◇36ページ◇抱き心地
Name change
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首筋に舌を這わせながら、ドレスの裾から手を潜り込ませて、滑るような白い太ももに手を這わせた。
ドレスの胸元に幾つも散らばる小花が、俺が触れる度に小さな音を立てて咲こうとしているみたいだった。
「はぁ…っ、ん…っ。」
甘い吐息が俺の耳元に落ちてくる。
それだけで、身体が熱くなった。
ジッパーを下げて、ブラジャーと一緒にドレスを降ろして、柔らかい2つの胸を晒した。
恐らく無意識に名前が隠そうとしてしまった腕を、造作もなくとらえて壁に押しつけた。
こんな場所で名前が半裸になっているー。
そのシチュエーションだけで、俺の身体が疼いた。
「寒ぃか?」
「大丈夫です。お酒と、リヴァイさんで身体が火照ってるから。」
「俺も、熱ぃ。」
「ぁ…っ、ん…っ。」
胸の頂を舐め上げると、名前がビクッと身体を揺らした。
柔らかい胸を揉みしだきながら、もう片方の胸に舌を這わせた。
名前は恥ずかしさからか、俺の頭の辺りに額をつけるようにして顔を伏せていた。
その格好だと余計に、甘い吐息は俺の耳元に落ちて来て、欲情させられた。
もっと焦らして、反応を楽しみたい気持ちがなかったわけではない。
受け入れるときに痛みを少しでも軽減できるように、身体を慣らすためにも時間をかけてやった方がいいとも思っていた。
でも、いつ誰がやって来るか分からない場所で、ゆっくり楽しむ時間はなかった。
俺の手が下着の中に入ったとき、名前の甘い吐息は止まった。
そして、俺に身を任せ続けていた身体が強張ったのが分かった。
でも、溝に触れた指が、しっとりと濡れた感触を確かめて、本当にその気になってくれているのだと安心した。
「今から指を挿れる。痛かったら言ってくれ。」
顔を上げて、名前を見てから伝えた。
不安そうだったが、名前はしっかりと頷いた。
それを確かめてから、俺は溝をなぞりながら入口に指を添えた。
怖くなったのか、名前は俺の首に両腕をまわして抱き着いた。
「んん…っ。」
ゆっくりと指を中に侵入させようとしたが、第一関節も入らないうちに、名前が痛そうに顔を歪めた。
身体はさらに強張って、中は余計にキツくなってしまった。
女性経験の数なら、前に名前が勝手に俺の自己紹介をしたときに言った通り、少ない方ではない。
でも、相手が処女となると、俺も初めてだった。
指一本も入らないほどに狭いのかと、驚いた。
仕方ないー。
俺は、第一関節までなんとか入った指を一旦引き抜くと、左腕で名前の片脚を抱え上げた。
「これで、さっきよりは、入りやすくなったはずだ。
立ちづらいかもしれねぇが、少し我慢してくれ。」
「はい…。」
「キツくなったら、俺に寄り掛かってくれていい。」
「分かりました。」
「じゃあ、また指挿れるぞ。」
名前が頷いたのを確認して、俺はもう一度、しっとり濡れた溝から入口をすぐに見つけて指を挿入させた。
相変わらず身体は強張っていて、キツいことに変わりはなかったが、力が入りづらい恰好になったこともあって、さっきよりはマシだったはずだ。
「ん…、んん…っ。」
名前は苦しそうにしていたが、俺の首に必死にしがみつきながら、初めて侵入してくる異物を必死に受け入れてくれた。
そのおかげで、なんとか指を1本入れることは達成した。
ただ、たった1本の指を入れるだけでこんなに神経を使って、時間もかかるのに、本当に最後までいけるのか自信はなくなった。
俺は大丈夫でも、名前の身体が持つか、心配だった。
でも、そんな俺の気持ちを名前はあっけなく打ち砕いていった。
