≪Armin生誕祭2019≫君を愛するために必要な時間
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パーティーから抜け出したなまえは、図書館にやって来ていた。
今日のパーティーの主役が、いつまで経っても会場へ現れないせいだ。
ミカサとエレンに、アルミンを誘うようにお願いしていたのだけれど、それも失敗に終わってしまったらしい。
図書館が大好きなインドアな彼を、騒がしいパーティーに誘うのが間違いだったのだろうか。
今日が誕生日のアルミンを喜ばせたかっただけなのだけれど、彼が参加しないのなら意味がない。
サプライズを企画なんてしなければよかった。
誰もいないみたいにシンと静まり返った図書館に、なまえの足音だけが響く。
会場から見つけた通り、アルミンは窓際の棚の上に座っていた。
でも、もっと早く来た方がよかったらしい。
アルミンは、窓に背中を預けた格好で、首をもたげて居眠りをしていた。
これなら、ますます、彼をパーティーに誘うのは気が引ける。
兵団全体の休日が、偶々アルミンの誕生日と重なったことが嬉しくて、友人達に相談してサプライズのパーティを企画した。
でも、こんなことなら、普通の誕生日パーティーにしておけばよかった。
アルミンをパーティーに誘うことを諦めたなまえが、彼に背を向けたときだった。
カサッと紙が落ちたような音がした。
何だろう——。
振り返ったなまえは、棚の下にノートが落ちているのに気がついた。
時々、アルミンが持っているところを見たことのあるノートだ。
アルミンのノートだとすぐに気がついたなまえは、それを拾い上げて、棚の上に置こうとして、自分の名前が書かれていることに気がついた。
読もうとしたわけではない。
ただ、見えてしまっただけだ。
そして、知ってしまった。
彼が、このノートに綴っていた、真っすぐな気持ちを—————。
November 3rd, Happy Birthday Armin.
You have to spend the rest of your life.
That's what it takes to get my heart.
So don't leave me. you have to live longer than me.
If you never run away from this Cruel world
I'd spend the rest of my life
to love you
(11月3日、アルミン、お誕生日おめでとう。
残りの人生のすべてを捧げなくちゃいけないよ。
それが、私の心を手に入れるために必要な時間なの。
だから、私を残して逝かないでね。私より長生きしてくれなきゃダメよ。
もし君が、この残酷な世界から決して逃げないでいてくれるなら
私は残りの人生のすべてを捧げたっていいの。
君を愛するために。)
柔らかい朝の光が、いつまで経ってもあどけないなまえの寝顔を明るく照らす。
幸せそうに眠る彼女の邪魔をするものは、何であっても許さない僕は、カーテンを閉めてから、デスクに腰を降ろした。
巨人はいなくなり、平和になった世界は、ゆっくりと愛を育む僕達に、とても穏やかな時間を過ごさせてくれている。
いつものように日記を書こうとして、今日の日付を思い出した僕は、鍵のかかった引き出しを開けると、数年前の日記帳を取り出した。
何度も開きすぎたせいで、開く癖が出来ているページを見て、僕は何度だって頬を緩める。
数年前の僕の誕生日のページだ。
そこには、自分の誕生日だということも忘れて、せっかく計画してくれたサプライズパーティーにも参加さず、居眠りをしていた僕に、彼女が残してくれたメッセージが書かれている。
これは、僕が人生で貰った誕生日プレゼントで、一番嬉しいものだった。
あれから僕は、彼女の為に生きた。
彼女がそう願ってくれたから、残酷で、死にたいくらいに苦しい世界を、必死に生き抜いた。
そして今では、彼女が雨よりも晴れの日の方が好きだってことも知ってるし、お酒には弱いけど、呑むのは好きだってことも知ってる。
それから、彼女は歌うのが大好きで、お風呂ではいつも歌ってて、歌詞を間違って覚えてるからすごく面白いんだ。
でも、今の彼女は、どんな夢を見ているのだろう。
彼女の言う通り、彼女を知るためには、1万時間じゃ足りない。
だから、僕は、残りの人生のすべてを、彼女を愛するためだけに捧げるんだ。
だけど、もしかしたら、今なら———。
彼女が永遠について考えるとき、僕のことを想ってくれているかな。
そうだといいな。
「ん~…、アルミン…、寒い~…。一緒に寝ようよ。」
寝ぼけた声の甘えん坊が、僕を呼んでいるから、日記を書くのは、二度寝の後にしよう。
日記帳をデスクの上に置いて、ベッドに潜り込んだ僕に、華奢な腕がしがみつく。
1万時間で、僕が覚えたのは、彼女の抱き心地と、好きだと言うときの恥ずかしそうな彼女のハニかんだ世界一可愛い顔と、それから———。
僕が永遠について考えるとき、そこには必ず彼女がいること。
それから、世界で一番、彼女を愛しているのは僕だっていうことだ。
