出会い
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.
目が覚めると、
学校の教室にいた。
窓際の最後尾。
いつもの場所に腰掛ける。
窓を眺めて違和感を感じた。
(あれ、いつもと景色が違う…?)
慌てて周りを見渡す
(え?ここどこ?)
周りの生徒は全然見たことがない子ばかり。
(え?え?なんでわたしこんな教室にいるの!?)
もう一度教室を見渡すと、
ロングのオレンジ色の髪のギャルと
紺色の髪の眼鏡の女の子が目についた
「え。」
(あれって、樹里ちゃんに千鶴ちゃんだよね?)
何度も何度も繰り返し見たアニメのキャラ。
間違えるはずはない。
内心かなり動揺していると
いつのまにか隣の席に人が座っていた。
『え!?』
「え?」
隣を見ると、そこには
わたしの想い人、勇次郎がいた。
(え、ゆゆゆ勇次郎!?かっこよすぎる♡
なんなの、これ夢?幸せすぎる♡
てかこんなイケメン存在していいの?)
あぁ、心の中が騒がしい。
「きみ、名前は?」
すごく驚いた顔の勇次郎がわたしに問う
「姫野ミリア。よろしくね、勇次郎くん」
心臓がバクバクしているのが自分でもわかる。
でも、それがバレないように
ポーカーフェイスを作った自分に
心の中で拍手を送る
名前を伝えれば更に驚いた顔で
「どうして君がここにいるの?」
と言われた。
(え!?なんかめっちゃ驚かれてる?)
「何でって言われても…なんでだろう?
神様が叶えてくれたのかな…??」
所詮、夢だしと少し適当に答える
勇次郎はまだ驚いた顔をしている。
ガラガラっと教室のドアが開き
明智先生が入ってくる。
明智先生は教壇につくと
わたしの方を向いて、
「あ、いたいた。今日は転校生の紹介をします。
姫野ミリアさんです。前に来て挨拶して」
と言った。
(え、わたしまさかの転校生設定?
急すぎてびっくりなのだが!)
急いで黒板の前に行く
正面から見るといつのまにか来ていた
愛蔵とひよりちゃんを見つけた
「えっと…姫野ミリアです。
どうぞよろしくお願いします」
ぺこっと頭を下げると
みんなが拍手をしてくれた
「それにしても、先に教室に来て
席に座っている転校生なんて初めてです。
肝が据わっていますね。」
なんて明智先生に笑われた。
(なんというイケメン…!!)
「は、ははは…」
苦笑いして自分の席に着くと
ななめ前のひよりちゃんがわたしの方を向いて
「うち、ひよりって言うんやけど
よろしくね、ミリアちゃん」
と声をかけてくれた。
(なんやこの天使は♡この世界幸せすぎる!)
「こちらこそ、よろしくね、
ひよりちゃん♡」
(それにしても推しが隣にいる幸せ♡)
心臓の鼓動がいつもよりペースが早すぎて
早死にするのではないかと心配になる
(いや、でも早死にしたとしても
推しに会える幸せには叶わない。
神様ありがとうございます♡)
明智「それでは古典の授業を始めます」
(古典…古典…。)
カバンの中を見つめる。
筆記用具とノートが数冊。
あとは財布と携帯と化粧ポーチのみ。
(うーん…まさかの最初から忘れ物?
