入学
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ー勇次郎sideー
告白の次の日、
僕は君に会うのが少し怖かった
どんな顔して会えばいいのか
わからなかったから
いつも通り学校に着けば
君はまだ来ていなくて
代わりに愛蔵が話しかけてくる
いつもはどうでもいいことで
張り合ってばかりなのに
今日は張り合う気にもならない
愛蔵はそんな僕をびっくりした顔で見て
そそくさとどこかに行ったと思えば
僕の恋しい人のところだった
でも、君に会って
また拒絶されるのが怖くて
いつもは座りぱなしの席に
授業ベルがなるギリギリに着いた
君が悲しくならないように
今日も君に笑いかける。
「おはよ」
「おはよう。」
小さな声が返ってくる
普段は薄いメイクのきみが
いつもより濃いメイクをしている
でもそれでもまだ目が腫れているのがわかる
あんなに腫れてしまうなんて
どれだけ彼女は泣いたのだろう
そんな彼女が痛々しくて見てられなくて
普段は真面目に受けてもない授業に集中した
チラチラと君から視線を感じる
でも、僕は
これ以上君を傷つけてしまうのが怖くて
君の視線に気づかないふりをした
昼休み、
いつも君とお弁当を食べていた屋上に
行けない僕を、君はどう思ったかなー…。
5限目が始まる前に
君が僕に話しかけた
「勇次郎くん、放課後時間ある?」
正直、怖かった。
気持ちを伝えることが、
気持ちを聞くことが、
今までの楽しかった時間を
失うかもしれないことが
こんなに怖いと思わなかった。
でも僕は、
君の事を傷つけることはできなくて。
もし僕が拒絶をしてしまったら
君はまたきっと泣いてしまうから。
「…今日はレッスンがあるから
7時過ぎになっちゃうんだけど
それでもよければ大丈夫だよ」
できるだけ優しい声で答える
「ありがとう。
私も事務所に行かなきゃいけないから
7時頃また連絡するね」
君は僕の言葉を聞いて
少し安心した顔をみせた
「うん。わかった」
……事務所か。
事務所で君はまたアイツに会うのかな…?
嫌だな。
でもそんなこと言える立場ではないから、、。