あぁ、あとそれから、彼女も僕が大好きなんだよ。きっと、世界一ね。
今日のパーティーの主役が、いつまで経っても会場へ現れないせいだ。
ミカサとエレンに、アルミンを誘うようにお願いしていたのだけれど、それも失敗に終わってしまったらしい。
図書館が大好きなインドアな彼を、騒がしいパーティーに誘うのが間違いだったのだろうか。
今日が誕生日のアルミンを喜ばせたかっただけなのだけれど、彼が参加しないのなら意味がない。
サプライズを企画なんてしなければよかった。
誰もいないみたいにシンと静まり返った図書館に、なまえの足音だけが響く。
会場から見つけた通り、アルミンは窓際の棚の上に座っていた。
でも、もっと早く来た方がよかったらしい。
アルミンは、窓に背中を預けた格好で、首をもたげて居眠りをしていた。
これなら、ますます、彼をパーティーに誘うのは気が引ける。
兵団全体の休日が、偶々アルミンの誕生日と重なったことが嬉しくて、友人達に相談してサプライズのパーティを企画した。
でも、こんなことなら、普通の誕生日パーティーにしておけばよかった。
アルミンをパーティーに誘うことを諦めたなまえが、彼に背を向けたときだった。
カサッと紙が落ちたような音がした。
何だろう——。
振り返ったなまえは、棚の下にノートが落ちているのに気がついた。
時々、アルミンが持っているところを見たことのあるノートだ。
アルミンのノートだとすぐに気がついたなまえは、それを拾い上げて、棚の上に置こうとして、自分の名前が書かれていることに気がついた。
読もうとしたわけではない。
ただ、見えてしまっただけだ。
そして、知ってしまった。
彼が、このノートに綴っていた、真っすぐな気持ちを—————。
November 3rd, Happy Birthday Armin.
You have to spend the rest of your life.
That's what it takes to get my heart.
So don't leave me. you have to live longer than me.
If you never run away from this Cruel world
I'd spend the rest of my life
to love you
(11月3日、アルミン、お誕生日おめでとう。
残りの人生のすべてを捧げなくちゃいけないよ。
それが、私の心を手に入れるために必要な時間なの。
だから、私を残して逝かないでね。私より長生きしてくれなきゃダメよ。
もし君が、この残酷な世界から決して逃げないでいてくれるなら
私は残りの人生のすべてを捧げたっていいの。
君を愛するために。)
柔らかい朝の光が、いつまで経ってもあどけないなまえの寝顔を明るく照らす。
幸せそうに眠る彼女の邪魔をするものは、何であっても許さない僕は、カーテンを閉めてから、デスクに腰を降ろした。
巨人はいなくなり、平和になった世界は、ゆっくりと愛を育む僕達に、とても穏やかな時間を過ごさせてくれている。
いつものように日記を書こうとして、今日の日付を思い出した僕は、鍵のかかった引き出しを開けると、数年前の日記帳を取り出した。
何度も開きすぎたせいで、開く癖が出来ているページを見て、僕は何度だって頬を緩める。
数年前の僕の誕生日のページだ。
そこには、自分の誕生日だということも忘れて、せっかく計画してくれたサプライズパーティーにも参加さず、居眠りをしていた僕に、彼女が残してくれたメッセージが書かれている。
これは、僕が人生で貰った誕生日プレゼントで、一番嬉しいものだった。
あれから僕は、彼女の為に生きた。
彼女がそう願ってくれたから、残酷で、死にたいくらいに苦しい世界を、必死に生き抜いた。
そして今では、彼女が雨よりも晴れの日の方が好きだってことも知ってるし、お酒には弱いけど、呑むのは好きだってことも知ってる。
それから、彼女は歌うのが大好きで、お風呂ではいつも歌ってて、歌詞を間違って覚えてるからすごく面白いんだ。
でも、今の彼女は、どんな夢を見ているのだろう。
彼女の言う通り、彼女を知るためには、1万時間じゃ足りない。
だから、僕は、残りの人生のすべてを、彼女を愛するためだけに捧げるんだ。
だけど、もしかしたら、今なら———。
彼女が永遠について考えるとき、僕のことを想ってくれているかな。
そうだといいな。
「ん~…、アルミン…、寒い~…。一緒に寝ようよ。」
寝ぼけた声の甘えん坊が、僕を呼んでいるから、日記を書くのは、二度寝の後にしよう。
日記帳をデスクの上に置いて、ベッドに潜り込んだ僕に、華奢な腕がしがみつく。
1万時間で、僕が覚えたのは、彼女の抱き心地と、好きだと言うときの恥ずかしそうな彼女のハニかんだ世界一可愛い顔と、それから———。
僕が永遠について考えるとき、そこには必ず彼女がいること。
それから、世界で一番、彼女を愛しているのは僕だっていうことだ。
あぁ、あとそれから、彼女も僕が大好きなんだよ。きっと、世界一ね。
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