第5章
夢小説設定
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「…本当に病院に行かなくていいのか」
「うん…もう大丈夫。心配かけてごめんね」
マイキーのベッドに横になりながらそう言うとマイキーが私の頭を優しく撫でる。
過呼吸になるなんて思わなかった…
それ程に、彼…稀咲との再会は、私にとって衝撃で、恐怖だったのだ…
まだ耳に残る銃声音…
ニヤリと笑った唇。
『じゃあな、弁護士、先生…』
ぎゅっ、とシーツを掴む手が震える。
怖い……
「マイキー…」
「どうした?」
私は起き上がると、マイキーの首に手を回して抱きつく。
「…抱きしめて…」
「………」
マイキーは何も言わず、私の背に手を回すと、ぎゅっ、と強く抱き締めてくれる。
不安に押しつぶされそうだ……
稀咲はいつ……マイキーに近づいたの?
いつ……参番隊の隊長に任命されるほどの信頼を、マイキーから得たのか…
マイキー…あの人はダメ。
信用しちゃダメだって…叫びたい、言ってしまいたい。
でも……
言えない。
どうしたらいいの…
「六花…」
ぎゅっ、と服を握った私に、マイキーが体を離すと視線を合わせた。
「今日渡した指輪…出して」
「え?あ…うん」
私は服のポケットからシルバーの指輪を出してマイキーに渡すとマイキーが部屋の棚から何か持ってくる。
指輪と同じシルバーのネックレスだ。
それに指輪を通すと、そのまま私の首につける…
「こうしとけば…無くさねぇだろ。」
「あ……うん。ありがとう……」
胸元で揺れた指輪を見つめる。
マイキーの想いが…ここに詰まってる。そんな気がした。
「マイキー…」
「ん?」
「今日会った…稀咲って人に……いつ出会ったの?」
私の問いにマイキーは眉を寄せる。
「なんでそんな事聞くんだ」
「東卍でもない、メビウスにいた人を参番隊の隊長にするなんて…それだけあの人を信頼してるって事でしょ」
「信頼?…それはちげぇよ」
「え?」
「これからの東卍に稀咲の力が必要だと思ったからだ。
8.3抗争の日、半間が言ってた…
もうすぐバルハラってチームが東卍とぶつかって、でけぇ抗争になる。
バルバラは噂じゃ総人数300名。
対する東卍は100名ほど…
稀咲が隊長になれば元メビウスの奴らを引き入れて50名ほどに増える。
だから、今の東卍にはあいつの力が必要だと思った。
信頼とは、少し違う」
そうだったんだ…
その言葉に、少し安心した。
マイキーの心はまだ完全には稀咲に支配はされてはいないと感じたからだ。
でも…稀咲は頭がかなりキレる人で、この先…言葉巧みにマイキーの心にじわじわと入り込んでくるに違いない。
東卍に入った目的も間違いなくマイキーで、マイキーに取り入る為。
稀咲が今どこまで裏で動いているのか正直分からないけど…
このままだときっと着実にあの未来に向かっていっているのは確実だ。
「マイキー…
やっぱり…あの稀咲って人を参番隊の隊長にするの……待てないのかな」
「………」
「だって、けんちゃんや三ツ谷君は反対してるんだよね?
だったら……やっぱりもう少し話し合って決めた方が、」
「六花」
マイキーが私の言葉を遮る。
「東卍の事は…六花には関係ない事だ。」
「っ…」
「俺が決めた事…それを曲げるにはそれなりの理由がいる。
けんちんや三ツ谷もそれは分かってる…
それでも俺はそうすると決めたんだ。
だから…
…東卍の事に首は突っ込むな」
マイキーの言葉に、私はそれ以上何も言えない…
分かっていた。
きっと私が言っても、マイキーが聞きいれてはくれない事は。
でも、なんとか…稀咲の東卍入は止めたい。
でも…関わるなと言われてしまえば、どうする事もできない…
黙りこんだ私に、マイキーが小さいため息をついた。
「……悪い。言い方がキツかったな。
でも…六花を東卍の事にはなるべく巻き込みたくねぇと思ってる…」
「……私も…男の子ならよかった」
「は?」
「男の子なら……喧嘩に強くなって、東卍に入って…皆と一緒に抗争にも参加できるし…」
東卍のメンバーなら…私の意見も聞き入れてもらえるかもしれないのに…
「…急になんの話だよ。
…てか、もし六花が男だとしても東卍にはぜってぇ入れねぇ」
「え!なんで!?」
地味にショック…
「六花運動神経わりぃし、どう見たって、喧嘩も弱そうだろ。」
「うっ…まぁ運動神経ないのは認めるけど…いざという時は強いかもしれないじゃない!」
「まあ…それはあるかもな。マリナ、投げ飛ばしたし」
「だからあれは投げ飛ばしたんじゃないってば!
