第5章
夢小説設定
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「え?長内って…あのメビウスの元総長?」
次の日…たけみっちに呼び出された。
なんでも、たけみっちも千冬君に呼び出されたみたいで…
「そう。千冬から連絡があってさ、長内の居場所が分かったから稀咲の事聞きに行こうって」
「……ふ〜ん…」
「え?何?」
「もう名前呼び会う仲になったんだ〜」
ちょっと面白くなさそうな私にたけみっちがえ?と首を傾げる。
「たけみっちの相棒1号は私だからね!忘れないでよ!」
「……な、なんで張り合ってんの…。あ、千冬!」
たけみっちが手を上げると千冬君が振り返る。
「おお。六花さんどもっス」
ぺこりと頭をさげる千冬君。
「……どーも…」
「??え?」
ぷいっ、と顔を横に向けて不機嫌そうな私に千冬君がたけみっちを見る。
「や…気にしないで。
…ってかこういうとこなんかマイキー君に似てる…」
「ここ?」
「はい。元メビウスの奴に聞いたんで間違いないっす」
千冬君に連れられてきたのは大工さん達が作業する作業所。
千冬君が頭領らしき男性に声をかけると、奥で作業してた金髪の人物がこちらを振り返る。
彼が長内…
パー君が刺した相手…
「稀咲に最初に出会った時…まぁ第1印象は…じみなガキ、って感じだったな」
稀咲鉄太が…地味なガキ?
今の彼や未来の彼からは想像できない。
最初は不良やってたわけじゃないのかな…
「自分と組めば、すぐに東京のトップになれる、って言ってきた。
見返りは求めねぇ…
自分でもらうからっつってたな。
俺は自分を知ってる…それから…」
長内が私達を見る。
「月は1人じゃ輝けない」
「え…」
『…俺は…月だ。
月は1人じゃ輝けない。だから…』
未来で聞いた、あのセリフと一緒…
「それが稀咲鉄太との出会いだった。
気に入らねぇ奴は皆ボコしてきたし、歯向かう奴なんていなかった。
そしたら…いつの間にか周りに誰もいなくなった。
そんな時だ…稀咲が俺に近寄ってきたのは。
不思議なことに、稀咲の言うことを聞いてたら全てがうまくいった。
俺はたった1年でただの喧嘩だけが取り柄のバカから、新宿を仕切る総長にのし上がったんだ。」
「1年で…」
「じゃあ長内君がメビウスの総長になれたのは稀咲がいたからって事ですか?」
千冬が問う。
「ああ…喧嘩の腕だけで人はまとめらんねぇよ」
「なら、稀咲は長内君の腹心の部下って事?」
「……稀咲にとってオレはただの踏み台だった!それが分かったのは8.3抗争だ。」
「8.3抗争ってドラケン君が刺された、あの?」
「そもそも、あの抗争自体が稀咲が仕組んだもんだ」
「なっ…」
あの裏に……すでに稀咲がいたって事?
じゃあ…ぱーちん君の件も…稀咲が絡んでた?
…ぱーちん君の友達や彼女さんが襲われたのも……稀咲の計画の、うち?
「稀咲はぱーちんを追い詰めて、東卍との喧嘩の原因を作った……全部俺のせいにしてな」
なんて奴なの……稀咲。
私は病院で見た彼女さんの姿とご両親の姿を思い出して、ぎゅっと手を握りしめる。
「そして俺が刺された後…俺のやり方が気に入らねぇって、理由つけてマイキーに近づいて…ぱーちんを無罪にできる、って餌でマイキーに取り入った」
『金でぱーを釈放させるって話があがったからだ。それを提案したのがマイキーで俺やドラケンは反対した』
圭介君の言ってた話しだ…
「なんで稀咲はそんなめんどくせぇ事…」
「8.3抗争での稀咲の目的は、抗争に乗じてドラケンを殺し、空いた東卍のナンバー2に座る事だったからだ」
「!」
今まであった全てが全部…稀咲の計画の1つで
その手の上で皆は転がされていた。
全ては稀咲が東卍に入るため、マイキーに近づく為…
なんて奴なの…
「俺は稀咲に捨てられた。だがあいつは…次の刀を手に入れてる。」
「え…」
「稀咲の次の刀は……
半間修二」
「え!半間って、今バルハラの?」
「ああ」
「そこまで分かってて…何で稀咲をやっちまわないんスか。
長内君、稀咲にいいように使われただけじゃないスか」
「ただの喧嘩の強え奴だったり、ちょっと悪知恵働くぐれぇの奴なら…俺がやっちまう…でも…稀咲はもっと…何ていうか……
やべえんだよ!」
長内君の額に汗が滲む。
「自分の手え汚さずに、人を殺そうとする奴だぞ!
