ep.08 沈んだ心は2人で持ち上げよう
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いつもと同じ、聞き慣れたアラームが、今日はやけに耳の至近距離で鳴り響いた。
突然の大音量によって、夢の世界から追い出された黒尾が、驚きと共に飛び起きる。
何事かーーーーほんの一瞬の混乱の後、枕元に転がるスマホに気づき、朝がやって来たことを理解する。
「あー…。」
最悪な目覚めだ。寝癖で跳ねた髪をそのままに、頭をガシガシと乱暴に掻く。
もしかしたら、名前から折り返しの電話があるかもしれないーーーーそんな淡い期待が捨てきれず、一晩中待っていた。つもりだったのだが、いつの間にかスマホを握りしめたまま寝落ちしてしまっていたようだ。
スマホを手に取って、すぐに通知を確認して、焦った。
着信履歴には何もないけれど、新着メッセージの通知が光っている。
慌てて開けば、0時過ぎに名前からメッセージが届いていた。
ーーーーーーーーー
ごめん。いつの間にか眠っちゃってた。
おやすみなさい。
ーーーーーーーーー
なんてことはない。普通のメッセージだ。
それでも、夜中に目が覚めた名前が寝ぼけながら、自分に申し訳ないと思いながらメッセージを送ってくれたのなら、愛おしい。
ーーー本当に寝ていただけ?嘘は何もない?
このメッセージの中に、散りばめられているかもしれない嘘を確かめる術はない。出来るのは、遠く離れた距離にいる名前を信じることだけだ。
ーーーーーーーーー
おはよ。俺も寝てた。
また電話かけるわー。
ーーーーーーーーー
黒尾からも名前に返信を打つ。
既読にはならない。昔から朝が弱くて、よく寝坊していた名前を思えば、不思議なことではなかった。
きっと眠っているのだろうーーーーーーわかっているのに、名前と繋がっている証拠が欲しくて、しばらくトーク画面を眺めながら既読の文字を待ってしまった。
名前からの返事が来たのは、昼休みの時間だった。
彼女から届いたメッセージには、烏野高校の屋上で撮った写真が添付されていた。
烏野高校男子バレー部のマネージャーである清水と一緒に昼食を食べているところだ、とも書かれていた。
楽しそうにしているのだなと安堵したのと同時に、そばにはいられない寂しさを思い知る。
会えない距離がもどかしい。
だから、黒尾は行動を起こすことにした。
突然の大音量によって、夢の世界から追い出された黒尾が、驚きと共に飛び起きる。
何事かーーーーほんの一瞬の混乱の後、枕元に転がるスマホに気づき、朝がやって来たことを理解する。
「あー…。」
最悪な目覚めだ。寝癖で跳ねた髪をそのままに、頭をガシガシと乱暴に掻く。
もしかしたら、名前から折り返しの電話があるかもしれないーーーーそんな淡い期待が捨てきれず、一晩中待っていた。つもりだったのだが、いつの間にかスマホを握りしめたまま寝落ちしてしまっていたようだ。
スマホを手に取って、すぐに通知を確認して、焦った。
着信履歴には何もないけれど、新着メッセージの通知が光っている。
慌てて開けば、0時過ぎに名前からメッセージが届いていた。
ーーーーーーーーー
ごめん。いつの間にか眠っちゃってた。
おやすみなさい。
ーーーーーーーーー
なんてことはない。普通のメッセージだ。
それでも、夜中に目が覚めた名前が寝ぼけながら、自分に申し訳ないと思いながらメッセージを送ってくれたのなら、愛おしい。
ーーー本当に寝ていただけ?嘘は何もない?
このメッセージの中に、散りばめられているかもしれない嘘を確かめる術はない。出来るのは、遠く離れた距離にいる名前を信じることだけだ。
ーーーーーーーーー
おはよ。俺も寝てた。
また電話かけるわー。
ーーーーーーーーー
黒尾からも名前に返信を打つ。
既読にはならない。昔から朝が弱くて、よく寝坊していた名前を思えば、不思議なことではなかった。
きっと眠っているのだろうーーーーーーわかっているのに、名前と繋がっている証拠が欲しくて、しばらくトーク画面を眺めながら既読の文字を待ってしまった。
名前からの返事が来たのは、昼休みの時間だった。
彼女から届いたメッセージには、烏野高校の屋上で撮った写真が添付されていた。
烏野高校男子バレー部のマネージャーである清水と一緒に昼食を食べているところだ、とも書かれていた。
楽しそうにしているのだなと安堵したのと同時に、そばにはいられない寂しさを思い知る。
会えない距離がもどかしい。
だから、黒尾は行動を起こすことにした。