第一話.伝説の幕開け
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入室の許可を得て中に入ると男性が二人と女性が一人──話に聞いていた通り皇帝陛下と朱雀七星士〝鬼宿〟、そして朱雀の巫女がいた。御三方の視線が集まるのを感じながらも、恭しく頭を下げる。
「お話の最中申し訳ございません。この度朱雀の巫女様の侍女役を仰せつかりました、神 蘭飛と申します」
「そうか。美朱を頼むぞ」
「よろしくね!あたし、夕城美朱!」
「よろしくお願いいたします、巫女様。何なりとご用命くださいませ」
「堅苦しいのはナシナシ!美朱でいいよ!あたしも蘭飛って呼ばせてもらうね」
「…はい、美朱様」
差し出された右手をそっと握り返す。歳の頃は十五といったところだろうか。明るさと人好きする笑顔に好感が持てた。
「よろしくな!俺のことは鬼宿でいいぜ」
「よろしくお願いいたします、鬼宿様。こうして皆様とお会い出来る日が来るなんて…身に余る光栄に存じます」
「ねえねえ、あたし達ってそんなに凄いの?」
「左様でございます。伝説の朱雀の巫女様が現れたのですから、必ずやこの紅南国に平和と幸せが訪れることでしょう」
「美朱、その者の言う通りだ。そのためにお前には…」
「星座の名前を身体に持っている人を、あと五人集めれば良いんだよねっ?」
「いや、正確にはあと六人だ」
「え…??」
七星士は全員で七人。今この場に二人いるのだから、残りは五人で合っている。なのに〝六人〟とおっしゃる陛下に美朱様は頭上に疑問符を浮かべた。
「我々は運が良い。この紅南の地に【守護星】がいる」
「守護星…?なぁにそれ、鬼宿知ってる?」
「ま、なんとなく程度にはな」
「守護星とは、天帝太一君に選ばれた特別な者の名だ」
しかしその人物についての文献は少なく、分かっていることは能力に長けていることだけ…と、陛下は手元の巻物──四神天地書へと視線を落としたまま続けた。
「その守護星を見つけ出すことが出来たのならば、美朱…そなたに力を貸してくれるだろう」
「その人も身体に字を持ってるの?」
「ああ。〝守〟の文字を持っているらしい」
「なんだか心強いね!どんな人なんだろう?」
話題は移り、三人目の七星士についての話となる。四神天地書に手掛かりとなる〝宮〟と〝武〟の文字が記されているため、三人目は宮廷内にいるのではないかというのが陛下のお考えだ。更には何やら秘策があるらしく、人を集めるよう指示を下された。
期待に胸を膨らませる美朱様と鬼宿が話している姿を後方から眺めながら、脳裏に〝宮〟と〝武〟から連想出来る人物を思い描いた。きっと一筋縄ではいかないだろうと思いつつも、僅かに楽しんでいる自分に苦笑が零れそうになる。
「(お手並み拝見といたしましょうか、美朱様)」
── いいえ、朱雀の巫女。
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