や、やばい！これは完全に泣かせたパターンだ！


武道は顔を覆ったまま下を向いてる六花にアタフタする。


それは他の二人も同じで…特にマイキーは顔色が悪いぐらいだ。



「お、おい…六花…だ、大丈夫、か？」



「六花ちゃん…？」



マイキーが六花の肩に触れようとした…その時…



「…………んなよ」



「え？」



ワナワナ震え出す六花の肩。



この姿を…マイキーとドラケンは知っていた。


「……ざけんな…」


「え！？」



たけみっちが六花の顔を覗きこんだ、その瞬間……




「ふざけんなーっ！！！！！！」




「「「！！！！！！！！」」」




ばっ、と顔を上げて般若のごとく怖い顔で叫んだ六花に一緒にいた3人だけではなく、武道の部屋から見守っていた4人もびっくりしていた。




「人様の家で…人様の物で……何やってんの！！！？？？
人の迷惑考えなさいよ！！！！！

なんなの！？自分達の事ばっかり！！！


たけみっちも！！ウジウジしてないでこの二人ぶん殴ってでも止めなさいよ！
男だろ！！」


「えぇ！？ん、んな無茶苦茶な！ってか六花ちゃん落ち着いて！
い、今は二人を仲直り、」


「はぁ！？知らんわ！」


「し、知らんわって…えぇ！？」



やばい、完全キレてる…



「やりたきゃ、やりなさいよ！！どうぞご自由に！！！

でも！！これだけは言っとく！！！」


六花はマイキーとドラケンを見る。



「エマが、二人が争っている事に心を痛めてる！！
だから！私はエマの為に二人には争ってほしくない！！
エマを泣かせるなら、私は二人を許さないから！！！」



兄と好きな人が争うなんて…


エマにとっては辛い事だ。