警察内部でも事情を知る者が少ないのも納得がいきます。
道成寺グループの娘が不良の抗争に巻き込まれて植物状態、なんて…道成寺家の名前に傷がつく…だから伏せられていた。」
「…考えたくもねぇ、見たくもねぇのに……頭に流れてくる。
六花ちゃんの血まみれの体と…流れた涙と…
…っ冷たく…なっていく体の温もりまで…」
太陽みたいに笑う彼女を思い出して、俺の視界がじわりと滲む。
こんな話……どう伝えたらいいんだよ。
また六花ちゃんを…
苦しませてしまう。
「…俺だって、分かってんだよ。…あの事件は…もうどうにもなんねぇ事だって」
2人で毛布にくるまったまま横になって…抱き締めあう。
直接触れる肌が…暖かくて…心地いい。
「分かってる…一虎や場地が俺の為にしようとした事も…たまたまそこに兄貴がい合わしちまった事も……
しょうがなかった事だって。
でも……そう思ってても…
心がうまくついてこねぇ…」
マイキーは私の胸に頭を擦り寄せる。
それを受け止めて…ぎゅっ、と抱きしめた。
「一虎の事だけは…ぜってぇ許せねぇ。その気持ちに変わりはない。
でも……場地は違う。
あいつは…必死に俺に謝って、償いたいって言った。
だから俺は場地を許した。
仲間だと思ってる。
だから……一虎側に行くのは許さねぇ」
「どうして…たけみっちに圭介君を連れ戻すように頼んだの?」
「……あいつ…兄貴にどことなく似てるって、話しただろ」
「うん」
「あいつなら……なんとかしてくれんじゃねぇかなって…そう思ったんだ。
確証はねぇけどさ…」
「…すっごいプレッシャー感じてたよ、たけみっち」
「…だろうな。」
マイキーに圭介君を連れ戻せなかったら殺す、って脅されてたら…そりゃそうだよね…
言ったマイキー本人は笑ってるけどさ…
「あいつ…東卍のトップになりてぇんだってさ」
たけみっち…マイキー本人に話しちゃったんだ…
「…マイキーピンチだね」
「そんな簡単に誰が認めるかよ…」
マイキーの言葉に私は笑う。
「…多分。場地は戻ってこねぇ。
分かってる。
でも……やっぱあいつとは喧嘩したくねぇんだ」
マイキーはずっとそう言ってる…
圭介君はマイキーにとって大切な幼なじみ。
だったら…
「じゃあやっぱり…喧嘩しなきゃいいんだよ」
「…んなわけにはいかねぇよ。…東卍内も…もうやらなきゃならねぇ雰囲気になってるしな」
「バルハラとの抗争は止められないよ?それは分かってる。
でも、だからって圭介君とやり合う必要はないよね?」
「…まぁな」
「だったら、バルハラに勝って…圭介君返してもらおうよ。」
私の提案にマイキーはちょっと驚いたように私を見る。
「戦利品は場地圭介。」
「戦利品って…」
「なんだか圭介君が捕らわれのお姫様みたいだね」
そう言って笑った私にマイキーは微妙〜な顔。
「ぜってぇやだ。場地が姫とか…」
「ははは」
「ま……でも…六花の言う通りかもしれねぇな…」
マイキーは何か考えるようにそうはくと、私を抱きしめた。
「え…」
「何故なら…稀咲が身代わりを用意したからだ。
…マイキーは墜ちた…東卍はバルハラに乗っ取られ、総長マイキー、総長代理に稀咲鉄太を筆頭とした巨大組織に膨れあがった。
今思えば…稀咲が東卍に入ったのは…初めからマイキーが目当てだったんだろうな。」
「!」
『稀咲の目的はマイキー…何故かは分からない。でも…12年後の未来で、稀咲は異常なぐらいマイキーに執着してるように感じたの。
私の存在が…邪魔だと感じるほどに。
きっとそこには…何かがあるんだと思う。
そしてマイキーは……稀咲の手に落ちてしまって……あの未来になった』
六花ちゃんが言った通りだった…
稀咲の目的はマイキー君。
で、でも…
「マイキー君が一虎君を殺したなんて……嘘だ!マイキー君が人を殺すわけない!」
「…お前は…あの時のマイキーの立場になっても一虎を殺さないと言い切れるのか?
