「ちょっとまずい事になってきてる…このままだと…たけみっちが話してた通り…

東卍の内部抗争が勃発するかもしれない…」


「そんな……マ、マイキー君は…マイキー君なら六花ちゃんの話を聞いてくれるよね！」


たけみっちの言葉に私は首を横に振る。



「マイキー…私の電話に出ない」



「そ、そんな…」


「でも、だからって…諦めるつもりはないよ。8月3日までに、必ず二人を元通りにする」



「六花ちゃん…どっからそのガッツきてんの？」



あのマイキー君とドラケン君だよ？と、なぜひるまないのか、とたけみっちが聞く。




「大切だから。」



「え？」



「マイキーはもちろん、けんちゃんも…みんな私の大切な人達だから…

だから、救いたい。その気持ちだけ。

たけみっちも同じでしょ？

ヒナちゃんを救いたい。ただそれだけ…

その為に


命掛けてる」




マイキーに、あの冷たい瞳を向けられるのは正直辛い。



でも…



怯むな。



立ち止まるな



自分がここにいる意味を…



考えるんだ。







その後3日…マイキーと会う事も、電話をする事もなかった。


というより…完全に避けられているようだ。



三ツ谷君に様子を聞いたが、やはり二人は相変わらずで…


東卍内でも、マイキー派、ドラケン派、なんて分かれて争う人も出てきたらしい。


トップ二人が決裂しているのだからしょうがないのだが…




私は深いため息をつくと目の前の家のチャイムを鳴らした。




「はーい……え！！？？六花ちゃん！？」



扉が開いて、顔を出した人物は私を見ると驚いて瞳を開いた。



「やっほ、たけみっち。具合どうかな？って…お見舞い」



「あ、ありがとう！あがって……あ、でも今…」



「ん？」



「何！？六花ちゃんって言った！？」


「まじ！？」


「？」



ドタドタ！と音がして、騒がしく2階から誰か降りてきた。

正確には…誰か、達、だ。


「うを！六花ちゃんだ！なんで武道の家に！」


「えー！！なんで！」



「あ…みんな久しぶり」


見知った顔は、たけみっちの友達…溝中の4人だった。