◇69話◇デート~洋服編~
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今度こそ、普段着で着れそうな服の売っている洋服店に入った。
さっきは、私が困っているのを見たかっただけだと趣味の悪い遊びを悪びれもせずに白状したリヴァイは、今回はそばにずっといてくれている。
どれにしようかと悩む私の隣で、つまらなそうな顔はしているけれど、一緒に洋服を選ぼうという気持ちはあるようだった。
「向こうではどんな服着てたんだ?」
リヴァイは、ハンガーにかかって並ぶワンピースやシャツ、スカートを適当に手の甲でなぞる。
どれくらいの気持ちを込めて訊ねたのか、甚だ疑問だ。
私は、洋服を選びながら答える。
「ワンピースが多かったかな。」
「ここに来たときに着てたのもそうだったな。」
「アレは部屋着だけどね。あの日に買ったばっかりの服だったんだよ。」
「へぇ。」
すごく興味なさそうな返事に、私は思わず苦笑する。
それでも、洋服を買いに行こうと誘ってくれて、こうして付き合ってくれるのだから、とても優しい恋人だと思う。
「あとは、ミニスカートも好きだったよ。ショートパンツも。」
「ミニスカート?」
リヴァイが漸く興味を持った。
そういえば、この世界に来てからミニスカートを履いている女性を見ていない。ショートパンツもだ。
この店にあるのも、ロングスカートばかりだし、もしかして、短いものはないのだろうか。
不思議そうに訊ねる彼に、ミニスカートについて教えてやる。
それがどういうものか理解し始めたリヴァイは、あからさまに気に入らないという顔になっていった。
「はしたねぇな。お前を向こうの世界に戻さねぇで正解だった。
二度とそんな服、着るんじゃねぇ。」
「着たくても、売ってなさそうだよ。」
「そりゃ、ありがてぇな。」
リヴァイはそう言うと、出来るだけ長いスカートを選べと指示を出し始めた。
私が短いスカートが好きだと知って、スカート丈が気になりだしたようだ。
分かりやすい彼の気持ちの変化が、面白くて嬉しい。
スカート丈についてはスルーしつつ、あれこれと服を選んでいた私は、可愛らしいデザインのワンピースを見つけて手に取った。
そして、値札を見ながら、リヴァイに声をかける。
「ねぇ、リヴァイ。」
「ん?」
「どれが服のサイズで、どれが値段なの?」
リヴァイに、値札が見えるようにして訊ねた。
あぁ、そうかー。
そんな顔をしたリヴァイが、サイズと値段の数字を教えてくれる。
それが分かれば、他の値札と比べて、高い服と安い服の区別がつく。
でも、私のサイズは分からないー。
「なまえの服のサイズ知ってる?」
「…お前じゃなくて、アイツのか。」
「そう。この世界の服のサイズが分かんなくて。
きっとなまえと同じサイズを買えば、ピッタリだと思うんだよね。」
「あぁ…、そうか。確かー。」
リヴァイは、適当に近くのハンガーにかかっていたワンピースを手に取った。
そして、サイズの書いている値札を見ながら数秒黙り込んだ後、答えた。
「試着すればいいんじゃねぇのか?」
「…最低だね。」
冷たく言って、私は試着室を探すためにリヴァイに背を向けた。
なんと彼は、婚約者の服のサイズすら知らなかったらしい。
すぐに追いかけて来たリヴァイが、服のサイズの話なんてしないからどうのと、不機嫌に言い訳をしている。
最低だと言われたのが、気に入らないらしい。
でも、ここになまえがいても、きっと同じことをリヴァイに言ったはずだ。
「言っとくが、胸のサイズなら俺は知ってる。」
リヴァイが自慢気に言ったそれに、私は思わず足を止めた。
目が合って、リヴァイは、しまったー、という顔をする。
「悪い。お前に言うことじゃなかった。」
「そういうことじゃない、変態野郎。」
ちょうど試着室がすぐそこで本当に良かった。
驚きとショックで目を見開いたリヴァイが何かを言う前に、私は怒りに任せて試着室のカーテンを勢いよく閉めた。
服のサイズも知らないくせに、胸のサイズだけ知ってるってどういうことだ。
ということは、私の胸のサイズも知っているということでー。
いや、もしかしたら、もう何年も恋人のいなかった私と違って、リヴァイに何年も抱かれていたなまえの方が胸が大きかったりするのだろうか。
なまえよりも小さいと思われていたらどうしようー。
