◇No.72◇頷きました
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ポーラータング号の地下、なまえとローがいつも天井の海を見上げて穏やかに過ごしていたバーでは今、なまえをこの船から降ろすための話し合いが行われていました。
なまえが置かれている状況を船員達に正しく説明するため、リヴァイも同席しています。
リヴァイの説明を聞いた船員達の反応は、ロー達と同じでした。
どうにかしてなまえを死なせずに人間にはしてやれないのか————皆がそう願いましたが、リヴァイから良い返事はもらえません。
そんなことが出来るのなら自分がしている、それは本音でしょう。
出来なかったから、なまえは機械のままなのです。
反対意見から始まった話し合いでしたが、最終的には『なまえは船を降ろす』という答えにまとまりました。
結局、ハートの海賊団の船員達も、なまえは機械なのだという事実を否定は出来なかったということです。
「———もう遅ぇな。」
ローは壁掛けの時計を見ると、小さく呟くように言いました。
「降りるのは明日にしろ。
それまでに、なまえの記憶を消しておいてくれ。」
ローは、リヴァイを見てそれだけ言うと、ソファから立ち上がりバーを出て行きました。
何も語らないその背中から、彼の感情を読み解くことは出来ません。
「・・・・残しておいてほしい記憶は、あるか。」
説明だけを一通り終わらせた後は、沈黙を貫いていたリヴァイは、ペンギン達の顔を見渡しました。
顔色の悪い彼らに、何も言わないことは出来なかったのでしょう。
ですが、ペンギン達は首を横に振りました。
「全部、消してくれ。」
ペンギンが答えると、シャチ達からも同意の声が上がりました。
「そうだ、さっさと消せよ。」
「部屋を出たらすぐに消してよ。」
「いらねぇよ、そんなもん。」
突き放すように繰り返されるその科白をすべて聞き終えた後、リヴァイが頷きました。
なまえが置かれている状況を船員達に正しく説明するため、リヴァイも同席しています。
リヴァイの説明を聞いた船員達の反応は、ロー達と同じでした。
どうにかしてなまえを死なせずに人間にはしてやれないのか————皆がそう願いましたが、リヴァイから良い返事はもらえません。
そんなことが出来るのなら自分がしている、それは本音でしょう。
出来なかったから、なまえは機械のままなのです。
反対意見から始まった話し合いでしたが、最終的には『なまえは船を降ろす』という答えにまとまりました。
結局、ハートの海賊団の船員達も、なまえは機械なのだという事実を否定は出来なかったということです。
「———もう遅ぇな。」
ローは壁掛けの時計を見ると、小さく呟くように言いました。
「降りるのは明日にしろ。
それまでに、なまえの記憶を消しておいてくれ。」
ローは、リヴァイを見てそれだけ言うと、ソファから立ち上がりバーを出て行きました。
何も語らないその背中から、彼の感情を読み解くことは出来ません。
「・・・・残しておいてほしい記憶は、あるか。」
説明だけを一通り終わらせた後は、沈黙を貫いていたリヴァイは、ペンギン達の顔を見渡しました。
顔色の悪い彼らに、何も言わないことは出来なかったのでしょう。
ですが、ペンギン達は首を横に振りました。
「全部、消してくれ。」
ペンギンが答えると、シャチ達からも同意の声が上がりました。
「そうだ、さっさと消せよ。」
「部屋を出たらすぐに消してよ。」
「いらねぇよ、そんなもん。」
突き放すように繰り返されるその科白をすべて聞き終えた後、リヴァイが頷きました。