「大丈夫か?今から指を動かす。
それが堪えられそうにねぇなら、今日はここまでにしよう。」
訊ねる俺に、名前はふるふると首を横に振った。
そして、頬を染めて、柔らかく微笑んだ。
「リヴァイさんの綺麗な指が、私の中にあるだけで、嬉しいんです。
もっと、リヴァイさんを感じられたらどうなっちゃうんだろうって楽しみです。」
「お前ってやつは…。」
苦笑と一緒に、ため息が漏れた。
嘘も計算もない笑みが愛おしかった。
これ以上、煽られたら、こんな場所で、本当にひどいくらいに激しく抱いてしまいそうだとも思った。
俺がどれほどハマッてしまっているか理解していない名前は、そんな気持ちを知りもしないのだろう。
「いいか、ゆっくり動かす。
痛かったらちゃんと言え。無理はするな。」
「分かりました。」
本当に分かったかは分からなかった。
名前なら痛みを我慢して無理しそうだった。
だから、ちゃんと名前の反応に気を遣いながらしようと決めて、俺は少しずつ指を動かしていった。
初めは苦しそうにしながら、身体も強張らせていた名前だったが、甘い吐息が漏れだすと、中までしっかりと濡れ始めていった。
少しずつ指の感触にも慣れて来たようだった。
だが、俺が挿れるときのためにも、もちろん、名前のためにも、せめて、もう1本くらいは指を入れて広げておきたかった。
そのためにも、まずはこの指1本で慣らして、2本目は痛くないようにしてやりたい。
だから俺は、あらゆる角度に指を曲げて、名前の身体が悦ぶ場所を探した。
「あ…っ!」
ある一点に触れたとき、名前が背中を反らして、高い声を上げた。
ここかー。
俺は、見つけたソコを中心的に何度も指を曲げて、しつこく攻めた。
「ぁ…っ、ゃ…っ、リヴァイ、さん、そこ、ダメです…っ。」
名前の手が、弱々しく俺の右腕に触れた。
それで抵抗しているつもりのようだが、弱い部分を攻められて力が出ないのか、そっと添えられているようなものだった。
「慣れるためだ。堪えろ。」
「ゃ…っ、ぁ…っ、ゃあ…っ。」
俺の腰に絡めるようにして上げていた脚も落ちかけていたから、抱え直して持ち上げた。
甘い嬌声が次第に大きくなっていった。
感じてくれている証拠だと分かっていても、そのまま好きなだけ啼かせておくわけにもいかない。
本当はもっと聴いていたかったが、俺だけが知っている名前の可愛い声を他の男達に聞かせてやるのなんて、死んでも御免だ。
「声、抑えろ。聞かれちまう。」
「だっ、て…っ、声、出ちゃ…っ、ん…ぅ。」
名前は、自分の右手の甲で口を塞いだ。
そして、眉を顰めながら、必死に声を押し殺した。
その姿に、すごくそそられた。
視覚的には最高で、もっと見ていたかったが、残念ながら、隙間から声が漏れていて、目的はあまり達成されていなかった。
「コレ、咥えてろ。」
俺はジャケットの胸ポケットからハンカチーフを取り出して、名前の口に押し込んだ。
少し驚いたように目を見開いた名前だったが、その意図はすぐにわかったようで、何度か頷いて答えてくれた。
「んぅ…っ、んっ。」
弱いところを攻められて、声を我慢は出来ないようではあったが、ハンカチーフに邪魔されて、漏れる音は格段に小さくなった。
いつ誰が来るか分からないバルコニーで、雑に脱がされたドレスから零れた胸が小さな振動も漏らさずに揺れていた。
口にハンカチーフを押し込まれて、涙目で声を押し殺す名前を見ていると、まるでレイプでもしているみたいな気分になった。
もちろん、俺にそんな悪趣味なんかない。
でも、相手が名前だったせいだろうか、俺はひどく興奮していた。
湧きあがる支配欲は、俺を欲望ごと丸のみしようとしているようだった。