気まずいやつ)
勇次郎「もしかして、教科書持ってないの?」
「あ…うん。持ってないみたい」
と苦笑いするわたしの代わりに
勇次郎「先生〜。姫野さん教科書ないみたいです」
と先生に声をかけてくれる
明智「まだ教科書の用意が間に合っていないので、
数日間は隣の染谷くんが見せてあげてください」
勇次郎「はぁ〜い。」
(え!!?そんな申し訳なさすぎる展開…
嫌がられちゃわないかな…)
と心配になるわたし。
勇次郎「はい。」
と席をくっつけて教科書を見せてくれる
勇次郎くん。
「なんか本当ごめんね。」
勇次郎「別に、
そんな申し訳なさそうにしなくても大丈夫だよ。」
「ありがとう。」
しばらく授業を受けていると
あらゆるところから視線を感じた
(……ファンの子の視線が痛い)
「…はぁ。」
小さくため息をつくと
勇次郎「…?」
首を傾げてこっちを見てくる勇次郎くん。
「あ、ごめん。なんでもないよ、
お腹すいたなって思って」
はは…と乾いた笑いをするわたしに
早くない?と言った顔で少しキョトンとされる
(いや、可愛すぎる!!)
授業の終わりのチャイムが鳴る。
「あ、教科書ありがとう」
勇次郎「いいよ、気にしないで。
あ、これあげる」
と勇次郎くんは、鞄の中から
個包装のクッキーを1つ取り出し
わたしにくれた
「え、いいの?ありがとう♡!!!」
(勇次郎やさしすぎる!!
もうこれずっと食べない、もう絶対記念に飾る!!)
心の中は大暴走。
あやうくにやけるところだったが
ギリギリのところで
最上級の笑顔にシフトチェンジできたはず。
そんなわたしに勇次郎は
「そんなお腹すいてたの?」
とクスッと笑った。
(勇次郎が笑った…。イケメンすぎる!!
なにこれなにこれなにこれー!!)
しばらくすると、あっという間に
ファンに囲まれる勇次郎
(さすが…!)
なんだか隣の席に居づらくて
用もないけど少し校舎を回る
(ここがハニワの世界かぁ♡
てか夢のわりにやけにリアル…♡
柴けんとか雛ちゃんとかいるのかなぁ♡
聖奈ちゃんにも会ってみたいし
FT4とかも会えたら最高なんだけどな♡)
夢だからと貪欲になる自分に
苦笑いが出る。
一通り近くを回って教室に戻る
次の時間は数学
先生「まずは簡単な小テストから始める。」
(げ、数学苦手なのに。最悪。
しかも、元の学校よりも難しいやつ!
これ習ってないし…!!)
先生「はい。できたら隣の人と交換して答え合わせな」
「え!!」
と小さな声が漏れる
勇次郎「はい」
と手渡される答案用紙。
綺麗な字で埋められている。
「………はい。お願いします…」
(あぁ…勇次郎にバカだと思われたくない…
渡したくない…でも渡さなければ…)
答え合わせが終わる
勇次郎は100点満点。
「はい、勇次郎くんすごいね」
と答案用紙を返す
勇次郎「はい。姫野さんはこのままだと
ちょっとやばいかも」
と渡された答案用紙には
綺麗な文字で30点とかかれている
「え…」
(勇次郎にバカなのバレた。
しんどい。辛い。泣ける…)
よっぽど神妙な顔をしていたのか
勇次郎「あ、でもまだ来たばっかりだし
前の学校と授業の進み方も違うよね」
とフォローをしてくれた。
(推しにこんなバカな私の
フォローをさせてしまった…)
と更に心に重りがズシンとのしかかる。
「なんか気を遣わせちゃってごめん」
勇次郎「うん、がんばって」
数学が終わって次は音楽の授業
音楽は音楽室でやるみたい
ひより「ミリアちゃーん!!
音楽室まで一緒に行かへん?」
「え、いいの?ありがとう♡」
ひより「ミリアちゃんって、
ほんと天使みたいやね。」
「え?」
(…聞き間違いですか?
わたしが天使に見えるってそんなことある?)
ひより「だって、髪もサラッサラやし
肌もツルツルで真っ白やし〜
それに笑顔が可愛すぎるんやもん♡」
「いやいやいや、
わたしそんな褒められたことないよ!
ひよりちゃんだけだよ、そんな風に言ってくれるの」
ひより「えー!!そんなはずないってー!
