赤い花火が咲く夏の夜
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真夜中、寝付けなかった私は、自室を出て宿舎の廊下を歩いていた。
蒸し暑い夏でも、夜にもなると少し肌寒い。
シンと静まり返った寂しい廊下なら、尚更だ。
(花火大会、本当に一緒に行ってくれるのかな…。)
思いがけずリヴァイ兵長に花火大会へ誘われてから、あっという間に2週間が過ぎていた。
いくら世界が平和を取り戻しつつあるとは言っても、私達にはまだ残された任務がある。
巨人の脅威は去ったけれど、この壁の向こうにある世界と戦わなければならないのだ。
だから、訓練は欠かせないし、たくさんの情報収集に、運よく生き長らえたことでそれなりの役職を与えられた私の毎日のスケジュールは、会議が大半を占めている。
それは、リヴァイ班を率いるリヴァイ兵長も同じことだ。
でも、だからと言って、話しをする暇もないくらいに忙しいわけではない。
任務後、宿舎の談話室で顔を見ることもあるし、ハンジさん達も交えて話すこともあった。
でも、花火大会の話題は、一度も出ない。
詳細の予定を立てようとする様子もない。
花火大会は、もう明日にまで迫っているのに、進展は何もないままだ。
物寂しい廊下を行く宛てもなく歩き続ける私から、もう何度目かのため息が漏れる。
調査兵団に入団し、リヴァイ兵長の元で任務を遂行する中で、とても自然にその人柄と強さに惹かれていった。
恋をしてからもう何年も経っているけれど、どこかに誘われるなんて、初めてだった。
一緒に花火大会に行けるなんて恋人同士みたいだと、期待に胸を膨らませていたのは先週までで、段々と不安になってきた。
今ではもう、アレは夢だったのではないかと自分の記憶を疑い始めている。
ため息を吐いた私は、廊下の奥にある談話室の明かりが漏れていることに気がついた。
どうやら、私と同じように眠れない仲間がいるらしい。
蒸し暑い夏の夜には、珍しくもないことだけれど、花火大会のことでひとり悶々としていた私は、心がホッとしてしまうくらいに嬉しかった。
すぐに速足で廊下を歩き、談話室へ向かった。
蒸し暑い夏でも、夜にもなると少し肌寒い。
シンと静まり返った寂しい廊下なら、尚更だ。
(花火大会、本当に一緒に行ってくれるのかな…。)
思いがけずリヴァイ兵長に花火大会へ誘われてから、あっという間に2週間が過ぎていた。
いくら世界が平和を取り戻しつつあるとは言っても、私達にはまだ残された任務がある。
巨人の脅威は去ったけれど、この壁の向こうにある世界と戦わなければならないのだ。
だから、訓練は欠かせないし、たくさんの情報収集に、運よく生き長らえたことでそれなりの役職を与えられた私の毎日のスケジュールは、会議が大半を占めている。
それは、リヴァイ班を率いるリヴァイ兵長も同じことだ。
でも、だからと言って、話しをする暇もないくらいに忙しいわけではない。
任務後、宿舎の談話室で顔を見ることもあるし、ハンジさん達も交えて話すこともあった。
でも、花火大会の話題は、一度も出ない。
詳細の予定を立てようとする様子もない。
花火大会は、もう明日にまで迫っているのに、進展は何もないままだ。
物寂しい廊下を行く宛てもなく歩き続ける私から、もう何度目かのため息が漏れる。
調査兵団に入団し、リヴァイ兵長の元で任務を遂行する中で、とても自然にその人柄と強さに惹かれていった。
恋をしてからもう何年も経っているけれど、どこかに誘われるなんて、初めてだった。
一緒に花火大会に行けるなんて恋人同士みたいだと、期待に胸を膨らませていたのは先週までで、段々と不安になってきた。
今ではもう、アレは夢だったのではないかと自分の記憶を疑い始めている。
ため息を吐いた私は、廊下の奥にある談話室の明かりが漏れていることに気がついた。
どうやら、私と同じように眠れない仲間がいるらしい。
蒸し暑い夏の夜には、珍しくもないことだけれど、花火大会のことでひとり悶々としていた私は、心がホッとしてしまうくらいに嬉しかった。
すぐに速足で廊下を歩き、談話室へ向かった。