だいぶ濡れてきたところで、俺はこっそり指を2本に増やした。
1本だけでも受け入れるのに苦労したそこは、今度は驚くほどにあっけなく2本目の指を飲み込んだ。
だが、入り込んだ感触で身体は分かったのか、中が少し締まった。
2本目の指も加えて、弱いところを攻めた。
すると、名前の身体が驚いて跳ねた。
「んっ、ん…っ、んんんーーーっ。」
名前が少し目を見開いて、必死に首を横に振った。
だが、無視をした。
指をバラバラに動かしては、弱いところをわざと強めに押した。
何度かそれを繰り返していると、名前が背中を大きく反らした。
それと同時に、2本の指がキツく締め上げられた。
名前の身体は、ビクンビクンと小さく跳ねたあと、俺の首に腕を回して倒れ込んできた。
指を抜いた俺は、名前の口に押し込んだハンカチーフを外してやった。
「気持ちかったか?」
「分かんない、です…。なんか、クラクラ、します…。」
「ならよかった。」
俺に寄り掛かる身体を、優しく抱きしめた。
全身全霊で、必死に俺を受け入れようとしてくれる名前が愛おしかった。
本当の意味で身体を重ねわけではないのに、俺はもう心も身体も満たされていた。
こんなセックスがあるのか、と感動したくらいだ。
でも、挿れたいという気持ちまで満たされたわけではない。
早く名前の中に入りたくて、キスをして舌を絡めながら、名前の下着を脱がそうとしたとき、ジャケットの内ポケットに入れていたスマホがバイブを鳴らした。
こんなときに誰だー。
心の中でチッと舌打ちをした。
いつもなら電話に出てもいいと言いそうな名前は、聞こえているはずなのに何も言わなかった。
だから俺も無視をすることにして、名前の下着を太ももの辺りまで下げていれば、スマホも俺を呼び出すのを諦めた。
だが、すぐにまたスマホが騒がしく俺を呼び始めた。
「チッ。」
舌打ちをして、ジャケットの内ポケットからスマホを取り出した。
表示されている名前は、エルヴィンだった。
俺の送別・歓迎会の時に、名前のことに興味を持っていたようだったし、恋人になったという報告のためにも、今夜のパーティーで会えればと思っていた。
エルヴィンも俺が来ていると思って探しているのかもしれない。
「悪い、少し出てもー。」
「ダメです、今は私に集中してください。」
名前はそう言いながら、俺からスマホを奪い取った。
いつもただひたすらに俺に従順な名前が見せた初めての反抗だった。
驚いた俺と目が合うと、名前は上目遣いで「お願いします。」と懇願した。
この頃にはもう、きゅん、という音が何を意味するのかを嫌というほどに思い知っていた。
名前が可愛くて仕方がなかった。
「そうだな。俺も早く名前が欲しいー。」
名前の唇に噛みつきながら、今度こそ下着を膝の辺りまで下げた。
脚を開くためにも、せめて片方の脚だけでも下着を脱がせたくて、強引に降ろそうとしたら、名前が俺の手を止めた。
怖くなったのかと思った。
正直残念だったが、こんな場所だし、名前は初めてだし、無理はしなくてもよかった。
だが、そんな思いに反して、名前は少し恥ずかしそうにしながら、俺の手を下着の左端に持って行った。
紐の結び目が触れて、俺もすぐにその意図に気が付いた。
「ここ、引っ張ったらすぐに脱げます。」
名前はそう言いながら、俺の手を上から包みながら、自ら紐を解いた。
ハラリと小さな布が開いてすぐに、バルコニーの床に下着が落ちていった。
「準備がいいな。」
「リヴァイさんと再会してからは、毎日勝負下着ですから。」
恥ずかしそうに教えてくれた事実に驚いて、そして、嬉しかった。
今まで誰にも触らせようとはしなかったのに、俺のことだけはいつでも許してくれていたなんて、嬉しくないわけがない。
