第3章
夢小説設定
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最初は
ただの興味があっただけだった。
あのマイキーをあそこまでベタ惚れにした女が
どんな奴なのか
「ていっ、やっ!…なんか違うな…やっ!…うわわわわ!」
どてんっ!!と激しい音がして六花がひっくり返る。
「いっ、たたた…」
「…センスねぇな、お前」
仰向けにひっくり返った六花の頭上にフッと影がさす。
六花は見上げた先にいた人物に瞳を開くと慌てて起き上がった。
「あ、け、圭介君!」
「…まだ懲りずに練習してんのか」
「あ、ははは。万作おじいちゃんにはちょっと向いてないかもって言われちゃった」
苦笑いを浮かべた六花,
「じゃあなんで練習してんだよ。…しかもこんな早い時間に」
稽古が始まるまではまだしばらくある。
「あ…ほら私、下手くそでしょ?だから、皆と同じ時間に練習したら邪魔になるから‥前みたいに木村君にも怒られちゃうし」
木村?ああ…あの6年のやつか。
「なんでそこまで空手やりたいわけ?」
「……強く…なりたい」
「は?」
六花が俺を真っ直ぐ見る。
「強くなりたいんだ。」
「…それは…喧嘩とかに強くなりてぇって事か?」
「喧嘩?あ、違う違う!喧嘩、とかじゃなくて……万作おじいちゃんが言ってたんだ。
空手は、力だけじゃなくて心も強くするって…」
「心?」
「そう。だから…私は強くなりたいの。
もっともっと強くなって…
私がお母さんを守るの」
そう言って、六花は自分の胸に手をあてた。
『あいつは強い、心が強い。…どんなに辛い状況でも…自分一人でなんとかしようって思ってる。
たった一人で戦ってんだよ。
六花はさ。』
今思えば…
娘を思いどうりしようとする父親、その父親に虐げられている母親。
六花はずっと…
自分が頑張れば、自分がもっと強い心があれば…
母親を守ってあげられるのに…
だからもっともっと
自分が強くなって、頑張らなければならないのだと…
一人
その小さな背に大きなものを背負っていたのだ。
きっと
一人で泣いた日が沢山あったのだろう…
ただの興味があっただけだった。
あのマイキーをあそこまでベタ惚れにした女が
どんな奴なのか
「ていっ、やっ!…なんか違うな…やっ!…うわわわわ!」
どてんっ!!と激しい音がして六花がひっくり返る。
「いっ、たたた…」
「…センスねぇな、お前」
仰向けにひっくり返った六花の頭上にフッと影がさす。
六花は見上げた先にいた人物に瞳を開くと慌てて起き上がった。
「あ、け、圭介君!」
「…まだ懲りずに練習してんのか」
「あ、ははは。万作おじいちゃんにはちょっと向いてないかもって言われちゃった」
苦笑いを浮かべた六花,
「じゃあなんで練習してんだよ。…しかもこんな早い時間に」
稽古が始まるまではまだしばらくある。
「あ…ほら私、下手くそでしょ?だから、皆と同じ時間に練習したら邪魔になるから‥前みたいに木村君にも怒られちゃうし」
木村?ああ…あの6年のやつか。
「なんでそこまで空手やりたいわけ?」
「……強く…なりたい」
「は?」
六花が俺を真っ直ぐ見る。
「強くなりたいんだ。」
「…それは…喧嘩とかに強くなりてぇって事か?」
「喧嘩?あ、違う違う!喧嘩、とかじゃなくて……万作おじいちゃんが言ってたんだ。
空手は、力だけじゃなくて心も強くするって…」
「心?」
「そう。だから…私は強くなりたいの。
もっともっと強くなって…
私がお母さんを守るの」
そう言って、六花は自分の胸に手をあてた。
『あいつは強い、心が強い。…どんなに辛い状況でも…自分一人でなんとかしようって思ってる。
たった一人で戦ってんだよ。
六花はさ。』
今思えば…
娘を思いどうりしようとする父親、その父親に虐げられている母親。
六花はずっと…
自分が頑張れば、自分がもっと強い心があれば…
母親を守ってあげられるのに…
だからもっともっと
自分が強くなって、頑張らなければならないのだと…
一人
その小さな背に大きなものを背負っていたのだ。
きっと
一人で泣いた日が沢山あったのだろう…