SWEET HOLIDAY
name change
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AM 5:00。
「み~んな、寝ちゃってるね…」
薄暗い室内にて、ソファーの上で雑魚寝する四人を見、ひとり呟く名前。
今五人がいるのはカラオケ店。昨日鉄板焼店を出た後、奇跡的に営業していたTOGASHIDAXに入り、日付が変わっても騒いでいたのだ。
だが桑原がいびきをかきはじめたのを筆頭にまたひとり、またひとりと次々に眠りに落ちていき、ついには名前だけが残った。
(飛影の寝顔って、やっぱり可愛い)
無防備にすやすや寝息をたてる飛影に、名前の口元も緩む。
黒龍波なんて恐ろしい技を繰り出す飛影でも、その寝顔は年相応の少年らしく無垢で可愛らしかった。
母性本能をくすぐられ、名前はそっと飛影の頬に指を滑らす。
(飛影…大好き…)
そんな可愛いらしい一面を持つ飛影だが、普段の彼はもう言葉では言い表せないくらいに、かっこよくって…
名前の胸はいつも甘くかき乱されるのだ。
「…名前?」
「ありゃ、起こしちゃった?」
ぱちっとまだ眠たげな飛影が瞳を開いた。
ぼんやりとした顔で寝ている面々を見回すと、部屋から出ていこうとする。
「え、飛影帰っちゃうの!?ちょ、ちょっと待って。私も行く!」
まだ飛影と離れるのは名残惜しくて、名前は彼と自分のカラオケ代金をテーブルの上に置くと、一番近くで寝ていた桑原の体を揺すった。
「桑ちゃん!起きて起きて!」
「…んあ~?名前ちゃん?」
桑原が目をこすりながら体を起こす。
「私と飛影はもう帰るね。お金はココに置いといたから」
「お~了解…オレも浦飯と蔵馬起こしたら帰るわ…」
名前にうなずくと、ふあ、と桑原は欠伸をかく。
「じゃあまたね!」
「じゃあな。気ーつけて帰れよ…」
また夢の世界に入っていきそうな桑原に若干の不安を抱きつつ、名前は飛影と共にカラオケ店を後にした。
「まだ外は暗いね~」
まだ星がきらめく空の下を、名前と飛影は並んで歩く。
「楽しかったなあ、みんなで遊べて。飛影のおかげで写真も撮ってもらっちゃったし、もんじゃ焼きは美味しかったし!」
そう言った名前の自分に向けられた笑顔が本当に幸せそうで、飛影は自分も嬉しくなるのを感じた。
もっと彼女の笑顔をみたいと、心から思う。そんな感情を自分が抱いていることが、飛影は不思議だった。
「飛影は楽しかった…?」
飛影の反応をおそるおそる伺うように名前が尋ねる。
「まあ、悪くはなかった」
「楽しかった、って意味でとらえるよ?」
くすくすっとまた名前が微笑む。
「ま、飛影はもんじゃ焼きが食べられたらそれで満足なんだよね」
からかうような調子で言った名前の発言に、バカにされたみたいで飛影は少し眉をよせる。
だが、名前の次の一言で少々不機嫌になった彼の気持ちは一気にふっとんだ。
「私はね、飛影がいてくれたらそれで満足…」
照れから語尾は小さくなったが、しっかりと名前の言葉は飛影に届いた。
頬を薄くピンク色に染める名前と、驚きで目を見開いた飛影の視線が絡まる。
「飛影と一緒にいれたら嬉しくて、楽しいから…自然と笑顔になるの」
体中のエネルギーと勇気をフル動員して、名前は言いきった。
彼にもっともっと近づきたい。距離を縮めたい。
そんな思いから、胸に秘めていた本心を口にした。
「…名前」
しばらく何か思考を巡らしていたのか黙っていた飛影が、彼女の名前を呼んだ。
「また付き合ってやる」
「え?」
飛影の発言の意味がすぐには理解できず、名前は間の抜けた返事をする。
「また今回みたいに遊んでくれるってこと?」
「ああ」
素直に肯定した飛影。
名前の笑顔がもっとみたい。
いつも笑っていてほしい。
その願いが自分が彼女といるだけで叶うなら、お安い御用だと思った。
「次はあのうるさい奴等三人はいらんな」
「…ふふっそんな言い方したら怒られるよ~」
確信犯なのか。そうでないのか。
(それって…デートじゃん)
二人きりの誘いをした飛影に、名前の心は弾む。
「あ…夜が明けてきたね」
だんだんと姿をみせはじめた淡い光の眩しさに目を細めながら、名前が呟いた。
一緒にいるだけで、互いが互いを幸せにする…そんな名前と飛影の関係。
二人が結ばれる日も、そう遠くないだろう。
*飛影END*