間抜けなほどに頬が緩みそうになった俺は、代わりにキスをして誤魔化した。
そして、これからが本番が始まるー。
ズボンのチャックに手が触れたところで、またスマホが邪魔を始めた。
無視をして続けようとは思った。
でも、俺が出るまでいつまでも鳴り続けるのかもしれない。
ちゃんと集中したいのにー。
名前も同じことを考えたようだった。
「リヴァイさん…、今日はここまででいいです。
電話、出てあげてください。」
「・・・・悪い。」
名前からスマホを受け取った。
表示は相変わらずエルヴィンだった。
チッと舌打ちをして応答ボタンを押した。
「しつけぇな。」
≪あぁ、やっと出たな、リヴァイ。
ハンジからリヴァイが来てると聞いて探してたんだ。どこにいるんだ?≫
「…バルコニー。」
≪そんなとこにいたのか。道理で見つからないわけだ。
俺の電話を無視するくらい楽しい場所だったのか。≫
エルヴィンがからかう口調で言った。
俺が名前を連れてきていることは、ハンジから聞いているはずだ。
一緒にいると分かった上で、しつこく電話をかけていたのなら趣味が悪い。
そんなことを思いながら名前の方を向くと、ちょうど下着を履こうとしているところだった。
ジッパーが外れてズレ落ちたドレスから胸を出したままで、左腰のあたりで細いリボンを結んでいた。
「…最高の眺めだ。」
無意識に出た俺の声に気づいたのか、名前がハッとして顔を上げた。
そして、目が合うと顔を真っ赤にしてしゃがみ込んで、身体を隠してしまった。
最高の眺めだったのに、残念だ。
俺も膝を曲げて腰を降ろして、名前にキスをした。
≪ホテルの最上階だしな、それはそうだろうな。≫
勘違いをしたエルヴィンの楽しそうな声を右から左に聞き流されていった。
まだ手遅れじゃないと、俺は信じてる
焦っていたの。
いつか魔法が解けてしまうその前に、私の身体にリヴァイさんを刻みたかった。
その時はもう、きっと、もうすぐそこまで来ているはずだから。
ドレスの胸元に幾つも散らばる小花が、俺が触れる度に小さな音を立てて咲こうとしているみたいだった。
「はぁ…っ、ん…っ。」
甘い吐息が俺の耳元に落ちてくる。
それだけで、身体が熱くなった。
ジッパーを下げて、ブラジャーと一緒にドレスを降ろして、柔らかい2つの胸を晒した。
恐らく無意識に名前が隠そうとしてしまった腕を、造作もなくとらえて壁に押しつけた。
こんな場所で名前が半裸になっているー。
そのシチュエーションだけで、俺の身体が疼いた。
「寒ぃか?」
「大丈夫です。お酒と、リヴァイさんで身体が火照ってるから。」
「俺も、熱ぃ。」
「ぁ…っ、ん…っ。」
胸の頂を舐め上げると、名前がビクッと身体を揺らした。
柔らかい胸を揉みしだきながら、もう片方の胸に舌を這わせた。
名前は恥ずかしさからか、俺の頭の辺りに額をつけるようにして顔を伏せていた。
その格好だと余計に、甘い吐息は俺の耳元に落ちて来て、欲情させられた。
もっと焦らして、反応を楽しみたい気持ちがなかったわけではない。
受け入れるときに痛みを少しでも軽減できるように、身体を慣らすためにも時間をかけてやった方がいいとも思っていた。
でも、いつ誰がやって来るか分からない場所で、ゆっくり楽しむ時間はなかった。
俺の手が下着の中に入ったとき、名前の甘い吐息は止まった。
そして、俺に身を任せ続けていた身体が強張ったのが分かった。
でも、溝に触れた指が、しっとりと濡れた感触を確かめて、本当にその気になってくれているのだと安心した。
「今から指を挿れる。痛かったら言ってくれ。」
顔を上げて、名前を見てから伝えた。
不安そうだったが、名前はしっかりと頷いた。
