第1章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「どっ、こいしょ!」
ボーイさんに力をかりて、なんとかタクシーに乗せることができた。
ボーイさんに請求先を渡して私は彼の隣に乗り込む。
「すみません、ここまで」
タクシーの運転手に住所を伝える。
一応専属弁護士なので幹部人とトップ2人の居住地は把握していた。
飲んでいたバーからはさほど遠くない場所。
見上げるほど高いタワーマンション。
そこの最上階が彼の居住地だ。
フロントにいたコンシェルジュに事情を話し、部屋まで通してもらえた。
ついでに大の男を1人で運ぶのは無理だったのでそれも付き添ってもらった。
完全オートロックの高級マンション。
彼の指紋でしかあかない部屋の扉を空けて中に入った。
「ボス、入りますからね」
「ん」
少し酔いが冷めてきたのか、彼は部屋に入ると支えてはいるが先程より自身の足で歩いていた。
リビングに入ると私は驚きに瞳を開く。
ひ、広っ…
そこは想像した以上に広々した空間だった。
白黒を貴重にした壁に、床は大理石。
そして東京の街を一望できる大きな窓に釘付けになった。
さ、さすが…
私もそれなりの部屋に住んでいるが、ここは別格だ。
それにしても何もない部屋だなぁ。
男性一人暮らしの家なのだから当たり前なのかもしれないが…
この家はあまりに物がなくて寂しい。
帰って寝てるだけ、って感じなのかな…
そんな事を考えながら彼をまたまた大きな革張りのソファーに座らせた。
寝室に、と思ったが、さすがに勝手に入るのはよくないだろうと思い止めておいた。
「はぁ…疲れた」
睡眠不足と過重労働が重なって、もう私もヘトヘトだ。
少し休ませてくれ、と彼の少し横に座らせてもらう。
「…これって給与発生しない、よな?」
「ん…」
そんな事を吐いていたら隣からした声にビクリと肩をあげる。
隣をみると、うっすら瞳をあけた彼。
「あ、起きましたか?」
「六花...?あれ…俺…」
何度か瞬きを繰り返してキョトンとする彼は少し幼い少年のようで…
ちょっとだけ可愛いな、なんて思ってしまった。
「記憶、ありますか?バーで飲んで、意識無くなったのでお連れしました」
「…やばい。記憶ない」
でしょうね…
「水か何かお持ちしますか?」
「いや、いい」
こめかみを押さえながら彼は手をふる。
やってしまった、って感じなのだろうか。
「お酒、弱いんですね」
「…普段は飲まないからな」
今日は…飲みたくなるほどの気持ちだったのかな。
彼の大切な友達の命日だったから…
「あ、じゃあ私は帰りますね?」
あと数時間したらまた仕事だ。
私いつか過労死しやしないだろうか…
はぁ、と小さくため息をついて立ち上がろうとしたら、パッと手首を掴まれた。
「帰るなよ」
「え?」
「泊まってけばいいだろ」
「………」
一瞬、思考が停止した。
は?…泊まっていけと言った?
「え…あ、あの…冗談、ですよね?」
「冗談言ってるように見えるか?」
ボーイさんに力をかりて、なんとかタクシーに乗せることができた。
ボーイさんに請求先を渡して私は彼の隣に乗り込む。
「すみません、ここまで」
タクシーの運転手に住所を伝える。
一応専属弁護士なので幹部人とトップ2人の居住地は把握していた。
飲んでいたバーからはさほど遠くない場所。
見上げるほど高いタワーマンション。
そこの最上階が彼の居住地だ。
フロントにいたコンシェルジュに事情を話し、部屋まで通してもらえた。
ついでに大の男を1人で運ぶのは無理だったのでそれも付き添ってもらった。
完全オートロックの高級マンション。
彼の指紋でしかあかない部屋の扉を空けて中に入った。
「ボス、入りますからね」
「ん」
少し酔いが冷めてきたのか、彼は部屋に入ると支えてはいるが先程より自身の足で歩いていた。
リビングに入ると私は驚きに瞳を開く。
ひ、広っ…
そこは想像した以上に広々した空間だった。
白黒を貴重にした壁に、床は大理石。
そして東京の街を一望できる大きな窓に釘付けになった。
さ、さすが…
私もそれなりの部屋に住んでいるが、ここは別格だ。
それにしても何もない部屋だなぁ。
男性一人暮らしの家なのだから当たり前なのかもしれないが…
この家はあまりに物がなくて寂しい。
帰って寝てるだけ、って感じなのかな…
そんな事を考えながら彼をまたまた大きな革張りのソファーに座らせた。
寝室に、と思ったが、さすがに勝手に入るのはよくないだろうと思い止めておいた。
「はぁ…疲れた」
睡眠不足と過重労働が重なって、もう私もヘトヘトだ。
少し休ませてくれ、と彼の少し横に座らせてもらう。
「…これって給与発生しない、よな?」
「ん…」
そんな事を吐いていたら隣からした声にビクリと肩をあげる。
隣をみると、うっすら瞳をあけた彼。
「あ、起きましたか?」
「六花...?あれ…俺…」
何度か瞬きを繰り返してキョトンとする彼は少し幼い少年のようで…
ちょっとだけ可愛いな、なんて思ってしまった。
「記憶、ありますか?バーで飲んで、意識無くなったのでお連れしました」
「…やばい。記憶ない」
でしょうね…
「水か何かお持ちしますか?」
「いや、いい」
こめかみを押さえながら彼は手をふる。
やってしまった、って感じなのだろうか。
「お酒、弱いんですね」
「…普段は飲まないからな」
今日は…飲みたくなるほどの気持ちだったのかな。
彼の大切な友達の命日だったから…
「あ、じゃあ私は帰りますね?」
あと数時間したらまた仕事だ。
私いつか過労死しやしないだろうか…
はぁ、と小さくため息をついて立ち上がろうとしたら、パッと手首を掴まれた。
「帰るなよ」
「え?」
「泊まってけばいいだろ」
「………」
一瞬、思考が停止した。
は?…泊まっていけと言った?
「え…あ、あの…冗談、ですよね?」
「冗談言ってるように見えるか?」