◇No.55◇水着は好きですか?
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スタイルの良いなまえのビキニ姿は、圧巻でした。
白いビキニは、陶器のような美しい肌をさらに際立たせていました。
ローにとっては、なまえと比べてしまえば、太陽の光さえも霞んで見えたほどです。
他の男達に、艶めかしいその姿を絶対に晒すわけにはいかないのです。
ですから、自分が着ていたTシャツを着せていたのですが———。
ポーラータング号の整備についてペンギンと話していたローは、そばを通り過ぎていく男達の視線が、よからぬ方向へ向いていることに気づきました。
その視線の先を追いかければ、思った通り、せっかく着せたTシャツを脱ぎ捨てて、ビーチバレーをしているなまえがいます。
なまえに1人でスイカを買いに行かせたことをローに叱られたベポは、さっきまで凹んでいたくせに、もうすっかり立ち直って、猛烈なスピードでビーチボールを飛ばしています。
それを、対戦相手のなまえが華麗に受け止めるから、鼻の下を伸ばしていた男達から、感嘆の声まで上がっていました。
チッと舌打ちをしたローは、ペンギンとの話を切り上げると、周りの男達にも聞こえるように大声で彼女を呼びました。
そして、脱ぎ捨てたTシャツを持ってこちらへ来るように伝えます。
すぐに、接戦のビーチボールの試合を当然のように放棄して、なまえが駆け寄って来ました。
チームメイトのシャチが何か叫んでいますが、まるで聞こえていないかのように無視です。
「はい、どうしましたか?」
なまえが平然と訊ねます。
いつの間にかTシャツを脱いでいるなまえをこうして呼んで、もう一度着せるのはもう3度目です。
暑いと感じることはないはずなのに、どうして脱いでしまうのか———。
ローは、最終手段に出ることにしました。
「お前はビーチボールは終わりだ。」
なまえの手首を掴んだローは、なまえにTシャツを着せてから、砂浜に座らせました。
そして、その後ろから、彼女を股に挟んだ格好で、包むように抱きしめます。
こうすれば、なまえは他の男に彼女を見られることもありません。
正直に言えば、水着の上からTシャツだけを着ていると、まるで情事の後に恋人の服を借りた女みたいに見えて、それはそれで他の男に見られたくなかったのです。
そんななまえの姿を見てもいいのは、自分だけだという独占欲でした。
ひとつなぎの大秘宝を手に入れる———そんな途方もない野望を語るくらいですから、自分が独占欲の強い男だということをローは知っていました。
ですが、まさか女性に対してもそんな感情を持つようになるなんて———。
なまえを後ろから抱きしめながら、ローは、自分で自分が信じられない気持ちでした。
一方で、チームメイトを船長に盗られてしまったシャチが、ペンギンを呼びよせ、またビーチバレーが再開したようでした。
「おい、何してんだ。」
ローの腕の中で、なまえがゴソゴソと動き出しました。
また、Tシャツを脱ごうとしているようでした。
すぐに細い手首を掴んで止めます。
どうして、そんなにTシャツを脱ぎたがるのか———。
「Tシャツを脱ぎます。」
なまえが、ローを見上げながら言いました。
「着とけ。」
「Tシャツを着ていたら、水着が見えません。」
「見えなくていい。」
「ダメです。」
「いいから、脱がねぇで水着を隠———。」
「Tシャツを着ていたら、ローに水着を見てもらえません。」
想定外のなまえの言葉に、ローは、ピタリと動きを止めます。
「俺に見せようとして、何度Tシャツ着せても、脱いでたのか。」
「はい。イッカクが、ローに水着を見せたら、喜んでくれると言われました。
そしたらもう美しい人のところに行かなくなるかもしれないと言っていました。
ローは、喜びましたか?もう美しい人のところには行きませんか?」
「…帰るぞ。」
ローは、なまえを横抱きにして、抱え上げます。
そして、ビーチバレーをしている仲間達に、先に船に戻ることを告げ、背を向けました。