だってクラスの男子もミリアちゃんのこと
めっちゃ可愛いって言うてたよ?」
「えー、ほんとー?聞き間違いじゃない?」
ひより「またまた〜。そんなことないって!
ほんまにミリアちゃんは可愛いよ♡」
愛蔵「ま、そりゃ芋女よりはな」
勇次郎「うんうん。
まぁ、年中ジャージの涼海よりは
姫野さんのほうが数倍…
いや、数百倍モテるだろうね」
と突然現れた2人はクスクスと笑いながら
ひよりちゃんをからかって音楽室に入って行った
ひより「もぉ〜!そんなんわかっとるよぉ。
だからって芋女は酷くない??」
「ふふ。ひよりちゃんって
やっぱあの2人と仲良しなんだね」
ひより「え?全然仲良くないっ!!」
「そうかな?」
(怒ってるひよりちゃんも可愛いな♡
それにしてもひよりちゃんを
からかってただけだとしても、
推しにモテそうって言われたのなんか嬉しすぎる♡)
ひより「あ、早よ行かないと、遅刻しちゃうよ〜」
「あ、そうだね!急ごうっ」
音楽室に着くと
席は教室と同じだった
今日は、隣の人とペアを組んで
歌のテストがあるらしい
(いや、いきなり歌えと言われても無理なのですが…
しかもみんなの前で…)
楽曲は空も飛べるはず
(というか、
勇次郎とペアで歌うとか恐れ多すぎる!
知ってる曲だけど、歌えと言えば歌えますけど
せめて少し練習くらいさせてほしい…)
勇次郎「歌…得意だよね?」
「え?なんで?」
勇次郎「いや、なんとなく」
「まぁ、歌うのは大好きだけど
でも少し練習したいな。」
勇次郎「じゃあ、僕らの番まで時間あるから
少しあっちで練習しよ」
「うん。ありがとう」
勇次郎がピアノの近くで
わたしのパートを弾いてくれる
「うん!大丈夫そう」
先生「それでは染谷くんと姫野さん
前に出てきて」
先生の伴奏に合わせて
わたしと勇次郎の歌のテストが始まる
君と出会った奇跡が〜♪
〜この胸にあふれてる〜〜♪
曲が終わると拍手喝采が起こった
先生「ふたりともすごく上手だったわ♡」
みんなの方を向くと
驚いた顔の愛蔵くんと目が合った
ひより「ミリアちゃん、歌めっちゃ上手やね!
ほんと天使の歌声やった♡」
「それは褒めすぎたよ」
と笑うと
勇次郎「うん。でも本当に姫野さんの歌声は
天使みたいに透き通ってて
一緒に歌っててすごい楽しかったよ」
と真顔で褒められる
(推しに…推しに褒められてる!!!
もう死ねる!!
いや、やっぱこの幸せをもっと噛み締めたい!!)
「勇次郎くんも褒めすぎ!
でも2人ともありがとう♡」
あっという間に音楽も終わって
4時間目は体育
「体操服持ってないし…見学しようかなぁ」
ひより「ミリアちゃんっ!
うち部活用に予備もう一つ持っとるから
よかったら使って♡」
「え、いいの?ありがとう♡」
優しいひよりちゃんに体操服を借りて
体育を受ける
今日の体育は
体育館を半分ずつ使って
女子はバレー
男子はバスケ
運良くひよりちゃんと同じチームに入れた
しかも!バレー大好き♡
チーム対抗で試合を行っていると
相手チームのボールが
ひよりちゃんの顔に
ばっちーーーん!!!
「だ、大丈夫!???」
ひより「い、いったーーーい!!」
ひよりちゃんよ真っ赤に腫れた顔を見て
勇次郎「だっさ」
愛蔵「どんくさっ」
と意地悪な顔で呟く2人。
ひより「もー、うちがこんな痛い目見てるのに
そんな酷いこと言わんでよー!!」
と怒るひよりちゃんが可愛い。
復活したひよりちゃんと
また試合が始まる
ひよりちゃんのお返しだーっと
打ち返せば、点が決まった
「わーい」と
ひよりちゃんとハイタッチをする
ふと、勇次郎くんと目が合った。
(男子はバスケかぁ…
あ、愛蔵シュート決めそう!)
