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ーミリアsideー
入学式から数日
学校が終われば毎日レッスン
土日は仕事ー。
そんな毎日を過ごしている
それは中学生からずっと変わらない
でも今は勇次郎くんと同じクラス
それだけで前よりもっともっと頑張れる。
授業中、
コソコソと喋る勇次郎くんとの会話が
今の私の生きがいだ
「ねぇ、勇次郎くん。最近アイドルの仕事はどう?」
「うーん。夏にライブが決定して、
毎日レッスンで忙しいよ」
「そうなんだぁ。
でも勇次郎くんと愛蔵くんって
いつも息ぴったりだよね」
「はっ!?ありえないよ、あんなやつ」
ちょっと不機嫌そうな顔。
そんな顔すら美しいと思ってしまう
「そうなの?え、仲良くないの?」
「ただ、同じユニットなだけ。
連絡先とか知らないし」
「え、連絡先知らないの!?」
「うん。必要ない」
少し不機嫌に
はっきりと言い切る彼に少しびっくりした。
でも、そういえば勇次郎くんは
中学生の時から
意外とそういうタイプだったかも…
「なんか…勇次郎くんらしいね」
なんだか、中学生から変わらない勇次郎くんに
クスッと笑みが溢れた。
「そうかな…。」
少し照れたように見える勇次郎くんは
ちらっと私のノートを覗くと
「そこの問題間違ってるよ」
と少し意地悪そうに笑った
「そこの問題は答え、5だよ。」
「えー…なんでー?」
答えを聞いてもわからない私に
「相変わらず数学苦手なんだね」
と、なんだか嬉しそうに笑う勇次郎くんに
なんだか私の胸の鼓動が速くなる
「そういえば、あの時もよく教えてもらってたね」
「そうだね。ミリアちゃん、
あの時いつも教科書忘れてきてたよね」
「うっ…。耳が痛い。
でも勇次郎くん文句一つ言わず
いつも見せてくれてたよね」
「……まぁね。」
中学時代、アイドルを始めたわたしは
女子に嫌がらせを受けていて
教科書、全部に落書きをされたり
捨てられたりしていた
すごい辛かったけど
毎回教科書を忘れてくる私に
勇次郎くんは
文句も言わずに教科書を見せてくれて
ついでに勉強まで教えてくれて…
わたし、きっとこの人が
ほんとの王子様なんだって思ったんだよね
「私ね、あの時、勇次郎くんのこと
きっと王子様って
こういう人なんだなって思ったんだよ」
「へっ!??」
照れる勇次郎くんが可愛くて
つい、にやけてしまう
「よくそんなこと言って恥ずかしくないね」
ってちょっと不機嫌になってるけど
そんな真っ赤な顔で怒っても
ぜんぜん怖くないよ
「そういえばあの時もずっと隣の席だったね」
ずっとあなたの隣にいられたらいいのにー。