それを確かめてから、俺は溝をなぞりながら入口に指を添えた。
怖くなったのか、名前は俺の首に両腕をまわして抱き着いた。
「んん…っ。」
ゆっくりと指を中に侵入させようとしたが、第一関節も入らないうちに、名前が痛そうに顔を歪めた。
身体はさらに強張って、中は余計にキツくなってしまった。
女性経験の数なら、前に名前が勝手に俺の自己紹介をしたときに言った通り、少ない方ではない。
でも、相手が処女となると、俺も初めてだった。
指一本も入らないほどに狭いのかと、驚いた。
仕方ないー。
俺は、第一関節までなんとか入った指を一旦引き抜くと、左腕で名前の片脚を抱え上げた。
「これで、さっきよりは、入りやすくなったはずだ。
立ちづらいかもしれねぇが、少し我慢してくれ。」
「はい…。」
「キツくなったら、俺に寄り掛かってくれていい。」
「分かりました。」
「じゃあ、また指挿れるぞ。」
名前が頷いたのを確認して、俺はもう一度、しっとり濡れた溝から入口をすぐに見つけて指を挿入させた。
相変わらず身体は強張っていて、キツいことに変わりはなかったが、力が入りづらい恰好になったこともあって、さっきよりはマシだったはずだ。
「ん…、んん…っ。」
名前は苦しそうにしていたが、俺の首に必死にしがみつきながら、初めて侵入してくる異物を必死に受け入れてくれた。
そのおかげで、なんとか指を1本入れることは達成した。
ただ、たった1本の指を入れるだけでこんなに神経を使って、時間もかかるのに、本当に最後までいけるのか自信はなくなった。
俺は大丈夫でも、名前の身体が持つか、心配だった。
でも、そんな俺の気持ちを名前はあっけなく打ち砕いていった。
「大丈夫か?今から指を動かす。
それが堪えられそうにねぇなら、今日はここまでにしよう。」
訊ねる俺に、名前はふるふると首を横に振った。
そして、頬を染めて、柔らかく微笑んだ。
「リヴァイさんの綺麗な指が、私の中にあるだけで、嬉しいんです。
もっと、リヴァイさんを感じられたらどうなっちゃうんだろうって楽しみです。」
「お前ってやつは…。」
苦笑と一緒に、ため息が漏れた。
嘘も計算もない笑みが愛おしかった。
これ以上、煽られたら、こんな場所で、本当にひどいくらいに激しく抱いてしまいそうだとも思った。
俺がどれほどハマッてしまっているか理解していない名前は、そんな気持ちを知りもしないのだろう。
「いいか、ゆっくり動かす。
痛かったらちゃんと言え。無理はするな。」
「分かりました。」
本当に分かったかは分からなかった。
名前なら痛みを我慢して無理しそうだった。
だから、ちゃんと名前の反応に気を遣いながらしようと決めて、俺は少しずつ指を動かしていった。
初めは苦しそうにしながら、身体も強張らせていた名前だったが、甘い吐息が漏れだすと、中までしっかりと濡れ始めていった。
少しずつ指の感触にも慣れて来たようだった。
だが、俺が挿れるときのためにも、もちろん、名前のためにも、せめて、もう1本くらいは指を入れて広げておきたかった。
そのためにも、まずはこの指1本で慣らして、2本目は痛くないようにしてやりたい。
だから俺は、あらゆる角度に指を曲げて、名前の身体が悦ぶ場所を探した。
「あ…っ!」
ある一点に触れたとき、名前が背中を反らして、高い声を上げた。
ここかー。
俺は、見つけたソコを中心的に何度も指を曲げて、しつこく攻めた。
「ぁ…っ、ゃ…っ、リヴァイ、さん、そこ、ダメです…っ。」
名前の手が、弱々しく俺の右腕に触れた。
それで抵抗しているつもりのようだが、弱い部分を攻められて力が出ないのか、そっと添えられているようなものだった。
「慣れるためだ。堪えろ。」
