◇17ページ◇飼い犬の手のひらの上
Name change
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帰って来た名前は、俺が食事をしているのを見てとてもホッとしていた。
そして、自分の分も食事を用意して、今までもそうしていたように向かい合う椅子に腰を降ろした。
「いつ起きたんですか?」
「少し前。」
「そうですか。遅くなってすみませんでした。
もっと早く帰ってこれたら良かったんですけど…。
早く帰りたいって言ってるのに、全然帰してくれなくって。もう腰が痛い…。」
名前は腰に手をあてて、疲れた様子でため息を吐いた。
誰に腰が痛くなるまで帰してもらえなかったのかー、訊ねかけようとした口に食事を運んで飲み込んだ。
結局、食事中、名前は、母の詳しい病名や今作ろうとしている治療薬のことについて聞いてくるばかりで、自分が誰に会いに行っていたのかは話さなかった。
「リヴァイさんが研究施設にいる間は、私がお母さんの様子を見ておきますね。
パソコンを持って行くので、それで検査結果とかもいろいろメールします。」
「そんなことまでしなくていい。俺が自分でー。」
「リヴァイさんは研究に集中してください。
それから、食事は私がお弁当を持って行きます。
しっかり食べ終わるまで見張っておくので、食べたフリはダメですよ。」
「何言ってー。」
「それから、何か困ったこととか、出来ないことがあれば言ってください。
私にできることは何でもしたいんです。やらせてください…!」
名前がひどく真剣に俺をまっすぐに射貫く。
何を言っても無駄だと、顔に書いてあった。
そして、俺は、エルド達が一緒に研究してくれるくらいに、名前が手を貸してくれることは、心強かった。
ふっと身体からも、張りつめた心からも、力が抜けていくのが、自分でも分かった。
「あぁ、助かる。俺に出来ないことは、お前に頼む。」
「よかった。ありがとうございます。」
まただった。
感謝すべきは俺なのに、また名前は本当に嬉しそうに笑ったのだ。
そして、自分の分も食事を用意して、今までもそうしていたように向かい合う椅子に腰を降ろした。
「いつ起きたんですか?」
「少し前。」
「そうですか。遅くなってすみませんでした。
もっと早く帰ってこれたら良かったんですけど…。
早く帰りたいって言ってるのに、全然帰してくれなくって。もう腰が痛い…。」
名前は腰に手をあてて、疲れた様子でため息を吐いた。
誰に腰が痛くなるまで帰してもらえなかったのかー、訊ねかけようとした口に食事を運んで飲み込んだ。
結局、食事中、名前は、母の詳しい病名や今作ろうとしている治療薬のことについて聞いてくるばかりで、自分が誰に会いに行っていたのかは話さなかった。
「リヴァイさんが研究施設にいる間は、私がお母さんの様子を見ておきますね。
パソコンを持って行くので、それで検査結果とかもいろいろメールします。」
「そんなことまでしなくていい。俺が自分でー。」
「リヴァイさんは研究に集中してください。
それから、食事は私がお弁当を持って行きます。
しっかり食べ終わるまで見張っておくので、食べたフリはダメですよ。」
「何言ってー。」
「それから、何か困ったこととか、出来ないことがあれば言ってください。
私にできることは何でもしたいんです。やらせてください…!」
名前がひどく真剣に俺をまっすぐに射貫く。
何を言っても無駄だと、顔に書いてあった。
そして、俺は、エルド達が一緒に研究してくれるくらいに、名前が手を貸してくれることは、心強かった。
ふっと身体からも、張りつめた心からも、力が抜けていくのが、自分でも分かった。
「あぁ、助かる。俺に出来ないことは、お前に頼む。」
「よかった。ありがとうございます。」
まただった。
感謝すべきは俺なのに、また名前は本当に嬉しそうに笑ったのだ。