第1章
夢小説設定
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「ど、して…あっ、」
彼は私を起こすと開いた胸元を閉めて、服を整えてくれた。
「お前の親父さんから話は聞いてる」
「えっ…?」
「お前が…六花がこの組織の弁護士になった事、お前は疑問に思わなかったわけ?」
「気にならないわけ、ないです。…でも、お父さん…父が教えてくれるわけなくて…
昔から…父がそうだと言ったらそうなんだ、と言われて育ったから…
嫌だとか言っても結局は父の言いなりになる」
現に資格を剥奪させるとすら言われたのだ。
「お前が11歳のとき…だったな。その傷をおったのは」
「はい」
17年前の冬…
私の家は全焼した。
寒い、雪が降る夜の事だった。
私は塾に行っていた時の出来事。
真っ赤に燃え盛る炎は
今でも目にやきついていた。
厳格な父の元で、私は弁護士になるべく幼い頃から厳しく育てられていた。
そんな父とは正反対に私を心配していた母。
あの家事の日…
母はあの燃え盛る家の中にいた。
【お母さん!お母さんっ!!!!】
燃え盛る家に向かって、私は泣き叫んだ。
「犯人は…父が弁護をして裁判に負けた事を恨んだ男でした。」
男は政治家の息子だった。
この世界には、よくある話だ。
男は、女性を無理矢理強姦した罪にとわれ、警察に捕まった。
そこで、政治家の父親から弁護するようわたしの父に依頼が来た。
本来なら長い刑期で刑務所に収監されるはずだったところを、反省の意思があるから、と父の力で数年に刑期が短くなったのだ。
しかし、保釈されると思っていた男は、罪をおかしたくせに父が負けたと思い込み、逆恨み。
刑務所に入ったのは父のせいだと…
そして
我が家に火を放ったのだ。
母と家を失い、父はもちろん弁護士として戦った。
でも
精神疾患があったとかで罪にはとえず、また短い刑期ですまされる判決に。
今思えば、裏で大きな力が動いていたに違いない。
当然私達家族は納得などいくはずがなかった。
でも、男はあっさり刑務所から出てきた。
その後も罪をおかしては何度も刑務所に収監されていると聞いた…
弁護士になったらいつかあいつを一生、檻の中に入れてやると誓い、私は夢をすて、父の言いつけ通り、弁護士になった。
やっと戦える。
そう思った矢先だった…
男が…獄中死をした、と知らされたのは。
どういった経緯だったのか、それすら私には知らされず、父にはもう忘れるよう言われた。
「取引した。お前の父親とな」
「え?」
「娘を東京卍會の弁護士として渡す代わりに…あの男を内密に消してくれ、ってな」
「なっ!」
彼は私を起こすと開いた胸元を閉めて、服を整えてくれた。
「お前の親父さんから話は聞いてる」
「えっ…?」
「お前が…六花がこの組織の弁護士になった事、お前は疑問に思わなかったわけ?」
「気にならないわけ、ないです。…でも、お父さん…父が教えてくれるわけなくて…
昔から…父がそうだと言ったらそうなんだ、と言われて育ったから…
嫌だとか言っても結局は父の言いなりになる」
現に資格を剥奪させるとすら言われたのだ。
「お前が11歳のとき…だったな。その傷をおったのは」
「はい」
17年前の冬…
私の家は全焼した。
寒い、雪が降る夜の事だった。
私は塾に行っていた時の出来事。
真っ赤に燃え盛る炎は
今でも目にやきついていた。
厳格な父の元で、私は弁護士になるべく幼い頃から厳しく育てられていた。
そんな父とは正反対に私を心配していた母。
あの家事の日…
母はあの燃え盛る家の中にいた。
【お母さん!お母さんっ!!!!】
燃え盛る家に向かって、私は泣き叫んだ。
「犯人は…父が弁護をして裁判に負けた事を恨んだ男でした。」
男は政治家の息子だった。
この世界には、よくある話だ。
男は、女性を無理矢理強姦した罪にとわれ、警察に捕まった。
そこで、政治家の父親から弁護するようわたしの父に依頼が来た。
本来なら長い刑期で刑務所に収監されるはずだったところを、反省の意思があるから、と父の力で数年に刑期が短くなったのだ。
しかし、保釈されると思っていた男は、罪をおかしたくせに父が負けたと思い込み、逆恨み。
刑務所に入ったのは父のせいだと…
そして
我が家に火を放ったのだ。
母と家を失い、父はもちろん弁護士として戦った。
でも
精神疾患があったとかで罪にはとえず、また短い刑期ですまされる判決に。
今思えば、裏で大きな力が動いていたに違いない。
当然私達家族は納得などいくはずがなかった。
でも、男はあっさり刑務所から出てきた。
その後も罪をおかしては何度も刑務所に収監されていると聞いた…
弁護士になったらいつかあいつを一生、檻の中に入れてやると誓い、私は夢をすて、父の言いつけ通り、弁護士になった。
やっと戦える。
そう思った矢先だった…
男が…獄中死をした、と知らされたのは。
どういった経緯だったのか、それすら私には知らされず、父にはもう忘れるよう言われた。
「取引した。お前の父親とな」
「え?」
「娘を東京卍會の弁護士として渡す代わりに…あの男を内密に消してくれ、ってな」
「なっ!」