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トントンー…


ドアを叩けば

「はい」と勇次郎の声が聞こえる




ちょうど他の人は撮影に出ていていないみたいで
勇次郎と2人きりになれた




勇次郎「… ミリア。」



「勇次郎くん、さっきはごめんね…」



勇次郎「いや…。
よくよく考えればミリアは何も悪くなくて…」


少しバツの悪そうな顔をする勇次郎



勇次郎「彼氏でもないのに、あんなこと言ってごめん…」


「ううん。私も無神経だったよね…。ごめんね？」



勇次郎「いや…べつに。

ミリアはそのままでいいから。
そんなミリアのこと好きになったのは僕だから…。

……めんどくさくてごめん。
でもミリアに選んでもらえるように
努力するし、他のヤツとか絶対負けないから」



「勇次郎くん……。」




勇次郎の真剣な気持ちに胸を打たれる



（勇次郎はいつも私のこと真っ直ぐ
真剣に向き合ってくれる…。わたしは……？）




「…ありがとう。」




そう言うと勇次郎は私の目の前に来て

勇次郎のおでこを私のおでこにコツンとつけ

わたしの顔を両手で包む





（……え？何この状況）





勇次郎「……演技だってわかってても嫉妬する」



「え？」



（あ、もしかしてさっきのドラマ撮影？）



「あ、えっと…ごめん……？」



勇次郎「うん。はやく僕だけのミリアになって？」



と耳元で囁かれる




勇次郎の甘い声と、妖艶な瞳に

一瞬で顔に熱が行くのがわかる




恥ずかしくなって


「…え、っと………じゃあ、わたしもう行くね？」


と逃げ出す






ちょうどそこにわたしを呼びに来た蓮くんと遭遇し


蓮「なんかお前、顔赤いけどどーした？」


と突っ込まれる


「…え！？赤くなんて、ないよ？？」


蓮「はぁ…。お前ほんとわかりやすいな。」

なんて呆れられる



そしてそのまま雑誌の仕事に連れていかれた。









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