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ー沙良sideー
今日はレッスンの日。
「ミリアちゃん、おはよう(ございます)」
「みんなおはよー!今日もレッスンがんばってね」
ふと目が腫れてるミリアちゃんに目がいく
「目腫れてる…」
「あぁ、ちょっと映画観たら号泣しちゃって」
目を逸らす彼女。わかりやすすぎる
「…ふぅん。何かあったら言いなよ」
「ありがとう。でも大丈夫!」
ミリアちゃんが心配になった僕は
近くのスタバでキャラメルフラペチーノを買って
彼女のレッスンが終わるのを待っていた
「お疲れ様」
と、キャラメルフラペチーノを渡す
「あ、ありがとう。
わざわざ買いに行ってくれたの?」
「うん。なんかミリアちゃん元気なかったから」
「そっかぁ…。ありがとう」
やっぱ元気ない。
「ねぇ、俺じゃだめなの?」
「え?」
「俺、ミリアちゃんのこと
本当に大切にするよ?」
「…うん。ありがとう。
そう言ってもらえるのはすごい嬉しいんだけど…」
やっぱりアイツが好きなのかな…
「そっかぁ、アイツに告白でもされた?」
わかりやすい彼女に、鎌をかける
「…え!?なんで?」
すごい驚いた。やっぱ告白されたんだ。
「ミリアちゃん、わかりやすいから」
「そんなにわかりやすいかな…。」
「うん。」
「……。」
「…OKするの?」
「…わからない。
でも私の正直な気持ちを伝えなきゃとは思ってる」
「そっかぁ…。」
ミリアちゃんが悲しむのは辛いけど
ミリアちゃんがアイツと付き合うのも辛いな
「ねぇ、最後のお願いだけ聞いてくれる?」
「なに??」
「今日、家まで送らせて」
「え、?」
「今日は…ごめん
ちょっと大切な用事があって、、」
大事な用事…か。
「ふーん…アイツに会いに行くの?
だからボクが着いてったら邪魔なの?」
「え…。」
困った顔のミリアちゃん。
ごめんね、困らせたいわけじゃないのに
あと少しで誰かのものになってしまうと思ったら
どうしようもなくて…
「うん。わかった。今日は我慢する
でも次は付き合ってもらうからね」
叶うかもわからない約束をした
「…う、うん。ありがとう」
携帯を見るミリアちゃんの顔が暗くなる
見るからにショボンとする彼女に
アイツとの約束が無くなったんだろうと
すぐにわかった
でもおかげで一緒に帰ることができた
「沙良くん、わざわざ送ってくれてありがとう」
あれ…なんだか頭痛くなってきた
偏頭痛かな。
「うん。…なんかボク頭痛くなっちゃったんだけど
頭痛薬持ってない?」
「あるよー。
じゃあ、用意するからちょっと上がって待ってて」
簡単に家に入れてくれるミリアちゃんに
少し心配になる
「おじゃましまーす。」
と家に上がるとミリアちゃんが
頭痛薬と、水を持ってきてくれた
「大丈夫?帰れそう?」
「…帰れない。
って言ったらボクのこと泊めてくれる?」
つい、本心が出た
ダメだってわかってたけど。
「え!?それはちょっと困るんだけど…
でも薬が効くまではうちで休んでていいよ」
わかってたけど、
でもそれでも君は優しい
ソファーに横たわるボクに
毛布をかけてくれた
ーピーンポーンーーー。
(配達…??)
「はーい。」
とドアが開くと、染谷勇次郎の声が聞こえた
「急に、ごめん、でもどうしても会いたくて…」
キザやろう…。
「大丈夫?今、タオル持ってくるね」
ミリアちゃんは本当優しいな。
「誰かいるの?」
あぁ…、俺のせいで
もしかして勘違いしてる??
このまま勘違いさせてやろうかと思ったけど
ミリアちゃんの悲しそうな顔が浮かんで
さっき片付けてくれた、コップと
頭痛薬のゴミをテーブルの上に戻した
「え、?待って!行かないで!」
と涙ぐんでるミリアちゃん
可哀想に、僕なら泣かせたりしないのに…
…って僕のせいで2人は勘違いしてるのか。
「薬ありがと。じゃあ、ボクもう行くから」
とミリアちゃんの頭をポンポンと撫でて帰る
最後にムカつくアイツに
「今日は譲ってやるけど
次ミリアちゃんを傷つけたら
その時は僕がミリアちゃんをもらうから」
と宣戦布告。
あぁ、ボクの初恋…