27.汗と上がった熱
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怒っているような雰囲気をヒシヒシ感じていた。
けれどその割には優しくベッドに座らせた後に、エースは飲み物も持ってきてくれた。
グラスに入った麦茶を見て、自分が喉が渇いていたことに気付いた私は、有難く受け取って一気に飲み干す。
「で、なんで、熱出てんのにシャワー浴びてんだよ。
熱出したことなんか1度しかねぇ俺でも、
そんなこと馬鹿もやらねぇって分かるぞ。」
空になったグラスを受け取ったエースは、ベッド横のチェスト上に置くなり、叱るように言う。
怒っていた理由は、やっぱりそれだったみたいだ。
「————汗…。」
「あ?」
「汗臭いって、言われたから…。
シャワー浴びて、流さなくちゃと思って…。」
「汗臭ぇなんて誰が・・・・・、あ、俺か?」
叱るような口調だったエースのそれが、話の途中で変わる。
そして「あー---…。」と何とも言えない声を漏らし出す。
「違ぇよ。」
エースが額に手を乗せて、大きくため息を吐く。
「違う…?」
「あれは、前にサボが、熱出すと汗かいて気持ち悪くなるから
こまめに着替えさせるのがいいって言ってたのを思い出したから
お前自身が汗臭ぇだろうから着替えた方がいいって意味で言ったんだよ。」
「・・・・え。」
「お前が汗臭ぇなんて思ってねぇし。」
なんだ、そうだったのか———。
ホッとして、私は短く息を吐いた。
「俺に汗臭ぇと言われたから、熱あんのに
わざわざシャワー浴びたのかよ。」
「うん。でも違って、よかった。」
安心した途端に、眠気が襲って来た。
「ありがとう。」
ベッドに横になって、布団に潜り込む。
「おやすみなさい。」
目を閉じる直前に見たエースは、困ったような、泣きそうな顔をしていた————そんな気がする。
けれどその割には優しくベッドに座らせた後に、エースは飲み物も持ってきてくれた。
グラスに入った麦茶を見て、自分が喉が渇いていたことに気付いた私は、有難く受け取って一気に飲み干す。
「で、なんで、熱出てんのにシャワー浴びてんだよ。
熱出したことなんか1度しかねぇ俺でも、
そんなこと馬鹿もやらねぇって分かるぞ。」
空になったグラスを受け取ったエースは、ベッド横のチェスト上に置くなり、叱るように言う。
怒っていた理由は、やっぱりそれだったみたいだ。
「————汗…。」
「あ?」
「汗臭いって、言われたから…。
シャワー浴びて、流さなくちゃと思って…。」
「汗臭ぇなんて誰が・・・・・、あ、俺か?」
叱るような口調だったエースのそれが、話の途中で変わる。
そして「あー---…。」と何とも言えない声を漏らし出す。
「違ぇよ。」
エースが額に手を乗せて、大きくため息を吐く。
「違う…?」
「あれは、前にサボが、熱出すと汗かいて気持ち悪くなるから
こまめに着替えさせるのがいいって言ってたのを思い出したから
お前自身が汗臭ぇだろうから着替えた方がいいって意味で言ったんだよ。」
「・・・・え。」
「お前が汗臭ぇなんて思ってねぇし。」
なんだ、そうだったのか———。
ホッとして、私は短く息を吐いた。
「俺に汗臭ぇと言われたから、熱あんのに
わざわざシャワー浴びたのかよ。」
「うん。でも違って、よかった。」
安心した途端に、眠気が襲って来た。
「ありがとう。」
ベッドに横になって、布団に潜り込む。
「おやすみなさい。」
目を閉じる直前に見たエースは、困ったような、泣きそうな顔をしていた————そんな気がする。