見ると愛蔵がゴールの手前で
ボールを構えているところだった
……シュート!
女子の黄色い声が響く
「キャー、愛蔵ナイスシュート!」
「かっこいーー♡」
そんなこんなでお昼休み
急いで購買に向かう
(わぁ…めっちゃ混んでるー
これじゃ買えないかなぁ…)
「これじゃサンドウィッチ買えなさそうだなぁ。」
ボソッと呟くと
隣から大きな声で
「おばちゃーん!サンドウィッチ1つちょーだい♡」
と声が聞こえた。
慌てて振り向くとそこには
柴崎健先輩!!
(え、まじ?柴健先輩!?)
柴健「はいよっ。」
とサンドウィッチを渡される
「あ、ありがとうございます!」
柴健「きみ、一年?」
「はい、1-4組の姫野ミリアです」
柴健「あ、きみ、アイツと同じクラスなんだ。」
「あ、はい。愛蔵くんですよね?」
柴健「そうそう。よくわかったね」
「なんか似てたので」
柴健「そっか、アイツ俺の弟なんだけど
性格は真逆なのに顔だけはそっくりなんだよね」
ガハハと笑う柴健先輩に
釣られて笑ってしまう
「ほんと、そっくりですね♡」
柴健「あ、じゃ、俺そろそろ行くわ!
アイツのことよろしくねー」
と柴健先輩は去っていった
(ハニワファンとして
この展開は幸せすぎる!!!)
教室に入るとひよりちゃんが待っていてくれた
ひより「ミリアちゃーん、一緒に食べよー」
「うん!」
ひよりちゃんとご飯を食べ終わったあと
なんとなく屋上に向かった
屋上に着くと、
急に立ちくらみがして意識が飛んだ
.
目が覚めると、
学校の教室にいた。
窓際の最後尾。
いつもの場所に腰掛ける。
窓を眺めて違和感を感じた。
(あれ、いつもと景色が違う…?)
慌てて周りを見渡す
(え?ここどこ?)
周りの生徒は全然見たことがない子ばかり。
(え?え?なんでわたしこんな教室にいるの!?)
もう一度教室を見渡すと、
ロングのオレンジ色の髪のギャルと
紺色の髪の眼鏡の女の子が目についた
「え。」
(あれって、樹里ちゃんに千鶴ちゃんだよね?)
何度も何度も繰り返し見たアニメのキャラ。
間違えるはずはない。
内心かなり動揺していると
いつのまにか隣の席に人が座っていた。
『え!?』
「え?」
隣を見ると、そこには
わたしの想い人、勇次郎がいた。
(え、ゆゆゆ勇次郎!?かっこよすぎる♡
なんなの、これ夢?幸せすぎる♡
てかこんなイケメン存在していいの?)
あぁ、心の中が騒がしい。
「きみ、名前は?」
すごく驚いた顔の勇次郎がわたしに問う
「姫野ミリア。よろしくね、勇次郎くん」
心臓がバクバクしているのが自分でもわかる。
でも、それがバレないように
ポーカーフェイスを作った自分に
心の中で拍手を送る
名前を伝えれば更に驚いた顔で
「どうして君がここにいるの?」
と言われた。
(え!?なんかめっちゃ驚かれてる?)
「何でって言われても…なんでだろう?
神様が叶えてくれたのかな…??」
所詮、夢だしと少し適当に答える
勇次郎はまだ驚いた顔をしている。
ガラガラっと教室のドアが開き
明智先生が入ってくる。
明智先生は教壇につくと
わたしの方を向いて、
「あ、いたいた。今日は転校生の紹介をします。
姫野ミリアさんです。前に来て挨拶して」
と言った。
(え、わたしまさかの転校生設定?
