◇61話◇そばにいてもいいと誰か言って
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廊下に出たモブリットは、焦る気持ちに急かされるように早足で彼女のいる部屋へと向かった。
彼女と一緒に過ごしたのはつい昨日のことだ。
一線を越えることはなかったけれど、何も身に着けていない白い肌を抱きしめて眠って、キスもした。
あんなに大胆なことが出来たのはきっと、酒がまわって酔っていたというもあると思うのだ。
目が覚めて酒が抜けた途端に、自分がしでかしたことの非常識さに打ちのめされた。
でも、後悔はない。
それが問題なのだ。
だってきっと、昨日のことは、酒のせいだけではない。
弱った彼女を前に、どうしても守ってやりたくなってしまった。
もし今、リヴァイに拒絶された彼女を目の前にしてしまったら、歯止めが効かなくなると分かっている。
リヴァイが自分を拒絶した理由を、彼女はきっと気づいていないだろうとハンジは言っていた。
彼女がどんな想いでいるのかも、リヴァイはきっと理解していない。
これをチャンスだと思う自分が怖い。
元の世界に帰る道が残されているのなら、彼女は帰るべきなのにー。
絶対にこんな危険な世界に閉じ込めてはいけない。
彼女がいる部屋の前にやって来たモブリットは、扉の前で立ち止まる。
早く会いたくて、彼女を抱きしめてやりたくて、無意識に足は速くなっていた。
でもー。
いざ、扉を隔てた向こうに、泣いているのだろう彼女がいると思うと、動けなくなった。
ただ素直に、会いたい。顔を見たい。抱きしめたい。
でも、会ってしまったら、弱ってる彼女を目の前にしたらー。
今夜の自分は、何をしてしまうのかー。
扉を叩こうとしていた手がゆっくりと閉じて、落ちる。
モブリットは一歩後ろにさがると、そのまま踵を返した。
彼女と一緒に過ごしたのはつい昨日のことだ。
一線を越えることはなかったけれど、何も身に着けていない白い肌を抱きしめて眠って、キスもした。
あんなに大胆なことが出来たのはきっと、酒がまわって酔っていたというもあると思うのだ。
目が覚めて酒が抜けた途端に、自分がしでかしたことの非常識さに打ちのめされた。
でも、後悔はない。
それが問題なのだ。
だってきっと、昨日のことは、酒のせいだけではない。
弱った彼女を前に、どうしても守ってやりたくなってしまった。
もし今、リヴァイに拒絶された彼女を目の前にしてしまったら、歯止めが効かなくなると分かっている。
リヴァイが自分を拒絶した理由を、彼女はきっと気づいていないだろうとハンジは言っていた。
彼女がどんな想いでいるのかも、リヴァイはきっと理解していない。
これをチャンスだと思う自分が怖い。
元の世界に帰る道が残されているのなら、彼女は帰るべきなのにー。
絶対にこんな危険な世界に閉じ込めてはいけない。
彼女がいる部屋の前にやって来たモブリットは、扉の前で立ち止まる。
早く会いたくて、彼女を抱きしめてやりたくて、無意識に足は速くなっていた。
でもー。
いざ、扉を隔てた向こうに、泣いているのだろう彼女がいると思うと、動けなくなった。
ただ素直に、会いたい。顔を見たい。抱きしめたい。
でも、会ってしまったら、弱ってる彼女を目の前にしたらー。
今夜の自分は、何をしてしまうのかー。
扉を叩こうとしていた手がゆっくりと閉じて、落ちる。
モブリットは一歩後ろにさがると、そのまま踵を返した。