◇22話◇文字
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この世界の文字が、文法は同じだったのは唯一の救いだったに違いない。
何日も頑張った結果、私は漸く、リヴァイのテストをクリアしたー。
「思い出したか?」
前言撤回だ。
テストのクリアは、記憶を取り戻すところまでが含まれていた。
私が首を横に振ると、リヴァイは残念そうに目を伏せた。
そんなあからさまに落ち込まれると、胸が痛い。
「ごめん…。」
「仕方ねぇ。また別の方法を考える。」
「え…。もう記憶はなくてもいいー。」
「よくねぇ!」
リヴァイに怒られて、思わずビクッとしてしまう。
無表情で仏頂面で、とても冷たい印象だし、部下を指導しているときは鬼教官に見えた。
でも、私に見せる雰囲気は穏やかだったから、怒っているリヴァイは、正直違う誰かみたいでとても怖い。
ハッとした様子で、リヴァイは「すまない。」と謝った。
「じゃあ、今日は、リヴァイの想い出話を聞かせてよ。
そしたら、思い出すかもしれないでしょう?」
「…あぁ、そうだな。そうしよう。」
リヴァイはそう言って、私の手を引くとベッドに連れて行く。
寝ながら話そうということなのだろう。
ベッドの中で、他人の恋の思い出話なんて聞いていたら、絶対に眠たくなる自信があった。
でも、今、とてつもなく傷ついているらしいリヴァイに、拒否の言葉を伝える勇気はない。
結局、私は、ベッドの上で、リヴァイの腕の中に閉じ込められてしまう。
「どこまで話した?」
「…身体の使い方が全然なってない駐屯兵のクソ女の指導が
やっと終わったところ。」
「序盤だな。」
「…序盤なんだ。」
「指導が終わってすぐ、俺はシガンシナ区に出張にー。」
唐突に始まった思い出話に、私は必死に耳を傾ける。
もしかして、こうして話をすることで、リヴァイは気持ちの整理をつけているのだろうか。
それなら、聞いてもいい気がする。
でも本当に、記憶を取り戻そうとしているのなら、これからもずっと一緒にいようとしているのなら、それは叶わない話でー。
「なまえ、帰ってきたんだろ…?もうどこにも、行かねぇよな…?」
あっという間に夢の世界に入ってしまった私の頬を撫でて、リヴァイが悲しそうに、そんなことを言っているなんて、知らなかった。
だって、リヴァイは、私には絶対に聞かなかったから。
なまえは、いつかいなくなるのかーなんて。
何日も頑張った結果、私は漸く、リヴァイのテストをクリアしたー。
「思い出したか?」
前言撤回だ。
テストのクリアは、記憶を取り戻すところまでが含まれていた。
私が首を横に振ると、リヴァイは残念そうに目を伏せた。
そんなあからさまに落ち込まれると、胸が痛い。
「ごめん…。」
「仕方ねぇ。また別の方法を考える。」
「え…。もう記憶はなくてもいいー。」
「よくねぇ!」
リヴァイに怒られて、思わずビクッとしてしまう。
無表情で仏頂面で、とても冷たい印象だし、部下を指導しているときは鬼教官に見えた。
でも、私に見せる雰囲気は穏やかだったから、怒っているリヴァイは、正直違う誰かみたいでとても怖い。
ハッとした様子で、リヴァイは「すまない。」と謝った。
「じゃあ、今日は、リヴァイの想い出話を聞かせてよ。
そしたら、思い出すかもしれないでしょう?」
「…あぁ、そうだな。そうしよう。」
リヴァイはそう言って、私の手を引くとベッドに連れて行く。
寝ながら話そうということなのだろう。
ベッドの中で、他人の恋の思い出話なんて聞いていたら、絶対に眠たくなる自信があった。
でも、今、とてつもなく傷ついているらしいリヴァイに、拒否の言葉を伝える勇気はない。
結局、私は、ベッドの上で、リヴァイの腕の中に閉じ込められてしまう。
「どこまで話した?」
「…身体の使い方が全然なってない駐屯兵のクソ女の指導が
やっと終わったところ。」
「序盤だな。」
「…序盤なんだ。」
「指導が終わってすぐ、俺はシガンシナ区に出張にー。」
唐突に始まった思い出話に、私は必死に耳を傾ける。
もしかして、こうして話をすることで、リヴァイは気持ちの整理をつけているのだろうか。
それなら、聞いてもいい気がする。
でも本当に、記憶を取り戻そうとしているのなら、これからもずっと一緒にいようとしているのなら、それは叶わない話でー。
「なまえ、帰ってきたんだろ…?もうどこにも、行かねぇよな…?」
あっという間に夢の世界に入ってしまった私の頬を撫でて、リヴァイが悲しそうに、そんなことを言っているなんて、知らなかった。
だって、リヴァイは、私には絶対に聞かなかったから。
なまえは、いつかいなくなるのかーなんて。