急すぎてびっくりなのだが!)
急いで黒板の前に行く
正面から見るといつのまにか来ていた
愛蔵とひよりちゃんを見つけた
「えっと…姫野ミリアです。
どうぞよろしくお願いします」
ぺこっと頭を下げると
みんなが拍手をしてくれた
「それにしても、先に教室に来て
席に座っている転校生なんて初めてです。
肝が据わっていますね。」
なんて明智先生に笑われた。
(なんというイケメン…!!)
「は、ははは…」
苦笑いして自分の席に着くと
ななめ前のひよりちゃんがわたしの方を向いて
「うち、ひよりって言うんやけど
よろしくね、ミリアちゃん」
と声をかけてくれた。
(なんやこの天使は♡この世界幸せすぎる!)
「こちらこそ、よろしくね、
ひよりちゃん♡」
(それにしても推しが隣にいる幸せ♡)
心臓の鼓動がいつもよりペースが早すぎて
早死にするのではないかと心配になる
(いや、でも早死にしたとしても
推しに会える幸せには叶わない。
神様ありがとうございます♡)
明智「それでは古典の授業を始めます」
(古典…古典…。)
カバンの中を見つめる。
筆記用具とノートが数冊。
あとは財布と携帯と化粧ポーチのみ。
(うーん…まさかの最初から忘れ物?
気まずいやつ)
勇次郎「もしかして、教科書持ってないの?」
「あ…うん。持ってないみたい」
と苦笑いするわたしの代わりに
勇次郎「先生〜。姫野さん教科書ないみたいです」
と先生に声をかけてくれる
明智「まだ教科書の用意が間に合っていないので、
数日間は隣の染谷くんが見せてあげてください」
勇次郎「はぁ〜い。」
(え!!?そんな申し訳なさすぎる展開…
嫌がられちゃわないかな…)
と心配になるわたし。
勇次郎「はい。」
と席をくっつけて教科書を見せてくれる
勇次郎くん。
「なんか本当ごめんね。」
勇次郎「別に、
そんな申し訳なさそうにしなくても大丈夫だよ。」
「ありがとう。」
しばらく授業を受けていると
あらゆるところから視線を感じた
(……ファンの子の視線が痛い)
「…はぁ。」
小さくため息をつくと
勇次郎「…?」
首を傾げてこっちを見てくる勇次郎くん。
「あ、ごめん。なんでもないよ、
お腹すいたなって思って」
はは…と乾いた笑いをするわたしに
早くない?と言った顔で少しキョトンとされる
(いや、可愛すぎる!!)
授業の終わりのチャイムが鳴る。
「あ、教科書ありがとう」
勇次郎「いいよ、気にしないで。
あ、これあげる」
と勇次郎くんは、鞄の中から
個包装のクッキーを1つ取り出し
わたしにくれた
「え、いいの?ありがとう♡!!!」
(勇次郎やさしすぎる!!
もうこれずっと食べない、もう絶対記念に飾る!!)
心の中は大暴走。
あやうくにやけるところだったが
ギリギリのところで
最上級の笑顔にシフトチェンジできたはず。
そんなわたしに勇次郎は
「そんなお腹すいてたの?」
とクスッと笑った。
(勇次郎が笑った…。イケメンすぎる!!
なにこれなにこれなにこれー!!)
しばらくすると、あっという間に
ファンに囲まれる勇次郎
(さすが…!)
なんだか隣の席に居づらくて
用もないけど少し校舎を回る
(ここがハニワの世界かぁ♡
てか夢のわりにやけにリアル…♡
柴けんとか雛ちゃんとかいるのかなぁ♡
聖奈ちゃんにも会ってみたいし
FT4とかも会えたら最高なんだけどな♡)
夢だからと貪欲になる自分に
苦笑いが出る。
一通り近くを回って教室に戻る
次の時間は数学
先生「まずは簡単な小テストから始める。」
(げ、数学苦手なのに。最悪。
しかも、元の学校よりも難しいやつ!