手出したら……何されるか…
とにかく…俺はもう稀咲とは関わりたくねえんだ」
長内君が稀咲を恐れるのは分かる。
彼は未来でも…自分の手は汚さない、しっぽは掴ませない。
そして……身代わりになる者をたてるのもうまい。
人を言葉巧みに操る事も…
彼はそれだけ頭がキレる男だ…
『…でも…その頭の良さが、お前の寿命を縮めちまったな』
だからこそ…
自分の考えた道から逸れた者には容赦がない危険な人物だ。
未来でも相当だったが、それはあくまで大人になった稀咲の話で…
まさか…中学生ですでに人を操る術を完全に身につけているなんて……
私は怖くなって、ぎゅっと腕を掴む。
そんな相手から…マイキーを守ることが…私にできるのだろうかという不安が襲った。
次の日…たけみっちに呼び出された。
なんでも、たけみっちも千冬君に呼び出されたみたいで…
「そう。千冬から連絡があってさ、長内の居場所が分かったから稀咲の事聞きに行こうって」
「……ふ〜ん…」
「え?何?」
「もう名前呼び会う仲になったんだ〜」
ちょっと面白くなさそうな私にたけみっちがえ?と首を傾げる。
「たけみっちの相棒1号は私だからね!忘れないでよ!」
「……な、なんで張り合ってんの…。あ、千冬!」
たけみっちが手を上げると千冬君が振り返る。
「おお。六花さんどもっス」
ぺこりと頭をさげる千冬君。
「……どーも…」
「??え?」
ぷいっ、と顔を横に向けて不機嫌そうな私に千冬君がたけみっちを見る。
「や…気にしないで。
…ってかこういうとこなんかマイキー君に似てる…」
「ここ?」
「はい。元メビウスの奴に聞いたんで間違いないっす」
千冬君に連れられてきたのは大工さん達が作業する作業所。
千冬君が頭領らしき男性に声をかけると、奥で作業してた金髪の人物がこちらを振り返る。
彼が長内…
パー君が刺した相手…
「稀咲に最初に出会った時…まぁ第1印象は…じみなガキ、って感じだったな」
稀咲鉄太が…地味なガキ?
今の彼や未来の彼からは想像できない。
最初は不良やってたわけじゃないのかな…
「自分と組めば、すぐに東京のトップになれる、って言ってきた。
見返りは求めねぇ…
自分でもらうからっつってたな。
俺は自分を知ってる…それから…」
長内が私達を見る。
「月は1人じゃ輝けない」
「え…」
『…俺は…月だ。
月は1人じゃ輝けない。だから…』
未来で聞いた、あのセリフと一緒…
「それが稀咲鉄太との出会いだった。
気に入らねぇ奴は皆ボコしてきたし、歯向かう奴なんていなかった。
そしたら…いつの間にか周りに誰もいなくなった。
そんな時だ…稀咲が俺に近寄ってきたのは。
不思議なことに、稀咲の言うことを聞いてたら全てがうまくいった。
俺はたった1年でただの喧嘩だけが取り柄のバカから、新宿を仕切る総長にのし上がったんだ。」
「1年で…」
「じゃあ長内君がメビウスの総長になれたのは稀咲がいたからって事ですか?」
千冬が問う。
「ああ…喧嘩の腕だけで人はまとめらんねぇよ」
「なら、稀咲は長内君の腹心の部下って事?」
「……稀咲にとってオレはただの踏み台だった!それが分かったのは8.3抗争だ。」
「8.3抗争ってドラケン君が刺された、あの?」
「そもそも、あの抗争自体が稀咲が仕組んだもんだ」
「なっ…」
あの裏に……すでに稀咲がいたって事?
じゃあ…ぱーちん君の件も…稀咲が絡んでた?
…ぱーちん君の友達や彼女さんが襲われたのも……稀咲の計画の、うち?
「稀咲はぱーちんを追い詰めて、東卍との喧嘩の原因を作った……全部俺のせいにしてな」
なんて奴なの……稀咲。
私は病院で見た彼女さんの姿とご両親の姿を思い出して、ぎゅっと手を握りしめる。
「そして俺が刺された後…俺のやり方が気に入らねぇって、理由つけてマイキーに近づいて…ぱーちんを無罪にできる、って餌でマイキーに取り入った」
『金でぱーを釈放させるって話があがったからだ。それを提案したのがマイキーで俺やドラケンは反対した』
圭介君の言ってた話しだ…
「なんで稀咲はそんなめんどくせぇ事…」
「8.3抗争での稀咲の目的は、抗争に乗じてドラケンを殺し、空いた東卍のナンバー2に座る事だったからだ」
「!」
今まであった全てが全部…稀咲の計画の1つで
その手の上で皆は転がされていた。
全ては稀咲が東卍に入るため、マイキーに近づく為…
なんて奴なの…
「俺は稀咲に捨てられた。だがあいつは…次の刀を手に入れてる。」
「え…」
「稀咲の次の刀は……
半間修二」
「え!半間って、今バルハラの?」
「ああ」
「そこまで分かってて…何で稀咲をやっちまわないんスか。
長内君、稀咲にいいように使われただけじゃないスか」
「ただの喧嘩の強え奴だったり、ちょっと悪知恵働くぐれぇの奴なら…俺がやっちまう…でも…稀咲はもっと…何ていうか……
やべえんだよ!」
長内君の額に汗が滲む。
「自分の手え汚さずに、人を殺そうとする奴だぞ!
手出したら……何されるか…
とにかく…俺はもう稀咲とは関わりたくねえんだ」
長内君が稀咲を恐れるのは分かる。
彼は未来でも…自分の手は汚さない、しっぽは掴ませない。
そして……身代わりになる者をたてるのもうまい。
人を言葉巧みに操る事も…
彼はそれだけ頭がキレる男だ…
『…でも…その頭の良さが、お前の寿命を縮めちまったな』
だからこそ…
自分の考えた道から逸れた者には容赦がない危険な人物だ。
未来でも相当だったが、それはあくまで大人になった稀咲の話で…
まさか…中学生ですでに人を操る術を完全に身につけているなんて……
私は怖くなって、ぎゅっと腕を掴む。
そんな相手から…マイキーを守ることが…私にできるのだろうかという不安が襲った。