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校門に着くと
取り巻きの中から搭上くんが手を振っている
「搭上くん!どうしたの?」
「沙良」
「え?」
「だから沙良」
「……うん。沙良くん、どうしたの?」
「デートしにきた」
「「はぁ?」」
リップ×リップの2人がハモる
「沙良くん、今日レッスンだよね?」
「うん。」
「じゃあ、レッスン行かなきゃ」
「いやだ。
デートしてくれないならレッスン行かない」
「は?お前アイドルなめてんの?」
勇次郎くんがつっかかる。
「だってレッスンとかしなくてもできるし」
呆れて物も言えない2人
「……はぁ。」
マネージャーさんに
ちゃんとレッスン参加させるように言われてるのに
どうしよう…
「クレープ」
「クレープ?」
「うん。食べ行こ」
「うーん…。
じゃあ、クレープ食べたらレッスン行くんだよ?」
「うん。約束する」
と小指を出す沙良くん
「…はぁ。じゃあ、クレープ買い行こっか」
なんだか同い年の弟ができたみたいな気持ち
「「俺(僕)も行く」」
ハモるリップ×リップの2人に
すごく嫌そうな顔の沙良くん
「は?なんで?嫌なんだけど」
勇次郎「僕だってお前となんか行きたくない」
愛蔵「同じく。」
「…はぁ。まぁ、いいや。
ミリアちゃん行こ」
「はいはい。
ごめんね、勇次郎くん、愛蔵くん」
そして4人でクレープ屋さんに行くことになった
3人は馬が合わないみたいで
話せば喧嘩ばかり…
(まぁ、レッスンまで時間あるし大丈夫だよね!)
クレープ屋さんに着くと
勇次郎くんが
メニュー表を貰ってきてくれた
「ミリアちゃんは、何にする?」
横にきて肩がくっつくほどの距離で
一緒にメニュー表を見る
(…なんか近くない?気にしすぎ?)
「俺にも見せて」
と言う沙良くんに
「ふん。自分でもらってこい」
と突き放す勇次郎くん
「性格悪っ」
ボソッと呟く沙良くん
「お前にだけは言われたくない」
「…私はいちごバナナキャラメルクレープにしよっかな」
「じゃあ、僕が買ってくるから、
ミリアちゃんはここで待ってて」
と紳士な勇次郎くん
「愛蔵くんと沙良くんは決まった?」
「俺、いちごチョコカスタード買うから
いちごバナナキャラメルクレープ一口ちょうだい」
と沙良くん。
「えー、やだ。」
「なんで?」
「だって…なんかカップルみたいじゃん」
とちょっと照れる
「…なにそれ。かわいい。
やっぱり俺の彼女になって」
そこにちょうど戻ってきた勇次郎くん
「は?お前にだけは絶対譲らない」
「そもそもアンタのものじゃないだろ」
言い返す沙良くん
喧嘩ばっかりの2人に困っていると
「2人ともやめろって、
ミリアちゃん困ってるだろ」
と愛蔵くんが2人を止めてくれる
2人が一斉に私の方を向く
「「ごめん…」」
「ううん。大丈夫だよ、、。
愛蔵くんと沙良くんも
早くクレープ買ってこないと!」
「うん」
「そーだな」
クレープを買いに行った2人を横目に
「はい」
と勇次郎くんがクレープを差し出す
「ありがとう。ごめんね、あ、お金渡すね!」
「いいよ。僕に出させて。
お姫様にお金なんて払わせられないから」
なんて優しく笑う。
さっきまであんなに怖い顔してたのに…
よっぽど沙良くんが気に入らないのかな?
勇次郎くんはこう見えて
アイドルになるために必死に努力してるもんね
「ありがとう。
わざわざ着いてきてもらっちゃってごめんね」
「ミリアちゃんのためなら
どこだって着いてくよ
とくに、あんな嫌なやつには
絶対ミリアちゃんを渡せない」
「…勇次郎くんって過保護だね」
と笑うと、
帰ってきた愛蔵くんと沙良くんが
「姫をくどくのは大変だな」
と笑っていた
勇次郎くんは、ふんっと呟くと
「ミリアちゃん、これあげる」
とパフェのさくらんぼを手に取る
「え、いいよ。ありがとう」
と断るものの、勇次郎くんは
「はい、あーんして」
と私の口の前にさくらんぼを持ってくる
なかなか口を開けない私に
勇次郎くんは
「ほら、いいから」
と反対の手で顎をくいっと持ちあげる
恥ずかしさでどうしようもなくて
目を逸らしながら、口を開けて
さくらんぼを口に含む
(恥ずかしすぎる…。ふたりも見てるのに)
顔を真っ赤にする私に
意地悪な笑顔の勇次郎くん
恥ずかしさを隠すように
クレープを頬張れば
「生クリームついてるよ」
と沙良くんがわたしの唇を指でなぞる
恥ずかしさで真っ赤な私を横目に
指に取った生クリームをペロっと
恥ずかしげもなく舐める沙良くん。
2人に交互にからかわれて
恥ずかしさでいっぱいのわたしは
涙目になりながら
「勇次郎くんも、沙良くんも嫌い…!!」
と言い残し、
「愛蔵くん、もう帰ろっ」
と愛蔵くんの腕を組んで帰った
取り残された2人の
「「…かわいすぎる」」
の声がハモったのは知らない