◇No.14◇自由に生きるのです
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イッカクからつなぎと靴を借りてすぐに、なまえはペンギンに手術室へ連れて行かれていました。
そこで、体内に入れられたGPSを船大工のダイと機械オタクのカイが探します。
それほど時間はかからず、首の後ろにあったGPSをダイが見つけました。
「じゃ、これは海に捨ててくるわ。ありがとな、お前ら。」
「待ってください。それは、私が捨てます。」
手術室を出て行こうとしたペンギンをなまえが引き留めました。
ペンギンは、自分の手の中にあるGPSチップとなまえを交互に見やります。
そして、少し考えた後に、今すぐに捨てるのを自分が確認するという条件でなまえにGPSチップを渡しました。
手術室を出たなまえは、ペンギンと一緒に甲板に出ました。
甲板では、ローとベポが次の航路についての話をしているようでした。
他にも、久しぶりに海上に出たことを喜んだ船員達が釣りをしたり、太陽の下で昼寝をしたり、と好きなように楽しんでいます。
「わぁーッ!俺達と一緒のつなぎだ!お揃いだ!!」
ベポが、嬉しそうになまえの元に駆けよってきました。
彼と一緒に航路の話をしていたローの視線も、自然となまえの方へ向かいます。
「ベポとは色が違います。ベポはオレンジ、私は白です。」
「それはいいの!でも、一緒なの!!
やったーっ!これから俺達は仲間なんだからな!!」
ベポがなまえの両手を握って、楽しそうに言います。
「はい、そのようです。」
「お前、新入りだから、俺の下ね。」
「はい、分かりました。」
結局ソレなのかよ——。
早速、先輩風を吹かしだしたベポに、ペンギンとシャチがツッコみましたが、なまえは素直に後輩になることを受け入れたようでした。
「水槽はまだそこに置いてあるんだ、お前が魚を海に帰してやれよ!!」
「はい、ありがとうございます。」
ベポに手を引かれてなまえは、甲板の奥へと向かいます。
そして、甲板の隅に置いていた水槽を抱えると、船縁の上に飛び乗りました。
「あなた達はもう自由です。自分達の生きたい場所へ行って、
自由に生きてください。」
なまえが水槽を逆さまにすると、流れ落ちていく水と一緒に、色とりどりの熱帯魚達が現れました。
そこに混じって、キラキラと銀色に何かが光りました。GPSチップです。
「元気でなーー!!お前達、なまえに出逢えてよかったなぁーー!!」
ベポが口に両手を持ってきて、大声で叫びました。
海の流れに乗った熱帯魚とGPSが、太陽に反射してキラキラと光りながら遠ざかっていきます。
大きな楽しそうな声に、ペンギンからGPSチップを見つけたという報告を受けていたローの視線も思わず船縁の方へ向かいます。
楽しそうに叫んでいるベポの隣で、海に帰っていく熱帯魚達をなまえがじっと見つめていました。
その横顔は、どこか清々しそうに見えます。
もしかすると、本当に自由を渇望していたのは、汚れた水槽の中にいた熱帯魚ではなく、なまえだったのかもしれません。
「なまえ。」
ローが名前に声をかけました。
「はい。」
船縁に乗ったままで、なまえが振り返ります。
「お前は今から、俺の部屋で医学関連の本の書き出しの続きだ。」
「分かりました。」
「しっかり俺に尽くせよ。」
「はい。」
ベポに手を振られて、なまえは船縁から飛び降りてローの背中を追いかけます。
船内の扉を開きながら、ローがフッと笑いました。
海賊を殲滅させるためだけに生まれた彼女は、今日、海賊になったのです。
そこで、体内に入れられたGPSを船大工のダイと機械オタクのカイが探します。
それほど時間はかからず、首の後ろにあったGPSをダイが見つけました。
「じゃ、これは海に捨ててくるわ。ありがとな、お前ら。」
「待ってください。それは、私が捨てます。」
手術室を出て行こうとしたペンギンをなまえが引き留めました。
ペンギンは、自分の手の中にあるGPSチップとなまえを交互に見やります。
そして、少し考えた後に、今すぐに捨てるのを自分が確認するという条件でなまえにGPSチップを渡しました。
手術室を出たなまえは、ペンギンと一緒に甲板に出ました。
甲板では、ローとベポが次の航路についての話をしているようでした。
他にも、久しぶりに海上に出たことを喜んだ船員達が釣りをしたり、太陽の下で昼寝をしたり、と好きなように楽しんでいます。
「わぁーッ!俺達と一緒のつなぎだ!お揃いだ!!」
ベポが、嬉しそうになまえの元に駆けよってきました。
彼と一緒に航路の話をしていたローの視線も、自然となまえの方へ向かいます。
「ベポとは色が違います。ベポはオレンジ、私は白です。」
「それはいいの!でも、一緒なの!!
やったーっ!これから俺達は仲間なんだからな!!」
ベポがなまえの両手を握って、楽しそうに言います。
「はい、そのようです。」
「お前、新入りだから、俺の下ね。」
「はい、分かりました。」
結局ソレなのかよ——。
早速、先輩風を吹かしだしたベポに、ペンギンとシャチがツッコみましたが、なまえは素直に後輩になることを受け入れたようでした。
「水槽はまだそこに置いてあるんだ、お前が魚を海に帰してやれよ!!」
「はい、ありがとうございます。」
ベポに手を引かれてなまえは、甲板の奥へと向かいます。
そして、甲板の隅に置いていた水槽を抱えると、船縁の上に飛び乗りました。
「あなた達はもう自由です。自分達の生きたい場所へ行って、
自由に生きてください。」
なまえが水槽を逆さまにすると、流れ落ちていく水と一緒に、色とりどりの熱帯魚達が現れました。
そこに混じって、キラキラと銀色に何かが光りました。GPSチップです。
「元気でなーー!!お前達、なまえに出逢えてよかったなぁーー!!」
ベポが口に両手を持ってきて、大声で叫びました。
海の流れに乗った熱帯魚とGPSが、太陽に反射してキラキラと光りながら遠ざかっていきます。
大きな楽しそうな声に、ペンギンからGPSチップを見つけたという報告を受けていたローの視線も思わず船縁の方へ向かいます。
楽しそうに叫んでいるベポの隣で、海に帰っていく熱帯魚達をなまえがじっと見つめていました。
その横顔は、どこか清々しそうに見えます。
もしかすると、本当に自由を渇望していたのは、汚れた水槽の中にいた熱帯魚ではなく、なまえだったのかもしれません。
「なまえ。」
ローが名前に声をかけました。
「はい。」
船縁に乗ったままで、なまえが振り返ります。
「お前は今から、俺の部屋で医学関連の本の書き出しの続きだ。」
「分かりました。」
「しっかり俺に尽くせよ。」
「はい。」
ベポに手を振られて、なまえは船縁から飛び降りてローの背中を追いかけます。
船内の扉を開きながら、ローがフッと笑いました。
海賊を殲滅させるためだけに生まれた彼女は、今日、海賊になったのです。