出会い
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明智先生がいないので
青木くんが明智先生の部分を読んでくれた
早速セリフ読みを始める
「青山くん、脚本とか台本とかすごいのに
セリフの棒読み感すごいね…!」
青木くんのあまりの下手さにびっくりする
青木「まぁ、演じるのとはまた分野が違うからね」
セリフ合わせは順調に進み、
青木くんにとりあえずの合格をもらった
勇次郎「ま、ここはセリフも少ないし、
問題なのは実際の演技だね」
「うっ…!」
青木「そうだな。
ステージがダンス部や吹奏楽部とかも使うから
なかなか予約が取れないんだよね。
ステージではもう立ち位置の確認や
軽い直しとかを見て行きたいから
演技の練習は2人でやっておいてくれ」
「え!?」
(勇次郎と2人でこんな演技練習するなんて
そんな恥ずかしいことある!?)
勇次郎「わかった。今日放課後あいてる?」
「空いてるけど…」
ちょっと照れる
勇次郎「でもどこで練習しようかな…」
「うーん…うちくる?」
勇次郎「は?本当に、僕に襲われたいわけ?」
「え!?そんなこと言ってない…」
勇次郎「こんな演技、ミリアの家で2人きりなんて襲われてもおかしくないでしょ?」
「…そうかな?勇次郎くんならサラッとこなしちゃいそうだけどな」
勇次郎「ふーん。じゃあ、試してみる?」
と妖艶に笑う勇次郎に危機感を感じて
「あ、やっぱいいです。じゃあ、愛蔵くんち行こっか」
と勝手に話をすすめる
愛蔵「…で、俺んち来ることになったわけ?」
「うん!」
愛蔵「まぁ、いいけど。
てか俺らも練習しないとだしな〜」
「そうだね、なんかほんと忙しいね」
勇次郎「普通に考えて2週間で劇はなかなか厳しいよ。
クラスの子たちだって衣装に大道具で忙しいと思うよ」
「たしかに…。
なんかみんなで協力してる感じでいいね♡」
愛蔵「じゃ、俺らもがんばらねぇとな!」
「うんっ!」
放課後
愛蔵の家で演技の練習をする
まずは愛蔵とのシーンから
アーサー(愛蔵)「あぁ、僕の愛おしい姫・エラ。
僕のいない間、いい子にしていたかい?」
姫「はい、私の愛おしいアーサー様♡
いつもアーサー様を思ってお祈りを続けておりました♡」
愛蔵が私を抱きしめ
髪の毛にキスをするシーン
勇次郎「ぎこちなさ過ぎる。
もっとカップルらしくできないわけ?」
愛蔵「あ、あぁ…。」
勇次郎「ミリアは照れるんじゃなくて
もっと愛おしそうに愛蔵を見つめて」
「うぅ…!はい。」
何度もやり直しをくらう
勇次郎「アーサーと姫は初々しいカップルじゃなくて
もっと長く一緒に連れそってるカップルなんだから
こんなとこで照れてたら変でしょ?」
「たしかに…」
愛蔵「まぁ…」
勇次郎に言われ、照れないように必死に顔を作る
勇次郎「まぁ、いいんじゃない」
やっと勇次郎にOKをもらうことができた
シーンは進み…
アーサーが姫の頬に手を触れ、
顎を掴みキスをしようとする。
唇が触れる直前で姫が制止するシーン。
愛蔵の手が私の顔に触れ、顎をなぞる
そして顔が近づき………
「ってやっぱダメ!恥ずかし過ぎる」
と愛蔵を突き飛ばしてしまった
「ごめん、愛蔵くん…!」
愛蔵「いや、大丈夫だけど」
勇次郎「……はぁ。見てるこっちも複雑な気分。
でもここのシーンは
愛し合った2人がほんとは触れ合いたいのに
触れ合うことができないって言う切ないシーンで
言わば一つ目の見せ場なんだよね。
姫は本当はアーサーにキスをしてもらいたいのに
拒まなければいけない、そんな感じのイメージ。」
「そっか…そんなに重要なシーンなんだ…」
勇次郎「うん。
だからミリアはキスしてもらいたいけど
キスしちゃいけないって言う感情を持って演技しなきゃ」
「う…うん。
てか、勇次郎くんに見られてるのめっちゃ恥ずかしい」
勇次郎「は?そんなこと言って
劇なんてもっと多くの人たちが見に来るんだよ?」
「わ、わかってるけど…」
愛蔵「まぁ、そもそも俺らが無理矢理頼んだんだし
ミリアだってやる気ないわけじゃないんだから
そんな厳しく言わなくてもいいんじゃね?」
勇次郎「劇までもう2週間ないんだよ?
劇で失敗して恥ずかしい思いするのはミリアだと思うけど?」
「う…。そうだよね、がんばる。
愛蔵くんもう一回お願いしてもいいかな?」
愛蔵「あ、あぁ。」
愛蔵がわたしの頬に触れる
そして顎を掴みキスをしようと顔を近づける
(えっと、私は愛蔵とキスがしたい、私は愛蔵とキスがしたい…私は愛蔵と…)
と心の中で念じながら愛蔵の顔を見つめる
そして寸前のところで愛蔵の胸を軽く押し制止させる
そしてセリフを言う。
勇次郎「……。
ま、いいんじゃない。」
「よかった?」
勇次郎の合格をもらえたのでとりあえず喜ぶ
愛蔵「……やば。俺の方が持たないかも」
ボソッと言う愛蔵を
勇次郎がじっと睨みつける
愛蔵「なんだよ?」
勇次郎「…べつに。早く次」
そのあとシーンは進み
セリフ読みでも注意された
アーサーの出発シーンに入る
何度も繰り返し同じシーンを練習させられる
勇次郎「とりあえず一旦休憩しよ。
休憩したら次は僕とのシーンの練習ね」
「うん…。」
座り込んでお茶を飲む
ずっと演技をしていたので疲れてしまった
愛蔵「大丈夫か?」
「うん!慣れないことしたからちょっと疲れちゃっただけ」
勇次郎「ま、ミリアは元々役者じゃないからね、
ここまでがんばってるのは偉いと思うよ」
「ありがとう」
いつも厳しい勇次郎に、優しい言葉をかけられて
ちょっと心が和む
「じゃ、練習しよー」
元気も回復してまた練習を開始する