◇49ページ◇帰宅
Name change
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家中ピカピカだとハシャぐ名前は、空元気にしか見えなかった。
無理して笑っているせいで、顔の筋肉が強張って、不自然でしかなかった。
何かあったのかと訊ねることも出来たのだろうが、敢えて何も言わなかったのは、俺の手を握りしめて離さない名前の方が、何かを言いたそうにしていたからだ。
俺と手を繋いだまま自分の部屋に戻った名前は、バッグをドレッサーに置くと、ベッドの上で守られているガラスの靴の元へ歩み寄った。
そこで漸く俺の手を放して、名前はとても大切そうにガラスの靴を両手ですくいあげた。
ガラスの靴を見つめる名前の瞳から、涙が一粒だけ伝って落ちた。
「ごめんなさい…、リヴァイさん…。ごめんなさい…。」
名前は、ガラスの靴を抱きしめながら、俺への謝罪を繰り返した。
頭の奥で、破り捨てたばかりの名前と長身の男とのツーショットがチラついた。
でも、俺は名前の心を信じた。
だって、名前は、まるで赤ん坊でも抱くように、ガラスの靴を本当に大切に抱きしめていたからだ。
「風呂に入るぞ。」
名前からガラスの靴を奪って、ベッドの上に戻した。
そして、戸惑う名前を横抱きに抱え上げた。
愛してるよ。どんな結末が待っていようが、君を愛してる。
だって、ここはまだ物語の途中なんだ。
片割れを失って、ひとりぼっちになってしまったガラスの靴が、魔法が解けた後に、ひとりで残されてしまうリヴァイさんに見えたの。
キクの言う通りね、日記さん。
やっぱり、リヴァイさんを愛することは間違っているんでしょうね。
傷つけるばかりの愛なんて、愛じゃないもの。
あぁ、でも…
愛してるの。
私には、これが愛なの。
こんな風にしか、愛せないの。
こんな風でもいいから、愛していたいの。
無理して笑っているせいで、顔の筋肉が強張って、不自然でしかなかった。
何かあったのかと訊ねることも出来たのだろうが、敢えて何も言わなかったのは、俺の手を握りしめて離さない名前の方が、何かを言いたそうにしていたからだ。
俺と手を繋いだまま自分の部屋に戻った名前は、バッグをドレッサーに置くと、ベッドの上で守られているガラスの靴の元へ歩み寄った。
そこで漸く俺の手を放して、名前はとても大切そうにガラスの靴を両手ですくいあげた。
ガラスの靴を見つめる名前の瞳から、涙が一粒だけ伝って落ちた。
「ごめんなさい…、リヴァイさん…。ごめんなさい…。」
名前は、ガラスの靴を抱きしめながら、俺への謝罪を繰り返した。
頭の奥で、破り捨てたばかりの名前と長身の男とのツーショットがチラついた。
でも、俺は名前の心を信じた。
だって、名前は、まるで赤ん坊でも抱くように、ガラスの靴を本当に大切に抱きしめていたからだ。
「風呂に入るぞ。」
名前からガラスの靴を奪って、ベッドの上に戻した。
そして、戸惑う名前を横抱きに抱え上げた。
愛してるよ。どんな結末が待っていようが、君を愛してる。
だって、ここはまだ物語の途中なんだ。
片割れを失って、ひとりぼっちになってしまったガラスの靴が、魔法が解けた後に、ひとりで残されてしまうリヴァイさんに見えたの。
キクの言う通りね、日記さん。
やっぱり、リヴァイさんを愛することは間違っているんでしょうね。
傷つけるばかりの愛なんて、愛じゃないもの。
あぁ、でも…
愛してるの。
私には、これが愛なの。
こんな風にしか、愛せないの。
こんな風でもいいから、愛していたいの。