◇18話◇兵士の記憶(後編)
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調査兵に連れられて向かった現場は、悲惨な状態だった。
建物は内側から破壊され、そのすぐそばに両腕だけ巨人化してしまったエレンがいた。
集まった調査兵達は、殺せ!とエレンに怒号を浴びせていて、彼もまた、自分を殺してくれ!と泣き叫んでいた。
それが、まるで地獄絵図のようだとハンジは思った。
そこから数メートル離れたところで、医療兵に処置を受けて横たわっているなまえを見つける。
「なまえ!!」
リヴァイがなまえに駆け寄る。
聴診器で心音を聞いていたらしい医療兵が顔を上げた。
「頭を打ったようで、意識はありませんが、命に別状はありません。」
真っ青だったリヴァイの顔に少しだけ、生気が戻ったのが分かった。
医療兵の言葉に、ハンジ達もホッとする。
「怪我はしてるのか。」
横たわるなまえを抱き起しながら、リヴァイは医療兵に訊ねる。
「巨人化に巻き込まれたときに出来たと思われる打撲がいくつか…。
まだ調べてみないと分かりませんが、骨折ももしかしたらあるかもしれません。」
「そうか…。」
リヴァイは呟くように答えると、腕の中に包むように、意識のないなまえを抱きしめる。
彼は何も悪くないのに、苦しそうな声で、「すまない。」と繰り返す姿が痛々しくて、見ていられなかった。
「リヴァイ、とりあえず、エレンのことは私達に任せて。
なまえを医務室に連れて行ってやってよ。」
「あぁ、助かる。」
リヴァイは、なまえを抱き上げた。
数名の医療兵が担架を持ってきたようだったが、それを断り、リヴァイはなまえを横抱きにしたまま医務室へ向かう。
「さぁ、エレン。何があったか教えてもらおうかな。」
顔面蒼白のエレンは、とても傷ついた瞳で、リヴァイの背中を追いかけていた。
建物は内側から破壊され、そのすぐそばに両腕だけ巨人化してしまったエレンがいた。
集まった調査兵達は、殺せ!とエレンに怒号を浴びせていて、彼もまた、自分を殺してくれ!と泣き叫んでいた。
それが、まるで地獄絵図のようだとハンジは思った。
そこから数メートル離れたところで、医療兵に処置を受けて横たわっているなまえを見つける。
「なまえ!!」
リヴァイがなまえに駆け寄る。
聴診器で心音を聞いていたらしい医療兵が顔を上げた。
「頭を打ったようで、意識はありませんが、命に別状はありません。」
真っ青だったリヴァイの顔に少しだけ、生気が戻ったのが分かった。
医療兵の言葉に、ハンジ達もホッとする。
「怪我はしてるのか。」
横たわるなまえを抱き起しながら、リヴァイは医療兵に訊ねる。
「巨人化に巻き込まれたときに出来たと思われる打撲がいくつか…。
まだ調べてみないと分かりませんが、骨折ももしかしたらあるかもしれません。」
「そうか…。」
リヴァイは呟くように答えると、腕の中に包むように、意識のないなまえを抱きしめる。
彼は何も悪くないのに、苦しそうな声で、「すまない。」と繰り返す姿が痛々しくて、見ていられなかった。
「リヴァイ、とりあえず、エレンのことは私達に任せて。
なまえを医務室に連れて行ってやってよ。」
「あぁ、助かる。」
リヴァイは、なまえを抱き上げた。
数名の医療兵が担架を持ってきたようだったが、それを断り、リヴァイはなまえを横抱きにしたまま医務室へ向かう。
「さぁ、エレン。何があったか教えてもらおうかな。」
顔面蒼白のエレンは、とても傷ついた瞳で、リヴァイの背中を追いかけていた。