◇15話◇彼と彼女の初回
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自力で歩くことすら出来ない酔っ払いになってしまっていたなまえは、大嫌いな男に横抱きに抱えられていた。
とても最低な気分ではあったけれど、視界が高くはならない硬くて細い腕の中は、意外と心地よかった。
リヴァイの力が強いおかげで、全くフラつかずにアパートメントまでの道のりを歩いてくれていたからだろう。
兵士をしている女性は、どうしても筋力がつくことで体重がそれなりに重たくなる。
でも、リヴァイは全くその重さを感じていないようだった。
ただ、とても苛立っていた。
「2かいの、3ばんめ~…。」
「チッ。」
リヴァイの腕の中で、道案内だけしていれば部屋に辿り着くなんて、最悪の中のラッキーだった。
道案内する度に聞こえる舌打ちさえ聞き流せば、だけれどー。
「おい、着いたぞ。鍵はどこだ。」
「あ~…、どこだっけ…?ポケットかな…?」
リヴァイの腕の中でもぞもぞと上着のポケットから鍵を取り出す。
すると、一刻も早く帰りたいらしいリヴァイが、奪うように鍵をとりあげて鍵穴にさした。
「きったねぇ部屋だな。」
扉を開けたリヴァイは、散らかった部屋に眉を顰めた。
ウォール・ローゼの旧調査兵団本部への遠征前に荷物の準備をしたときのままで、確かに服も本も散らかり放題だったのを思い出した。
でも、今はそんなことより、眠たいー。
「ベッドまで、はこんでねぇ~…。」
「どこのお姫様だ、てめぇは。」
リヴァイは苛立ったように言いながらも、ベッドまでなまえを運ぶ。
そして、ひどく雑にベッドに落とした。
ボフッと音を立ててなまえがベッドに落ちる。
それに対して文句のひとつでも言いたかったはずだったが、すっかり夢の世界に入っていたなまえは、ただただ気持ちよさそうに寝息を立てていた。
とても最低な気分ではあったけれど、視界が高くはならない硬くて細い腕の中は、意外と心地よかった。
リヴァイの力が強いおかげで、全くフラつかずにアパートメントまでの道のりを歩いてくれていたからだろう。
兵士をしている女性は、どうしても筋力がつくことで体重がそれなりに重たくなる。
でも、リヴァイは全くその重さを感じていないようだった。
ただ、とても苛立っていた。
「2かいの、3ばんめ~…。」
「チッ。」
リヴァイの腕の中で、道案内だけしていれば部屋に辿り着くなんて、最悪の中のラッキーだった。
道案内する度に聞こえる舌打ちさえ聞き流せば、だけれどー。
「おい、着いたぞ。鍵はどこだ。」
「あ~…、どこだっけ…?ポケットかな…?」
リヴァイの腕の中でもぞもぞと上着のポケットから鍵を取り出す。
すると、一刻も早く帰りたいらしいリヴァイが、奪うように鍵をとりあげて鍵穴にさした。
「きったねぇ部屋だな。」
扉を開けたリヴァイは、散らかった部屋に眉を顰めた。
ウォール・ローゼの旧調査兵団本部への遠征前に荷物の準備をしたときのままで、確かに服も本も散らかり放題だったのを思い出した。
でも、今はそんなことより、眠たいー。
「ベッドまで、はこんでねぇ~…。」
「どこのお姫様だ、てめぇは。」
リヴァイは苛立ったように言いながらも、ベッドまでなまえを運ぶ。
そして、ひどく雑にベッドに落とした。
ボフッと音を立ててなまえがベッドに落ちる。
それに対して文句のひとつでも言いたかったはずだったが、すっかり夢の世界に入っていたなまえは、ただただ気持ちよさそうに寝息を立てていた。