兄貴を殺した仇だぞ…」
「っ…」
「そしてあの日……目の前で場地を殺され……
六花を植物状態にされたんだぞ」
「……………え?」
今……なんて……
「お前も見てたろ?たけみっち。」
ドラケン君の言葉に俺の頭にザッと映像が流れた。
倒れ込む場地君。
血まみれのマイキー君。
そのマイキー君の足元で倒れる一虎君。
そして……
『……マイ、キ…を、おねが、ぃ…たけみっち……』
血まみれの手で…俺の頬に触れて…
涙を流す…
彼女の姿。
なんで………
なんでこんな映像が……
なんで……
六花ちゃんが……
「これで…色々分かった事がありますね」
東京拘置所を出て、俺はショックすぎて放心状態だった……
だって…
マイキー君が一虎君を殺して…
場地君を…六花ちゃんを…
一虎君が……
なんで……
「道成寺六花が植物状態になったのは不良の抗争に巻き込まれたから…
だから警察内部でも事情を知る者が少ないのも納得がいきます。
道成寺グループの娘が不良の抗争に巻き込まれて植物状態、なんて…道成寺家の名前に傷がつく…だから伏せられていた。」
「…考えたくもねぇ、見たくもねぇのに……頭に流れてくる。
六花ちゃんの血まみれの体と…流れた涙と…
…っ冷たく…なっていく体の温もりまで…」
太陽みたいに笑う彼女を思い出して、俺の視界がじわりと滲む。
こんな話……どう伝えたらいいんだよ。
また六花ちゃんを…
苦しませてしまう。
「…俺だって、分かってんだよ。…あの事件は…もうどうにもなんねぇ事だって」
2人で毛布にくるまったまま横になって…抱き締めあう。
直接触れる肌が…暖かくて…心地いい。
「分かってる…一虎や場地が俺の為にしようとした事も…たまたまそこに兄貴がい合わしちまった事も……
しょうがなかった事だって。
でも……そう思ってても…
心がうまくついてこねぇ…」
マイキーは私の胸に頭を擦り寄せる。
それを受け止めて…ぎゅっ、と抱きしめた。
「一虎の事だけは…ぜってぇ許せねぇ。その気持ちに変わりはない。
でも……場地は違う。
あいつは…必死に俺に謝って、償いたいって言った。
だから俺は場地を許した。
仲間だと思ってる。
だから……一虎側に行くのは許さねぇ」
「どうして…たけみっちに圭介君を連れ戻すように頼んだの?」
「……あいつ…兄貴にどことなく似てるって、話しただろ」
「うん」
「あいつなら……なんとかしてくれんじゃねぇかなって…そう思ったんだ。
確証はねぇけどさ…」
「…すっごいプレッシャー感じてたよ、たけみっち」
「…だろうな。」
マイキーに圭介君を連れ戻せなかったら殺す、って脅されてたら…そりゃそうだよね…
言ったマイキー本人は笑ってるけどさ…
「あいつ…東卍のトップになりてぇんだってさ」
たけみっち…マイキー本人に話しちゃったんだ…
「…マイキーピンチだね」
「そんな簡単に誰が認めるかよ…」
マイキーの言葉に私は笑う。
「…多分。場地は戻ってこねぇ。
分かってる。
でも……やっぱあいつとは喧嘩したくねぇんだ」
マイキーはずっとそう言ってる…
圭介君はマイキーにとって大切な幼なじみ。
だったら…
「じゃあやっぱり…喧嘩しなきゃいいんだよ」
「…んなわけにはいかねぇよ。…東卍内も…もうやらなきゃならねぇ雰囲気になってるしな」
「バルハラとの抗争は止められないよ?それは分かってる。
でも、だからって圭介君とやり合う必要はないよね?」
「…まぁな」
「だったら、バルハラに勝って…圭介君返してもらおうよ。」
私の提案にマイキーはちょっと驚いたように私を見る。
「戦利品は場地圭介。」
「戦利品って…」
「なんだか圭介君が捕らわれのお姫様みたいだね」
そう言って笑った私にマイキーは微妙〜な顔。
「ぜってぇやだ。場地が姫とか…」
「ははは」
「ま……でも…六花の言う通りかもしれねぇな…」
マイキーは何か考えるようにそうはくと、私を抱きしめた。