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ー勇次郎sideー
土曜日。
待ちに待ったこの日がやってきた
今日はミリアちゃんとデートの日
今回の雑誌の仕事は雑誌4ページ分か…。
今日のために念入りにプランを立てた
アイドル勇次郎として、そして
ミリアちゃんに恋する1人の勇次郎として
今日は一日楽しもう
…はぁ。
はじめてのデートって結構緊張するもんだな。
いや、でもプランは練ってある
愛蔵には絶対負けない。
まずはミリアちゃんの家に迎えに行く。
「ミリアちゃん、おはよう。
迎えにきたよ」
いつもと違った雰囲気の彼女に
トクンと胸が弾む
「おはよう、勇次郎くん」
「ミリアちゃん、今日もかわいいね
わざわざお洒落してきてくれてありがとう」
今日は普段の僕ではなくて
アイドルの勇次郎としてのデートだから
いつもは照れて言えないような事でも
サラッと言えてしまう
「勇次郎くんこそ、いつもオシャレだけど
今日はいつもよりもっとオシャレ!さすがだね!」
アイドル勇次郎として
この程度の褒め言葉サラリと交わすはずが
ミリアちゃんに褒められて、つい
少し照れてしまった
カメラマン「じゃあ、2人とも今日の服装を一枚ずつ写真撮らせて」
「はいっ!」
カメラマン「よし!じゃあ、あとは僕は着いていくだけだから、僕のことは気にせず楽しんで」
「「はい!よろしくお願いします」」
「じゃあ、行こうか」
「うん!」
早速、目的の場所に向かう
「ところで…今日はどこ行くの??」
不思議そうな顔で見つめる彼女
「ふふ、ひ、み、つ、♡いいから僕に着いてきて」
「うん!たのしみっ」
それから15分くらい歩いた
デートって不思議だ。
彼女が疲れてないか、喉が乾いてないか、
楽しんでいるか、いちいち気になってしまう
そんな心配性な僕に
彼女は笑って大丈夫だよっと言ってくれた
「ここだよ!」
そう言って連れ来た場所は
「お城…??」
「ふふ、結婚式場」
「結婚式場??」
?がたくさん浮かんでいるミリアちゃんに
なんだか愛おしさを感じる
「そう。今日はミリアちゃんに
お姫様になってもらおうと思って」
と言うと、
「……え?」
更にポカンとした彼女に、
笑みが溢れる
彼女の手をひき中に入ると
「いらっしゃいませ」
スタッフさんが声をかけてくれる
「予約した染谷です。今日はよろしくお願いします」
「お待ちしておりました」
そういうと、
事前に来た時と同じスタッフさんが迎えてくれた
「それでは、お互いにお支度がございますので
一旦、別々にご案内致しますね」
(ふふ、楽しみだな。ミリアちゃんはどんなドレスを選ぶかな…?)
「じゃあ、また後でね」
僕はスタッフさんに連れられ
選んであったスーツに着替えた
そして、一足先に庭園で彼女を待つ
しばらくすると…
「わぁ、綺麗♡」
と、ドレスを着た彼女がやってきた
(僕が選んだドレスにしてくれたんだ。
やっぱり彼女に似合う。)
「お姫様、お手をどうぞ」
と、彼女をエスコートする
「あ、ありがとう」
少し照れた君。
「僕が選んだドレス着てくれたんだ。嬉しい。
すっごく似合ってる」
普段言えないことも
今の僕なら言える。
いつもの僕でなくてもいい、
アイドルの僕でもいいから
僕に恋をしてくれないかな…?
なんて淡い期待を胸にしまい込む
「…ありがとう。」
僕の気持ちなんて全然知らない君。
でも少し照れてる君に
少しだけ、期待してもいいかな…?
「素敵な場所につれてきてくれてありがとう♡」
「お楽しみは今からだよ」
喜んでくれるかな?
ただ君の笑顔が見たいだけ
談笑をしていると
僕たちの前にたくさんのデザートが並べられた
「わぁ!!美味しそう♡」
嬉しそうな君
「お姫様、どうぞ召し上がれ」
どれから食べようか迷っている彼女が
あまりにも可愛くて
つい、笑ってしまう
「ふふ、いっぱい食べてね」
「いただきまーす」
ピンク色のマカロンを食べて
「おいしーいっ♡」
と幸せそうな彼女
「勇次郎くんは食べないの??」
少し不安気に聞いてくる彼女に
「うーん、君があまりにも幸せそうに食べるから
なんだか見惚れちゃって」
と笑うと、
君は少し意地悪な顔をして
「はい、王子様。あーーん♡」
とケーキを僕の前に差し出した
きっと顔は真っ赤だと思う。
意地悪は僕の専売特許なのに、悔しいけど
言われるまま、
彼女の差し出したケーキを食べた
(恥ずかし過ぎる…。)
「おいしい…」
なんだか負けたみたいで悔しくて
ボソッと呟いた
そんな僕を見て
彼女はくすくすっと笑った
「おいしいね、♡」
一通りデザートを食べ終わると
スタッフさんが
「よろしければ、
庭園のお散歩はいかがでしょうか?」
と声をかけてくれたので
散歩をしに行く
(今日が終われば、
もうこうやってデートすることもない。
少しでも、僕の気持ちを君に知ってほしい…)
僕は噴水の前で立ち止まり
彼女の前にひざまずくと
「お姫様!いつかまた、この場所で
あなたにプロポーズをさせてください」
と彼女の手にキスをした
「…へっ、!?」
びっくりして真っ赤になる彼女
「へっ!って…」
予想外の返事に
笑いを堪えきれなかった僕。
ひとしきり笑い終えた後
「…で、お返事は?」
と聞くと
「…はいっ!」
と答えてくれた彼女。
わかってる。
今日の僕たちは偽りで
アイドルの僕とアイドルの君
ただのデート企画なだけで
君の気持ちは僕に無いかもしれない。
でも例え偽りでも、
「はい!」と頰を染めた君に
少しだけ期待してる僕。
散歩が終わり、私服に着替え
外で彼女を待つ
「じゃあ、送るから」
と君の手を取る
「あ、ありがとう」
と少し照れる君がかわいい
帰りの道はあっという間で
楽しかった1日はあっという間で
なんだか無性に寂しくなる
「ミリアちゃん、今日はありがとう」
「勇次郎くん、こちらこそほんとにありがとう!
すっごくすっごく素敵な1日だった」
彼女の笑顔に僕も釣られて笑った
最後はカメラマンさんに挨拶して
楽しかった一日が終わった