◇29話◇鏡の向こうの世界
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モブリットから受け取った鍵で、玄関の扉を開けた。
またふわりと漂ってくるリヴァイが愛したなまえの甘い香りー。
まだ彼女がここにいるみたいだ。
「お邪魔します。」
一応、頭を下げてから中に入る。
この前来た時に、寝室で全身鏡を見た覚えがあった。
一応、リビングも簡単に見渡してみたけれど、それらしいものは見当たらない。
寝室の扉を開けてすぐ、奥に全身鏡を見つけた。
やっぱり、記憶に間違いはなかったらしい。
『俺達がいると気が散ってしまうだろうし、
1人で部屋に居る方が思い出すかもしれないよ。』
モブリットの機転で、とりあえず、私1人だけで家に帰ることは出来た。
本当は、頭のいいモブリットのアドバイスを貰いながらいろいろ調べたりしたかったけれど、仕方ない。
ペトラも一緒にいたら、何も調べることは出来ないのだからー。
「…普通の鏡にしか見えない。」
全身鏡の前に立ってみた。
なまえの洋服を着た私が立っている姿が映っている。
裏側を覗き込んだりしたけれど、何処をどう見ても普通の鏡だ。
おそるおそる触れてみるー。
ひんやりと冷たい鏡に触れただけで、もちろん、その向こう側に入って行くことはない。
「はぁ…、やっぱりダメか…。
帰りたい…。元の世界に帰りたいよ…。リコ、助けてー。」
鏡に触れて、弱音が漏れる。
最初から、本当は諦めていたのだ。
鏡で元の世界に戻れるのなら、最初にこの寝室に来たときに何かしら不思議な現象が起きても良かったと思うし、それにー。
「…!?」
急に鏡が光ったー。
眩しさと驚きで、思わず目を瞑る。
光はいつまでも続かず、ゆっくりと小さくなっていく。
ゆっくり目を開ければ、鏡に映る人物と目が合った。
全く同じように、信じられないという顔で、目を見開いている。
でも、それは、私の顔じゃない。私じゃないー。
またふわりと漂ってくるリヴァイが愛したなまえの甘い香りー。
まだ彼女がここにいるみたいだ。
「お邪魔します。」
一応、頭を下げてから中に入る。
この前来た時に、寝室で全身鏡を見た覚えがあった。
一応、リビングも簡単に見渡してみたけれど、それらしいものは見当たらない。
寝室の扉を開けてすぐ、奥に全身鏡を見つけた。
やっぱり、記憶に間違いはなかったらしい。
『俺達がいると気が散ってしまうだろうし、
1人で部屋に居る方が思い出すかもしれないよ。』
モブリットの機転で、とりあえず、私1人だけで家に帰ることは出来た。
本当は、頭のいいモブリットのアドバイスを貰いながらいろいろ調べたりしたかったけれど、仕方ない。
ペトラも一緒にいたら、何も調べることは出来ないのだからー。
「…普通の鏡にしか見えない。」
全身鏡の前に立ってみた。
なまえの洋服を着た私が立っている姿が映っている。
裏側を覗き込んだりしたけれど、何処をどう見ても普通の鏡だ。
おそるおそる触れてみるー。
ひんやりと冷たい鏡に触れただけで、もちろん、その向こう側に入って行くことはない。
「はぁ…、やっぱりダメか…。
帰りたい…。元の世界に帰りたいよ…。リコ、助けてー。」
鏡に触れて、弱音が漏れる。
最初から、本当は諦めていたのだ。
鏡で元の世界に戻れるのなら、最初にこの寝室に来たときに何かしら不思議な現象が起きても良かったと思うし、それにー。
「…!?」
急に鏡が光ったー。
眩しさと驚きで、思わず目を瞑る。
光はいつまでも続かず、ゆっくりと小さくなっていく。
ゆっくり目を開ければ、鏡に映る人物と目が合った。
全く同じように、信じられないという顔で、目を見開いている。
でも、それは、私の顔じゃない。私じゃないー。