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ー愛蔵sideー
日曜日。
今日は姫野とデート企画の日
駅前で待ち合わせる。
なんか心配で1時間も早く着いてしまった
約束の時間よりも早く姫野…
撮影だしミリアちゃんの方がいいか。
ミリアちゃんが来た
「おはよう!ミリアちゃん。
今日はよろしくね」
自分の中で最高の笑顔を作ってみせる。
緊張した感じのミリアちゃん
「愛蔵くん、おはよう!こちらこそよろしくねっ」
カメラマンさんに挨拶して
デートが始まる
デートが始まって
なんて言ったらいいかわからなくて…
つい心の中を吐露する
「俺…今日どこ行こうかすごく考えて
全然いい案出なかったからさ
ミリアちゃんって何が好きなんだろって
すごい考えて、
そういえばいつも猫のキーホルダー付けてるし
この前も学校帰りにミリアちゃんが
野良猫に餌あげてるの見て
猫好きなのかなって思ったんだけど…」
猫好きなのかなって思ったけど
もし違ったらどうしようと思うと
なんだか自信がなくなる
そんな困った俺に
「そんな一生懸命考えてくれて、すっごい嬉しい!
わたし、猫だいすきだよっ!」
とすごく気合いの入った声で
答えてくれた君に安堵した
「じゃあ、この近くに
おすすめの猫カフェがあるから行ってみない?」
「いくいくっ!」
「愛蔵くんも猫好きなの?」
「うん、まぁね。なんか猫の自由な姿見てると
俺もこんな自由に生きていいのかなって思えるじゃん」
お店に着くといつもの猫達が
俺らを出迎えてくれた
「かわいい〜♡」
口元が緩んでデレデレしてる
ミリアちゃんを見て
面白いヤツだなと思った
お次は
ふわふわ〜♡♡♡
とキャーキャー騒いでいる
見つめている俺に気づくと
ハッとした顔で照れる姿に
もう笑いを堪えきれない。
(ほんとに猫が好きなんだなぁ。)
俺が座ると猫たちが
一斉に俺のところに集合した
驚く彼女に
「こっちおいで」
と手を差し伸べる
「愛蔵くんすごい人気だねっ!」
と羨ましそうなアイツ
「俺、ここよく来るからね」
「いや、よく来てたとしても
普通はこんなに好かれないよ!」
「ほら、これがペルシャのリリィ。
めっちゃふわふわなの。こいつ」
俺の膝の上に抱かれた
リリィを撫でながら
「ほんとだぁ。ふわふわだねぇ〜」
と、リリィを撫でるアイツ。
ふと顔を上げると意外と近くに
ミリアちゃんの顔があってびっくりする
少し離れて見ると
照れて赤くなったアイツ
で、たぶんもっと真っ赤な俺…
そんな俺を見て
ぷぷ笑っているアイツに
悔しいけどなんだか可愛いと思った
ひとしきり猫と戯れて
カフェでご飯を食べて過ごした
ふとミリアちゃんを見ると
猫のキーホルダーをじっと見つめている
(…これ、欲しいのかな?)
「すみませーん、
これの白と黒ひとつずつください」
「えっ、」
びっくりしたミリアちゃんに
「せっかく来たお土産、2人でつけよう」
とニカッと笑ってみせる
(あ、そういえばこの前ここの店長が
このキーホルダーのこと言ってたな…)
「これさ、白はさっきのリリィで
黒はリリィの恋人のルキを表してるんだって
だからミリアちゃんは白で、俺は黒ね」
と白のキーホルダーを渡す
「…えっ!?」
何故かびっくりした彼女が、小さな声で
「なんかカップルみたい…」
と照れた
そんな彼女を見て
自分の言った事に気づいて
やべっ、と恥ずかしくなる
俺はそんな赤くなった顔を隠すように
「もう一つ行きたいとこあるんだけど」
と、あの場所に連れて行った
丘の上を登ると、いつもの場所だ
あたりはもう真っ暗なのに
ドームのライトでこの場所は明るい
「ここ俺のお気に入りの場所。
ほんとはみんなには秘密なんだけど…
ミリアちゃんにはなんか知ってほしくて」
(なんでだろうな…。女子って苦手なのに
なんかミリアちゃんには
俺を知って欲しいって思ってる…)
「え?」
少し照れる俺に、ミリアちゃんまで赤くなる
「実は、この場所勇次郎も知ってるんだ…」
「そうなんだ!ふたりの大切な場所なのに
教えてくれてありがとう」
(まぁ。アイツにはしょうがなく教えただけだけど)
「たまにここで練習したりするんだ。
なんかドームのライトがステージに上がってるみたいだろ?」
「うん!キラキラですっごい素敵!」
と笑う彼女の目は、すごく綺麗だった
ひゅーーん………バン!!
ドームのライトが消え、
夜空に花火が咲く
「わぁ!きれい」
「うん。ほんと綺麗だよな。
今度はさ、浴衣で花火大会とか行けたらいいよな」
まさか自分がこんなこと思うなんて
思わなかったけど
また彼女とデートしたいと素直に感じた
「うん。約束だよ?」
「あぁ、約束。勇次郎には秘密な」
(あいつがミリアちゃんに
恋をしてるのはとっくに知ってる。
でもまさか、俺までコイツに興味持つなんて…
バレたらあいつはなんで思うかな…?)
「…なんで?」
「うるさいから」
と笑った
「遅くなってごめんな。家まで送る」
予想よりも遅くなって申し訳ない気持ちと
まだ一緒に居たい気持ちが入り混じる
「ありがとう」
無事、ミリアちゃんを送り届けて
カメラマンさんに挨拶をして
緊張だらけの1日が終わった
………あ。
キーホルダーどうしよう。
レッスン用のバックにでも付けとこうかな