後ろ姿
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「おい、ミカサ!」
肩を掴まれて、振り返った。
驚いた顔のジャンは、目を反らす代わりに、心底迷惑そうにため息ついた。
「お前、ミカサに似すぎなんだよ。後ろ姿だけ。」
「うるさいな。間違えるジャンが悪いの。」
「いいや、みんな、間違えてる。
この前もマルコに間違えられたらしいじゃん。」
「それはミカサが私に間違えられたの。」
「どっちでも一緒だよ。ったく、ミカサが髪切ってこれで間違えねぇと思ったら、
お前まで髪切りやがるしよぉ。」
「訓練に長い髪が邪魔だったのは、ミカサだけじゃないんだから
仕方ないでしょ。」
突き放すように言ったけど、そんなの嘘だ。
私は長かったはずの髪を摘まんだ。
自慢の黒髪は、バッサリ切り落とした。
髪の長さで、ミカサと見分けがつくようになったら困るからだ。
初めて会ったのは、訓練初日の食堂。
あれからずっと、ジャンはミカサに片想い中で、私はジャンに恋してる。
好きな人に他の女の子に間違えられるなんて、そんなに悲しいことってない。しかもその女の子が、好きな人の好きな人だなんてどんな悲劇だろう。
努力して、訓練にも必死に取り組んで、キース教官にも褒められるようになったのに、ジャンは相変わらずミカサを見てる。
必死に努力して、悲しい気持ちを押し殺して、ジャンと仲良くなった。
でも、相変わらず、ジャンは私をミカサと間違える。
ジャンのグチグチを聞きながら、壁の補強工事をしている駐屯兵の手伝いをしていると、初めて聞くような大きな轟音が響いた。
肩を掴まれて、振り返った。
驚いた顔のジャンは、目を反らす代わりに、心底迷惑そうにため息ついた。
「お前、ミカサに似すぎなんだよ。後ろ姿だけ。」
「うるさいな。間違えるジャンが悪いの。」
「いいや、みんな、間違えてる。
この前もマルコに間違えられたらしいじゃん。」
「それはミカサが私に間違えられたの。」
「どっちでも一緒だよ。ったく、ミカサが髪切ってこれで間違えねぇと思ったら、
お前まで髪切りやがるしよぉ。」
「訓練に長い髪が邪魔だったのは、ミカサだけじゃないんだから
仕方ないでしょ。」
突き放すように言ったけど、そんなの嘘だ。
私は長かったはずの髪を摘まんだ。
自慢の黒髪は、バッサリ切り落とした。
髪の長さで、ミカサと見分けがつくようになったら困るからだ。
初めて会ったのは、訓練初日の食堂。
あれからずっと、ジャンはミカサに片想い中で、私はジャンに恋してる。
好きな人に他の女の子に間違えられるなんて、そんなに悲しいことってない。しかもその女の子が、好きな人の好きな人だなんてどんな悲劇だろう。
努力して、訓練にも必死に取り組んで、キース教官にも褒められるようになったのに、ジャンは相変わらずミカサを見てる。
必死に努力して、悲しい気持ちを押し殺して、ジャンと仲良くなった。
でも、相変わらず、ジャンは私をミカサと間違える。
ジャンのグチグチを聞きながら、壁の補強工事をしている駐屯兵の手伝いをしていると、初めて聞くような大きな轟音が響いた。