SWEET HOLIDAY
name change
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カラッと晴れたある休日の午後。
待ち合わせ場所は、皿屋敷市内の公園だ。
「まだかなあ、三人共」
時計とにらめっこする名前。
時間通りに来たのは、彼女と蔵馬の二人だけだ。
「飛影は幽助が連れてくるんだっけ」
蔵馬の問いに、名前はこくんとうなずく。
「うん!幽助がね、“オレが飛影も連れてきてやる”って言ってくれたから。飛影は素直に来てくれそうにないって私が困ってたら、連れてくるって約束してくれたの」
わざわざ幽助に頼まなくても、名前が飛影に“行こう”と言えば彼は来ただろうに。
その理由が、蔵馬には分かる。
ついでにいうと、幽助がなぜ飛影を連れてくる役目を申し出たのかも。
困っている名前の望みを叶えてやりたかったからだろう。
いいところをみせたいという下心もあったかもしれない。
つまりは幽助も飛影も、そしてかくなる蔵馬も名前を想っているというわけで。
その事実に気づいているのは、蔵馬だけ。
勘がよすぎるというのも、逆に動きづらくて不便なものだ。
フ、と蔵馬は自嘲気味に笑う。
「お~っす 蔵馬に名前ちゃん!遅れてごめんな」
既に到着していた蔵馬と名前に、桑原が片手を上げ近づく。
「浦飯と飛影はまだなのかよ?」
「まだだよ。待ち合わせ時間もうすぎてるのにさ~」
プンプン名前が頬を膨らませる。
「飛影を連れてくるのに、幽助がてこずってるのかもね」
くすっと美しい微笑をたたえる蔵馬。
蔵馬、名前、桑原、そして幽助と飛影の五人は暗黒武術会優勝の打ち上げと称し今日遊ぶ約束をしている。
発案者の名前としては、メンバー全員揃って集まりたいところ。
「飛影が来るとは思えねーけどな」
ふあ、と早くも待ちくたびれたかのようにあくびをかいた桑原。
「ワリイ!待たせちまった!」
その時、待ち人幽助が隣に飛影を携え現れた。
「幽助ナイス!」
約束通り飛影を連れてきた幽助に、名前は親指をグッと上げる。
「おい、敵というのはどこにいる」
「あ~ワリイ飛影。あれ嘘なんだ」
あまり悪びれる様子もなく幽助が飛影に謝る。
(ああ、なるほど…)
幽助は“新たな敵が現れたから来てくれ”と飛影に嘘をついたのだろう。
蔵馬、名前、桑原ら三人は瞬時にそう推測した。
「なんだと!?幽助、貴様…」
「まあまあ 怒んなよ飛影!これから皆で騒ごうぜ」
騙されたと知った飛影は幽助の胸ぐらを掴まんばかりの勢いだ。
「今日は武術会優勝の打ち上げ、らしいですからね」
もう飛影を諫めるのはお手のものな蔵馬。
「…打ち上げとはなんだ?」
「優勝おめでとう!お疲れ様!って気持ちをこめて、皆で食べたり遊んだりするんだよ」
打ち上げ未経験の飛影に名前が説明した。
「打ち上げは全員揃ってこそ意味があるの!だから飛影にも来てほしかったんだ」
“飛影にも来てほしかった”
そう名前に告げられ、飛影は嬉しくないわけがない。
だが、素直に“行く”と言うのは彼の性格に反するので。
行くと気持ちは決まっていたが、ひねくれた要求を述べてみたりする。
「…もんじゃ焼き」
「え?」
飛影から出た予想外の単語に、ほか四人は声を揃えて疑問符を浮かべる。
「もんじゃ焼きを食べに行くなら、付き合ってやらんこともない」
なんだそりゃ、と飛影がつきだした条件に拍子抜けする一同。
しだいに飛影の発言が可愛らしく思えた名前は、ふふっと口元を緩める。
「わかった!じゃあ今日の晩御飯はもんじゃ焼きね!」
こうして五人は街の中心部へ向かったのだった。
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