もしかしたら、けんちゃんなんてさ、けちょんけちょんにしてさ…マイキーの右腕になる可能性だって、」
「ねぇな」
うっ……即答。
「どっちかていうと…たけみっちタイプだな」
「…それって…喜んでいいんだよね」
「さぁな」
うぅ…ん……
「とにかく…もうこの話はするな。後…バルバラとの抗争が終わるまで、東卍内もピリついてるから六花は出禁な。」
…完全に一線を引かれてしまった。
「…わかった」
これ以上稀咲の話をしたら多分マイキーは怒るだろう…
でも、だったらどうする…
ふと私の頭に浮かんだのはある人の顔。
彼なら…相談に乗ってくれるかもしれない。
マイキーを止められないなら…
私がマイキーを稀咲から守る方法を探すしかない。
「うん…もう大丈夫。心配かけてごめんね」
マイキーのベッドに横になりながらそう言うとマイキーが私の頭を優しく撫でる。
過呼吸になるなんて思わなかった…
それ程に、彼…稀咲との再会は、私にとって衝撃で、恐怖だったのだ…
まだ耳に残る銃声音…
ニヤリと笑った唇。
『じゃあな、弁護士、先生…』
ぎゅっ、とシーツを掴む手が震える。
怖い……
「マイキー…」
「どうした?」
私は起き上がると、マイキーの首に手を回して抱きつく。
「…抱きしめて…」
「………」
マイキーは何も言わず、私の背に手を回すと、ぎゅっ、と強く抱き締めてくれる。
不安に押しつぶされそうだ……
稀咲はいつ……マイキーに近づいたの?
いつ……参番隊の隊長に任命されるほどの信頼を、マイキーから得たのか…
マイキー…あの人はダメ。
信用しちゃダメだって…叫びたい、言ってしまいたい。
でも……
言えない。
どうしたらいいの…
「六花…」
ぎゅっ、と服を握った私に、マイキーが体を離すと視線を合わせた。
「今日渡した指輪…出して」
「え?あ…うん」
私は服のポケットからシルバーの指輪を出してマイキーに渡すとマイキーが部屋の棚から何か持ってくる。
指輪と同じシルバーのネックレスだ。
それに指輪を通すと、そのまま私の首につける…
「こうしとけば…無くさねぇだろ。」
「あ……うん。ありがとう……」
胸元で揺れた指輪を見つめる。
マイキーの想いが…ここに詰まってる。そんな気がした。
「マイキー…」
「ん?」
「今日会った…稀咲って人に……いつ出会ったの?」
私の問いにマイキーは眉を寄せる。
「なんでそんな事聞くんだ」
「東卍でもない、メビウスにいた人を参番隊の隊長にするなんて…それだけあの人を信頼してるって事でしょ」
「信頼?…それはちげぇよ」
「え?」
「これからの東卍に稀咲の力が必要だと思ったからだ。
8.3抗争の日、半間が言ってた…
もうすぐバルハラってチームが東卍とぶつかって、でけぇ抗争になる。
バルバラは噂じゃ総人数300名。
対する東卍は100名ほど…
稀咲が隊長になれば元メビウスの奴らを引き入れて50名ほどに増える。
だから、今の東卍にはあいつの力が必要だと思った。
信頼とは、少し違う」
そうだったんだ…
その言葉に、少し安心した。
マイキーの心はまだ完全には稀咲に支配はされてはいないと感じたからだ。
でも…稀咲は頭がかなりキレる人で、この先…言葉巧みにマイキーの心にじわじわと入り込んでくるに違いない。
東卍に入った目的も間違いなくマイキーで、マイキーに取り入る為。
稀咲が今どこまで裏で動いているのか正直分からないけど…
このままだときっと着実にあの未来に向かっていっているのは確実だ。
「マイキー…
やっぱり…あの稀咲って人を参番隊の隊長にするの……待てないのかな」
「………」
「だって、けんちゃんや三ツ谷君は反対してるんだよね?
だったら……やっぱりもう少し話し合って決めた方が、」
「六花」
マイキーが私の言葉を遮る。
「東卍の事は…六花には関係ない事だ。」
「っ…」
「俺が決めた事…それを曲げるにはそれなりの理由がいる。
けんちんや三ツ谷もそれは分かってる…
それでも俺はそうすると決めたんだ。
だから…
…東卍の事に首は突っ込むな」
マイキーの言葉に、私はそれ以上何も言えない…
分かっていた。
きっと私が言っても、マイキーが聞きいれてはくれない事は。
でも、なんとか…稀咲の東卍入は止めたい。
でも…関わるなと言われてしまえば、どうする事もできない…
黙りこんだ私に、マイキーが小さいため息をついた。
「……悪い。言い方がキツかったな。
でも…六花を東卍の事にはなるべく巻き込みたくねぇと思ってる…」
「……私も…男の子ならよかった」
「は?」
「男の子なら……喧嘩に強くなって、東卍に入って…皆と一緒に抗争にも参加できるし…」
東卍のメンバーなら…私の意見も聞き入れてもらえるかもしれないのに…
「…急になんの話だよ。
…てか、もし六花が男だとしても東卍にはぜってぇ入れねぇ」
「え!なんで!?」
地味にショック…
「六花運動神経わりぃし、どう見たって、喧嘩も弱そうだろ。」
「うっ…まぁ運動神経ないのは認めるけど…いざという時は強いかもしれないじゃない!」
「まあ…それはあるかもな。マリナ、投げ飛ばしたし」
「だからあれは投げ飛ばしたんじゃないってば!
もしかしたら、けんちゃんなんてさ、けちょんけちょんにしてさ…マイキーの右腕になる可能性だって、」
「ねぇな」
うっ……即答。
「どっちかていうと…たけみっちタイプだな」
「…それって…喜んでいいんだよね」
「さぁな」
うぅ…ん……
「とにかく…もうこの話はするな。後…バルバラとの抗争が終わるまで、東卍内もピリついてるから六花は出禁な。」
…完全に一線を引かれてしまった。
「…わかった」
これ以上稀咲の話をしたら多分マイキーは怒るだろう…
でも、だったらどうする…
ふと私の頭に浮かんだのはある人の顔。
彼なら…相談に乗ってくれるかもしれない。
マイキーを止められないなら…
私がマイキーを稀咲から守る方法を探すしかない。