「ゃ…っ、ぁ…っ、ゃあ…っ。」
俺の腰に絡めるようにして上げていた脚も落ちかけていたから、抱え直して持ち上げた。
甘い嬌声が次第に大きくなっていった。
感じてくれている証拠だと分かっていても、そのまま好きなだけ啼かせておくわけにもいかない。
本当はもっと聴いていたかったが、俺だけが知っている名前の可愛い声を他の男達に聞かせてやるのなんて、死んでも御免だ。
「声、抑えろ。聞かれちまう。」
「だっ、て…っ、声、出ちゃ…っ、ん…ぅ。」
名前は、自分の右手の甲で口を塞いだ。
そして、眉を顰めながら、必死に声を押し殺した。
その姿に、すごくそそられた。
視覚的には最高で、もっと見ていたかったが、残念ながら、隙間から声が漏れていて、目的はあまり達成されていなかった。
「コレ、咥えてろ。」
俺はジャケットの胸ポケットからハンカチーフを取り出して、名前の口に押し込んだ。
少し驚いたように目を見開いた名前だったが、その意図はすぐにわかったようで、何度か頷いて答えてくれた。
「んぅ…っ、んっ。」
弱いところを攻められて、声を我慢は出来ないようではあったが、ハンカチーフに邪魔されて、漏れる音は格段に小さくなった。
いつ誰が来るか分からないバルコニーで、雑に脱がされたドレスから零れた胸が小さな振動も漏らさずに揺れていた。
口にハンカチーフを押し込まれて、涙目で声を押し殺す名前を見ていると、まるでレイプでもしているみたいな気分になった。
もちろん、俺にそんな悪趣味なんかない。
でも、相手が名前だったせいだろうか、俺はひどく興奮していた。
湧きあがる支配欲は、俺を欲望ごと丸のみしようとしているようだった。
だいぶ濡れてきたところで、俺はこっそり指を2本に増やした。
1本だけでも受け入れるのに苦労したそこは、今度は驚くほどにあっけなく2本目の指を飲み込んだ。
だが、入り込んだ感触で身体は分かったのか、中が少し締まった。
2本目の指も加えて、弱いところを攻めた。
すると、名前の身体が驚いて跳ねた。
「んっ、ん…っ、んんんーーーっ。」
名前が少し目を見開いて、必死に首を横に振った。
だが、無視をした。
指をバラバラに動かしては、弱いところをわざと強めに押した。
何度かそれを繰り返していると、名前が背中を大きく反らした。
それと同時に、2本の指がキツく締め上げられた。
名前の身体は、ビクンビクンと小さく跳ねたあと、俺の首に腕を回して倒れ込んできた。
指を抜いた俺は、名前の口に押し込んだハンカチーフを外してやった。
「気持ちかったか?」
「分かんない、です…。なんか、クラクラ、します…。」
「ならよかった。」
俺に寄り掛かる身体を、優しく抱きしめた。
全身全霊で、必死に俺を受け入れようとしてくれる名前が愛おしかった。
本当の意味で身体を重ねわけではないのに、俺はもう心も身体も満たされていた。
こんなセックスがあるのか、と感動したくらいだ。
でも、挿れたいという気持ちまで満たされたわけではない。
早く名前の中に入りたくて、キスをして舌を絡めながら、名前の下着を脱がそうとしたとき、ジャケットの内ポケットに入れていたスマホがバイブを鳴らした。
こんなときに誰だー。
心の中でチッと舌打ちをした。
いつもなら電話に出てもいいと言いそうな名前は、聞こえているはずなのに何も言わなかった。
だから俺も無視をすることにして、名前の下着を太ももの辺りまで下げていれば、スマホも俺を呼び出すのを諦めた。
だが、すぐにまたスマホが騒がしく俺を呼び始めた。
「チッ。」
舌打ちをして、ジャケットの内ポケットからスマホを取り出した。
表示されている名前は、エルヴィンだった。