これ習ってないし…!!)
先生「はい。できたら隣の人と交換して答え合わせな」
「え!!」
と小さな声が漏れる
勇次郎「はい」
と手渡される答案用紙。
綺麗な字で埋められている。
「………はい。お願いします…」
(あぁ…勇次郎にバカだと思われたくない…
渡したくない…でも渡さなければ…)
答え合わせが終わる
勇次郎は100点満点。
「はい、勇次郎くんすごいね」
と答案用紙を返す
勇次郎「はい。姫野さんはこのままだと
ちょっとやばいかも」
と渡された答案用紙には
綺麗な文字で30点とかかれている
「え…」
(勇次郎にバカなのバレた。
しんどい。辛い。泣ける…)
よっぽど神妙な顔をしていたのか
勇次郎「あ、でもまだ来たばっかりだし
前の学校と授業の進み方も違うよね」
とフォローをしてくれた。
(推しにこんなバカな私の
フォローをさせてしまった…)
と更に心に重りがズシンとのしかかる。
「なんか気を遣わせちゃってごめん」
勇次郎「うん、がんばって」
数学が終わって次は音楽の授業
音楽は音楽室でやるみたい
ひより「ミリアちゃーん!!
音楽室まで一緒に行かへん?」
「え、いいの?ありがとう♡」
ひより「ミリアちゃんって、
ほんと天使みたいやね。」
「え?」
(…聞き間違いですか?
わたしが天使に見えるってそんなことある?)
ひより「だって、髪もサラッサラやし
肌もツルツルで真っ白やし〜
それに笑顔が可愛すぎるんやもん♡」
「いやいやいや、
わたしそんな褒められたことないよ!
ひよりちゃんだけだよ、そんな風に言ってくれるの」
ひより「えー!!そんなはずないってー!
だってクラスの男子もミリアちゃんのこと
めっちゃ可愛いって言うてたよ?」
「えー、ほんとー?聞き間違いじゃない?」
ひより「またまた〜。そんなことないって!
ほんまにミリアちゃんは可愛いよ♡」
愛蔵「ま、そりゃ芋女よりはな」
勇次郎「うんうん。
まぁ、年中ジャージの涼海よりは
姫野さんのほうが数倍…
いや、数百倍モテるだろうね」
と突然現れた2人はクスクスと笑いながら
ひよりちゃんをからかって音楽室に入って行った
ひより「もぉ〜!そんなんわかっとるよぉ。
だからって芋女は酷くない??」
「ふふ。ひよりちゃんって
やっぱあの2人と仲良しなんだね」
ひより「え?全然仲良くないっ!!」
「そうかな?」
(怒ってるひよりちゃんも可愛いな♡
それにしてもひよりちゃんを
からかってただけだとしても、
推しにモテそうって言われたのなんか嬉しすぎる♡)
ひより「あ、早よ行かないと、遅刻しちゃうよ〜」
「あ、そうだね!急ごうっ」
音楽室に着くと
席は教室と同じだった
今日は、隣の人とペアを組んで
歌のテストがあるらしい
(いや、いきなり歌えと言われても無理なのですが…
しかもみんなの前で…)
楽曲は空も飛べるはず
(というか、
勇次郎とペアで歌うとか恐れ多すぎる!
知ってる曲だけど、歌えと言えば歌えますけど
せめて少し練習くらいさせてほしい…)
勇次郎「歌…得意だよね?」
「え?なんで?」
勇次郎「いや、なんとなく」
「まぁ、歌うのは大好きだけど
でも少し練習したいな。」
勇次郎「じゃあ、僕らの番まで時間あるから
少しあっちで練習しよ」
「うん。ありがとう」
勇次郎がピアノの近くで
わたしのパートを弾いてくれる
「うん!大丈夫そう」
先生「それでは染谷くんと姫野さん
前に出てきて」
先生の伴奏に合わせて
わたしと勇次郎の歌のテストが始まる
君と出会った奇跡が〜♪
〜この胸にあふれてる〜〜♪
曲が終わると拍手喝采が起こった
先生「ふたりともすごく上手だったわ♡」
みんなの方を向くと
驚いた顔の愛蔵くんと目が合った
ひより「ミリアちゃん、歌めっちゃ上手やね!
