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ーミリアsideー
今日は土曜日。
朝早くから仕事。
今日の仕事は…なんと!
リップ×リップの2人と
『ロメオ』のMV撮影
今日、アイドル姫野ミリアは
可愛い真っ赤なドレスを着たお姫様の役
(……はぁ。このドレスほんと可愛いなぁ。
…勇次郎くんに可愛いって思って貰えたらいいのにな)
「リップ×リップの2人入りまーす」
その声に一瞬ドキッとする
「おはようございまーす」
現場に入ってきた2人は
スーツを着てまさしく王子様だった
「ミリアちゃん、おはよう。今日はよろしくね」
と爽やかな笑顔で勇次郎くんが言う
「おはよう。こちらこそ、2人ともよろしくね」
ふと、2人の後ろにいたスタッフに目が止まる
あれ?あの子!
えーっと……涼海…ひ…ひよ…
「涼海ひよこちゃん!??」
リップ×リップの2人がプッと吹き出した
「うちの名前はひよこちゃう、ひよりや!」
「あ、そうだっけ?ごめんごめん」
確か斜め前の席なのに…
クラスメートの名前も覚えてないのが
バレてしまった…!
「ところでひよりちゃんは、
どうしてここにいるのー?」
「え、えーっと…!!
ちょうどこの2人の事務所でバイトしてて…」
「そうなんだ!びっくり!
じゃあ、今日はひよりちゃんもよろしくね」
「うんっ!」
なんか元気で可愛いなぁ。
撮影は順調に進んで
あとは2人とのダンスシーンのみ
まずは愛蔵くんとのダンスシーン
「3・2・1…カチッ」
の音と共に、私はいとも簡単に
愛蔵くんにお姫様抱っこをされてしまった
至近距離の愛蔵くんに
不覚にも演技ではなく
自然と顔が赤くなる
(お姫様抱っことか…恥ずかしすぎる…!!)
「カット!!」
の声と共にやっと私は地面に下ろされた
「あ…あ…愛蔵くん!ごめんね、重かったよね」
真っ赤になった顔を隠すように
顔を手で覆い、愛蔵くんに謝った
「全然っ。ミリアちゃん、
むしろもっと食べたほうがいいだろ」
と愛蔵くんはアイドルスマイルをくれた
赤くなった顔を冷やす間もなく
次は勇次郎くんとのシーン
「3・2・1…カチッ」
勇次郎くんは私の方に向き合い
耳元で囁いた
「…ねぇ、妬いちゃうよ」
演技だとはわかっていても
その妖艶な声と表情に
わたしは一瞬で心臓がはち切れるかと思った
さらに勇次郎くんは
私の唇を塞ぐように
勇次郎くんの指でちょん、とキスをした
(…!!何これ!?恥ずかしすぎる///)
私のそんな表情を見て
勇次郎くんは少し満足げに笑ったー
「カット!!」
監督の声と共に私は床に崩れ落ちた
監督「リップ×リップの2人!最高だったよー!
ミリアちゃんも、最高の演技だ!
これは大ヒットしちゃうよー!!」
と監督は大興奮
床にヘタリこんだ私に
勇次郎くんが手を差し伸べてくれた
(ずるい…。ほんとの王子様みたい)
「大丈夫?」
心配そうな顔で私を見つめる勇次郎くん
「ぜんぜん…」
「え?」
「…ぜんぜん、大丈夫じゃない!!」
まだまだ熱のひかない顔を隠すように
そっぽを向く
「そっか」
と満足げに笑う君
顔のほてりはまだまだひかないーー。