彼の向こうで、ベポの重たいスパイクが、シャチの右頬に思いっきりめり込み、ゲームセットとなりました。
白いビキニは、陶器のような美しい肌をさらに際立たせていました。
ローにとっては、なまえと比べてしまえば、太陽の光さえも霞んで見えたほどです。
他の男達に、艶めかしいその姿を絶対に晒すわけにはいかないのです。
ですから、自分が着ていたTシャツを着せていたのですが———。
ポーラータング号の整備についてペンギンと話していたローは、そばを通り過ぎていく男達の視線が、よからぬ方向へ向いていることに気づきました。
その視線の先を追いかければ、思った通り、せっかく着せたTシャツを脱ぎ捨てて、ビーチバレーをしているなまえがいます。
なまえに1人でスイカを買いに行かせたことをローに叱られたベポは、さっきまで凹んでいたくせに、もうすっかり立ち直って、猛烈なスピードでビーチボールを飛ばしています。
それを、対戦相手のなまえが華麗に受け止めるから、鼻の下を伸ばしていた男達から、感嘆の声まで上がっていました。
チッと舌打ちをしたローは、ペンギンとの話を切り上げると、周りの男達にも聞こえるように大声で彼女を呼びました。
そして、脱ぎ捨てたTシャツを持ってこちらへ来るように伝えます。
すぐに、接戦のビーチボールの試合を当然のように放棄して、なまえが駆け寄って来ました。
チームメイトのシャチが何か叫んでいますが、まるで聞こえていないかのように無視です。
「はい、どうしましたか?」
なまえが平然と訊ねます。
いつの間にかTシャツを脱いでいるなまえをこうして呼んで、もう一度着せるのはもう3度目です。
暑いと感じることはないはずなのに、どうして脱いでしまうのか———。
ローは、最終手段に出ることにしました。
「お前はビーチボールは終わりだ。」
なまえの手首を掴んだローは、なまえにTシャツを着せてから、砂浜に座らせました。
そして、その後ろから、彼女を股に挟んだ格好で、包むように抱きしめます。
こうすれば、なまえは他の男に彼女を見られることもありません。
正直に言えば、水着の上からTシャツだけを着ていると、まるで情事の後に恋人の服を借りた女みたいに見えて、それはそれで他の男に見られたくなかったのです。
そんななまえの姿を見てもいいのは、自分だけだという独占欲でした。
ひとつなぎの大秘宝を手に入れる———そんな途方もない野望を語るくらいですから、自分が独占欲の強い男だということをローは知っていました。
ですが、まさか女性に対してもそんな感情を持つようになるなんて———。
なまえを後ろから抱きしめながら、ローは、自分で自分が信じられない気持ちでした。
一方で、チームメイトを船長に盗られてしまったシャチが、ペンギンを呼びよせ、またビーチバレーが再開したようでした。
「おい、何してんだ。」
ローの腕の中で、なまえがゴソゴソと動き出しました。
また、Tシャツを脱ごうとしているようでした。
すぐに細い手首を掴んで止めます。
どうして、そんなにTシャツを脱ぎたがるのか———。
「Tシャツを脱ぎます。」
なまえが、ローを見上げながら言いました。
「着とけ。」
「Tシャツを着ていたら、水着が見えません。」
「見えなくていい。」
「ダメです。」
「いいから、脱がねぇで水着を隠———。」
「Tシャツを着ていたら、ローに水着を見てもらえません。」
想定外のなまえの言葉に、ローは、ピタリと動きを止めます。
「俺に見せようとして、何度Tシャツ着せても、脱いでたのか。」
「はい。イッカクが、ローに水着を見せたら、喜んでくれると言われました。
そしたらもう美しい人のところに行かなくなるかもしれないと言っていました。
ローは、喜びましたか?もう美しい人のところには行きませんか?」
「…帰るぞ。」
ローは、なまえを横抱きにして、抱え上げます。
そして、ビーチバレーをしている仲間達に、先に船に戻ることを告げ、背を向けました。
彼の向こうで、ベポの重たいスパイクが、シャチの右頬に思いっきりめり込み、ゲームセットとなりました。