ほんと天使の歌声やった♡」
「それは褒めすぎたよ」
と笑うと
勇次郎「うん。でも本当に姫野さんの歌声は
天使みたいに透き通ってて
一緒に歌っててすごい楽しかったよ」
と真顔で褒められる
(推しに…推しに褒められてる!!!
もう死ねる!!
いや、やっぱこの幸せをもっと噛み締めたい!!)
「勇次郎くんも褒めすぎ!
でも2人ともありがとう♡」
あっという間に音楽も終わって
4時間目は体育
「体操服持ってないし…見学しようかなぁ」
ひより「ミリアちゃんっ!
うち部活用に予備もう一つ持っとるから
よかったら使って♡」
「え、いいの?ありがとう♡」
優しいひよりちゃんに体操服を借りて
体育を受ける
今日の体育は
体育館を半分ずつ使って
女子はバレー
男子はバスケ
運良くひよりちゃんと同じチームに入れた
しかも!バレー大好き♡
チーム対抗で試合を行っていると
相手チームのボールが
ひよりちゃんの顔に
ばっちーーーん!!!
「だ、大丈夫!???」
ひより「い、いったーーーい!!」
ひよりちゃんよ真っ赤に腫れた顔を見て
勇次郎「だっさ」
愛蔵「どんくさっ」
と意地悪な顔で呟く2人。
ひより「もー、うちがこんな痛い目見てるのに
そんな酷いこと言わんでよー!!」
と怒るひよりちゃんが可愛い。
復活したひよりちゃんと
また試合が始まる
ひよりちゃんのお返しだーっと
打ち返せば、点が決まった
「わーい」と
ひよりちゃんとハイタッチをする
ふと、勇次郎くんと目が合った。
(男子はバスケかぁ…
あ、愛蔵シュート決めそう!)
見ると愛蔵がゴールの手前で
ボールを構えているところだった
……シュート!
女子の黄色い声が響く
「キャー、愛蔵ナイスシュート!」
「かっこいーー♡」
そんなこんなでお昼休み
急いで購買に向かう
(わぁ…めっちゃ混んでるー
これじゃ買えないかなぁ…)
「これじゃサンドウィッチ買えなさそうだなぁ。」
ボソッと呟くと
隣から大きな声で
「おばちゃーん!サンドウィッチ1つちょーだい♡」
と声が聞こえた。
慌てて振り向くとそこには
柴崎健先輩!!
(え、まじ?柴健先輩!?)
柴健「はいよっ。」
とサンドウィッチを渡される
「あ、ありがとうございます!」
柴健「きみ、一年?」
「はい、1-4組の姫野ミリアです」
柴健「あ、きみ、アイツと同じクラスなんだ。」
「あ、はい。愛蔵くんですよね?」
柴健「そうそう。よくわかったね」
「なんか似てたので」
柴健「そっか、アイツ俺の弟なんだけど
性格は真逆なのに顔だけはそっくりなんだよね」
ガハハと笑う柴健先輩に
釣られて笑ってしまう
「ほんと、そっくりですね♡」
柴健「あ、じゃ、俺そろそろ行くわ!
アイツのことよろしくねー」
と柴健先輩は去っていった
(ハニワファンとして
この展開は幸せすぎる!!!)
教室に入るとひよりちゃんが待っていてくれた
ひより「ミリアちゃーん、一緒に食べよー」
「うん!」
ひよりちゃんとご飯を食べ終わったあと
なんとなく屋上に向かった
屋上に着くと、
急に立ちくらみがして意識が飛んだ
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