俺の送別・歓迎会の時に、名前のことに興味を持っていたようだったし、恋人になったという報告のためにも、今夜のパーティーで会えればと思っていた。
エルヴィンも俺が来ていると思って探しているのかもしれない。
「悪い、少し出てもー。」
「ダメです、今は私に集中してください。」
名前はそう言いながら、俺からスマホを奪い取った。
いつもただひたすらに俺に従順な名前が見せた初めての反抗だった。
驚いた俺と目が合うと、名前は上目遣いで「お願いします。」と懇願した。
この頃にはもう、きゅん、という音が何を意味するのかを嫌というほどに思い知っていた。
名前が可愛くて仕方がなかった。
「そうだな。俺も早く名前が欲しいー。」
名前の唇に噛みつきながら、今度こそ下着を膝の辺りまで下げた。
脚を開くためにも、せめて片方の脚だけでも下着を脱がせたくて、強引に降ろそうとしたら、名前が俺の手を止めた。
怖くなったのかと思った。
正直残念だったが、こんな場所だし、名前は初めてだし、無理はしなくてもよかった。
だが、そんな思いに反して、名前は少し恥ずかしそうにしながら、俺の手を下着の左端に持って行った。
紐の結び目が触れて、俺もすぐにその意図に気が付いた。
「ここ、引っ張ったらすぐに脱げます。」
名前はそう言いながら、俺の手を上から包みながら、自ら紐を解いた。
ハラリと小さな布が開いてすぐに、バルコニーの床に下着が落ちていった。
「準備がいいな。」
「リヴァイさんと再会してからは、毎日勝負下着ですから。」
恥ずかしそうに教えてくれた事実に驚いて、そして、嬉しかった。
今まで誰にも触らせようとはしなかったのに、俺のことだけはいつでも許してくれていたなんて、嬉しくないわけがない。
間抜けなほどに頬が緩みそうになった俺は、代わりにキスをして誤魔化した。
そして、これからが本番が始まるー。
ズボンのチャックに手が触れたところで、またスマホが邪魔を始めた。
無視をして続けようとは思った。
でも、俺が出るまでいつまでも鳴り続けるのかもしれない。
ちゃんと集中したいのにー。
名前も同じことを考えたようだった。
「リヴァイさん…、今日はここまででいいです。
電話、出てあげてください。」
「・・・・悪い。」
名前からスマホを受け取った。
表示は相変わらずエルヴィンだった。
チッと舌打ちをして応答ボタンを押した。
「しつけぇな。」
≪あぁ、やっと出たな、リヴァイ。
ハンジからリヴァイが来てると聞いて探してたんだ。どこにいるんだ?≫
「…バルコニー。」
≪そんなとこにいたのか。道理で見つからないわけだ。
俺の電話を無視するくらい楽しい場所だったのか。≫
エルヴィンがからかう口調で言った。
俺が名前を連れてきていることは、ハンジから聞いているはずだ。
一緒にいると分かった上で、しつこく電話をかけていたのなら趣味が悪い。
そんなことを思いながら名前の方を向くと、ちょうど下着を履こうとしているところだった。
ジッパーが外れてズレ落ちたドレスから胸を出したままで、左腰のあたりで細いリボンを結んでいた。
「…最高の眺めだ。」
無意識に出た俺の声に気づいたのか、名前がハッとして顔を上げた。
そして、目が合うと顔を真っ赤にしてしゃがみ込んで、身体を隠してしまった。
最高の眺めだったのに、残念だ。
俺も膝を曲げて腰を降ろして、名前にキスをした。
≪ホテルの最上階だしな、それはそうだろうな。≫
勘違いをしたエルヴィンの楽しそうな声を右から左に聞き流されていった。
まだ手遅れじゃないと、俺は信じてる
焦っていたの。
いつか魔法が解けてしまうその前に、私の身体にリヴァイさんを刻みたかった。
その時はもう、きっと、もうすぐそこまで来ているはずだから。