あぁ、もう最悪だ。
本当に、最悪だ。
変態野郎のせいで、変な悩みが出来てしまったじゃないかー。
さっきは、私が困っているのを見たかっただけだと趣味の悪い遊びを悪びれもせずに白状したリヴァイは、今回はそばにずっといてくれている。
どれにしようかと悩む私の隣で、つまらなそうな顔はしているけれど、一緒に洋服を選ぼうという気持ちはあるようだった。
「向こうではどんな服着てたんだ?」
リヴァイは、ハンガーにかかって並ぶワンピースやシャツ、スカートを適当に手の甲でなぞる。
どれくらいの気持ちを込めて訊ねたのか、甚だ疑問だ。
私は、洋服を選びながら答える。
「ワンピースが多かったかな。」
「ここに来たときに着てたのもそうだったな。」
「アレは部屋着だけどね。あの日に買ったばっかりの服だったんだよ。」
「へぇ。」
すごく興味なさそうな返事に、私は思わず苦笑する。
それでも、洋服を買いに行こうと誘ってくれて、こうして付き合ってくれるのだから、とても優しい恋人だと思う。
「あとは、ミニスカートも好きだったよ。ショートパンツも。」
「ミニスカート?」
リヴァイが漸く興味を持った。
そういえば、この世界に来てからミニスカートを履いている女性を見ていない。ショートパンツもだ。
この店にあるのも、ロングスカートばかりだし、もしかして、短いものはないのだろうか。
不思議そうに訊ねる彼に、ミニスカートについて教えてやる。
それがどういうものか理解し始めたリヴァイは、あからさまに気に入らないという顔になっていった。
「はしたねぇな。お前を向こうの世界に戻さねぇで正解だった。
二度とそんな服、着るんじゃねぇ。」
「着たくても、売ってなさそうだよ。」
「そりゃ、ありがてぇな。」
リヴァイはそう言うと、出来るだけ長いスカートを選べと指示を出し始めた。
私が短いスカートが好きだと知って、スカート丈が気になりだしたようだ。
分かりやすい彼の気持ちの変化が、面白くて嬉しい。
スカート丈についてはスルーしつつ、あれこれと服を選んでいた私は、可愛らしいデザインのワンピースを見つけて手に取った。
そして、値札を見ながら、リヴァイに声をかける。
「ねぇ、リヴァイ。」
「ん?」
「どれが服のサイズで、どれが値段なの?」
リヴァイに、値札が見えるようにして訊ねた。
あぁ、そうかー。
そんな顔をしたリヴァイが、サイズと値段の数字を教えてくれる。
それが分かれば、他の値札と比べて、高い服と安い服の区別がつく。
でも、私のサイズは分からないー。
「なまえの服のサイズ知ってる?」
「…お前じゃなくて、アイツのか。」
「そう。この世界の服のサイズが分かんなくて。
きっとなまえと同じサイズを買えば、ピッタリだと思うんだよね。」
「あぁ…、そうか。確かー。」
リヴァイは、適当に近くのハンガーにかかっていたワンピースを手に取った。
そして、サイズの書いている値札を見ながら数秒黙り込んだ後、答えた。
「試着すればいいんじゃねぇのか?」
「…最低だね。」
冷たく言って、私は試着室を探すためにリヴァイに背を向けた。
なんと彼は、婚約者の服のサイズすら知らなかったらしい。
すぐに追いかけて来たリヴァイが、服のサイズの話なんてしないからどうのと、不機嫌に言い訳をしている。
最低だと言われたのが、気に入らないらしい。
でも、ここになまえがいても、きっと同じことをリヴァイに言ったはずだ。
「言っとくが、胸のサイズなら俺は知ってる。」
リヴァイが自慢気に言ったそれに、私は思わず足を止めた。
目が合って、リヴァイは、しまったー、という顔をする。
「悪い。お前に言うことじゃなかった。」
「そういうことじゃない、変態野郎。」
ちょうど試着室がすぐそこで本当に良かった。
驚きとショックで目を見開いたリヴァイが何かを言う前に、私は怒りに任せて試着室のカーテンを勢いよく閉めた。
服のサイズも知らないくせに、胸のサイズだけ知ってるってどういうことだ。
ということは、私の胸のサイズも知っているということでー。
いや、もしかしたら、もう何年も恋人のいなかった私と違って、リヴァイに何年も抱かれていたなまえの方が胸が大きかったりするのだろうか。
なまえよりも小さいと思われていたらどうしようー。
あぁ、もう最悪だ。
本当に、最悪だ。
変態野郎のせいで、変な悩みが出来てしまったじゃないかー。