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「2人ともごめんね、お待たせ!」
「大丈夫だよっ。じゃあ、いこっか」
と少し嬉しそうな勇次郎くん。
…に、
「あぁ…。」
と、なんだか困り顔の愛蔵くん。
(愛蔵くん、どうかしたのかな?)
ファンの子達からキャーキャー言われながら
私たちは校門を出た
「愛蔵ー!
なんでミリアちゃんと一緒なのー?」
「勇次郎ー!!デートじゃないよね??」
この2人と帰るということは
こうなると思っていたけど
2人はいつもこんなにキャーキャー言われてるのか…
すごいな…。
「今日は、愛蔵とミリアちゃんと
次の仕事のミーティングなんだ」
じゃあ、また明日ねっ!
とアイドルスマイルで交わす
勇次郎くんはほんとにすごいと思う
(なんか、こんなに騒がれて
わたし迷惑かけてないかな…?)
いつもよりもすごいジュリエッタのみんなに、
なんだか2人に申し訳なくなる
「…なんだか2人ともごめんね、
すごい騒がれちゃってるよね。」
「大丈夫だよ、ね、愛蔵」
と全く気にしてない勇次郎くんに
愛蔵くんは
なんだかとてもやつれた顔に見えた
「…ところで、次の仕事のミーティングって何するの??」
彼らの事務所に向かいながら
ふと、気になって勇次郎くんに聞く
「…あぁ、今度僕たちとデート企画があって、
そこでどんなデートをするか
簡単にプランを練っといてだって
(これは本当の話。
まぁ、別に今日やらなくてもいいんだけどね)」
「…へぇ!なんか最近共演多いね!」
(リップ×リップとデートかぁ…。
そんな夢見たいな話、私が相手でいいのかな…)
「デート企画か…。
俺デートとかしたことないから
プランとか立てらんねぇよ!」
(…そっかそっかぁ。
愛蔵くん初めてのデートなのかぁ……って)
「ええ!??デート初めてなの!??」
「こんなにイケメンで、チャラそうなのに??」
びっくりしすぎて、つい言葉にしてしまった
チャラそうは酷かったかな…?
愛蔵くんを見ると
「悪いかよ…」
と、そっぽを向いて頬を赤らめている
「あ、ごめんね。つい意外過ぎて!
悪いとかって意味じゃないの」
少し拗ねてる愛蔵くんを見て
なんだか無神経に、言葉にしてしまったことを
申し訳なく思った
「…勇次郎は、デートしたことあるのかよ」
と愛蔵くんが勇次郎くんに聞く
「いや、俺はアイドルになるまで
歌舞伎の練習ばかりで
ゲームをやることも遊びに行くこともなかったから…」
愛蔵くんに比べて、
勇次郎くんは恥ずかしくもないのか
堂々としている
(…そっか。勇次郎くんち歌舞伎の名家だから
デートなんてもってのほかだよね。
でも、勇次郎くんが誰とも
デートしたことないなんて嬉しいかも)
ちょっと緩みそうになる口元を必死に隠す
そんな私の顔をまじまじと見る愛蔵くん。
「…ところで、姫野はあるのかよ」
「え?」
「デート。したことあるのかよって」
なんだか愛蔵くんが
しょぼんとした犬みたいに見えてきた。
…なんか可愛い。
「あぁ…。いちよう…あるよ?」
勇次郎くんの目がパッと見開く
「誰と?」
冷静かつ、少しドスの効いた声で
勇次郎くんが尋ねる
「ん〜…。ひみつかなぁ…」
へへっと言葉を濁す。
両思い同士の友達をくっつけるためのWデートで
なんかデートって言うほど
デートっぽくもなかったし…
なんとなく、勇次郎くんの手前
言葉を濁してしまった
「ふーん」
少し不機嫌そうな勇次郎くんに
そんな勇次郎くんを見て
なんだか面白そうな愛蔵くん。
「じゃあ、俺たちより経験豊富なんだな」
と笑う愛蔵くんに
「経験豊富というほどでは…」
と焦る
「まぁ、いいや。
僕が今までで一番最高のプランを立てる」
と意気込む勇次郎くんと
「じゃあ俺は、お前より最高のプラン考えるわ」
となんだか楽しそうな愛蔵くん
なんだか…楽しみなような怖いような…
なんなんだろ、この気持ち。