第3章
夢小説設定
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『いってぇ…』
『大丈夫!?』
あ…またこの人の夢だ…
目の前で木から落ちてきた少年。
膝から血が出ている。
でも相変わらず顔は半分しか分からない。
小さな私は、鞄から花柄の絆創膏を取り出して…彼の膝に貼る。
彼の褐色の肌にはあきらかに可愛すぎるそれ…
『痛いの痛いのとんでけ!』
そう言って撫でた膝から空に向かって手をあげた私に、少年は少し驚いたように瞳を開くと、ブッと笑った。
あ…
そこで初めて彼の顔を全部思い出した。
日本人には珍しい褐色肌…大きな瞳を覆うフサフサのまつ毛…
そしてあまり見た事がない銀の髪。
そうだ、私がお兄ちゃんお兄ちゃんと後をつけていた彼は…こんな顔をしていた。
でもどこで彼と出会ったんだっけ…
『なんだよ、そのガキみたいなやつ』
『え?知らない?痛いのがあったらこうするんだよ!私のお母さんがよくやってくれるんだ〜』
『ふ〜ん…優しいんだな、お前のお母さん。
俺のお母さんも、もうすぐ迎えに来るんだ』
『え!そうなの?』
『うん。約束したから。』
『そっか…じゃあお兄ちゃんともう会えないんだね』
そう言った私に彼は少し困ったように眉を下げる。
『また会えるよ…あ、そういえば俺、お前の名前知らない』
『道成寺六花だよ』
『ふ〜ん六花、か』
『お兄ちゃんは、なんてお名前なの?』
『俺?俺は…』
ピピピピ、ピピピピ
「ん…」
布団から手を伸ばして目覚ましを止める。
「ふぁ…よく寝た」
う〜んと背伸びして、カーテンから差し込む日差しに瞳を細める。
「そうだ…思い出した。あのお兄ちゃんの名前…」
ちょっと変わっていたな、とは覚えていたが、やっと思い出せた。
「イザナ、そう…黒川イザナだ」
この記憶が…
後に黒い渦に自身が巻き込まれる事を
私はまだ知らなかった。
『大丈夫!?』
あ…またこの人の夢だ…
目の前で木から落ちてきた少年。
膝から血が出ている。
でも相変わらず顔は半分しか分からない。
小さな私は、鞄から花柄の絆創膏を取り出して…彼の膝に貼る。
彼の褐色の肌にはあきらかに可愛すぎるそれ…
『痛いの痛いのとんでけ!』
そう言って撫でた膝から空に向かって手をあげた私に、少年は少し驚いたように瞳を開くと、ブッと笑った。
あ…
そこで初めて彼の顔を全部思い出した。
日本人には珍しい褐色肌…大きな瞳を覆うフサフサのまつ毛…
そしてあまり見た事がない銀の髪。
そうだ、私がお兄ちゃんお兄ちゃんと後をつけていた彼は…こんな顔をしていた。
でもどこで彼と出会ったんだっけ…
『なんだよ、そのガキみたいなやつ』
『え?知らない?痛いのがあったらこうするんだよ!私のお母さんがよくやってくれるんだ〜』
『ふ〜ん…優しいんだな、お前のお母さん。
俺のお母さんも、もうすぐ迎えに来るんだ』
『え!そうなの?』
『うん。約束したから。』
『そっか…じゃあお兄ちゃんともう会えないんだね』
そう言った私に彼は少し困ったように眉を下げる。
『また会えるよ…あ、そういえば俺、お前の名前知らない』
『道成寺六花だよ』
『ふ〜ん六花、か』
『お兄ちゃんは、なんてお名前なの?』
『俺?俺は…』
ピピピピ、ピピピピ
「ん…」
布団から手を伸ばして目覚ましを止める。
「ふぁ…よく寝た」
う〜んと背伸びして、カーテンから差し込む日差しに瞳を細める。
「そうだ…思い出した。あのお兄ちゃんの名前…」
ちょっと変わっていたな、とは覚えていたが、やっと思い出せた。
「イザナ、そう…黒川イザナだ」
この記憶が…
後に黒い渦に自身が巻き込まれる事を
私はまだ知らなかった。