≪Levi生誕祭2019≫最高の誕生日プレゼントをあげる
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ソファに座るリヴァイに後ろから抱きしめられながら、私は左手を前につき出して、頬を緩ませた。
左手の薬指で光る小さな宝石が、私のこれからの未来の幸せを映しているみたいだった。
ほんの少し前までは、私の未来からはリヴァイは消えて、独りぼっちで生きていくのかなんて考えていたはずなのに———。
リヴァイのバッグの中には、私が捨てたはずの誕生日プレゼントの財布が入っている。
ちゃんと新しいのを買いたいと言ったのだけれど、あの財布を見る度に、もう二度と私を不安にはさせないと何度でも誓えるから、それがいいのだそうだ。
「明日から2週間休みを貰ってる。
お前がしたかったデートを全部しよう。」
リヴァイが、私の肩の辺りから顔を覗かせて、子供みたいにワクワクした顔で言う。
「そんなことが出来たら、すごく嬉しいけど…。」
「エルヴィンにも許可を貰った、事務所の奴らにももう文句を言わせねぇ。
俺が婚約者とデートしたらいけねぇなんて法律はねぇ。」
「でも、そんなことしたら、街中がパニックになっちゃうよ。」
「どうせ、明日の朝には、世界中に俺の婚約を知らせるんだ。
もう気にしなくていい。」
「明日にはもう発表しちゃうの?
結婚してからでもいいんじゃないの?」
「もう待てねぇ。
1秒でも早く、お前は俺のもんだって世界中に宣言しておかねぇと
クソ野郎が掻っ攫いに来ちまう。」
「私にはリヴァイと違って世界中にファンなんていないから、
心配することないよ。」
本気の顔で真剣に言っているリヴァイが可笑しくて、私はケラケラと笑った。
あの日、リヴァイと一緒にいたのは、新しいマネージャーの女性だったらしい。
私の存在を隠し続けることに限界を感じて、なんとか事務所のエルヴィン社長を説得したリヴァイは、出来る限りの自由を確保するために隠し続けたプライベートを出すことで、少しずつ、ファンにリヴァイもひとりの人間なのだと認識させることを条件に、結婚の許しを貰ったのだそうだ。
それで、最近、No Nameがインタビューに応じたり、歌番組のトークに少しだけれど顔を出すようになった大ニュースが繋がった。
まさかそれがすべて、リヴァイが私と普通にデートがしたかったから、という理由だったなんて、とても驚いたけれど———。
そして、新しくマネージャーになったあの可愛らしい彼女は、数少ない、Lの結婚を応援する1人だったのだそうだ。
打ち上げで勝手にリヴァイのマンションを使われたときに、部屋に飾っていた私とのツーショット写真を見て、恋人がいることを知った彼女は、最近のマンネリ化に不安を感じてなかなかプロポーズを切り出せないリヴァイの為に、いつまで待たせているつもりなのかと背中を押してくれた。
それが、あの日の真相だった。
忙しいリヴァイと結婚したことで、私だけが家事を負担することにさせたくなくて、自炊まで始めたのだと知って、すごく驚いた。
あの冷蔵庫は、浮気の証拠ではなくて、私との未来のためのリヴァイの努力だったのだ。
私に隠れて彼女と会っていたのは、長期連休を出来るだけ長くとるために詰めた仕事に付き合ってくれていたかららしい。
イヤリングも、打ち上げの時に彼女が落としたのだろうと言っていた。
数日前から、イヤリングがなくなったと困っていたと聞いて、とても申し訳ない気持ちになった。
そして、ハンジの希望で、しっかりと休みを取るのがNo Nameの働き方なのに、最近、残業や休日出勤が続いていたのも、明日からの2週間の長期連休と————。
「俺の結婚のタイミングで、No Nameはしばらく休む。」
「え!?」
「言っておくが、これは、俺だけの我儘じゃねぇ。
ハンジとミケも一緒に決めた。俺達は急ぎ過ぎた。
少しの休養と、自由が必要だ。それから———。」
それから、なまえと一緒に過ごす時間も———。
リヴァイはそう続けて、後ろから、痛いくらいにギュッと抱きしめた。
強く抱きしめるその腕が、ずっとずっと寂しかった——そう言っているみたいだった。
「嬉しい。人生で一番嬉しいプレゼントをもらったクリスマスだ。
ありがとう、リヴァイ。」
「俺は、人生で一番の誕生日プレゼントの嫁さんを貰えた。
こちらこそ、ありがとう。」
リヴァイが、愛おしそうに言って、私の頬にキスをした。
明日、世界が、彼の婚約の話題で大ニュースになるんだろう。
どんなことになるのか、想像もつかない。
あぁ、でも———。
「俺が必ず、お前のことを守るから。
心配しねぇで、俺に任せろよ。」
世界で一番頼りなる恋人が、私を誰よりも愛してくれているから、私は何の心配もいらない。
明日の世界の混乱も、未来の悲しいことも、私はリヴァイの隣で、笑って乗り越えられる————。
Happy Birthday, Levi
左手の薬指で光る小さな宝石が、私のこれからの未来の幸せを映しているみたいだった。
ほんの少し前までは、私の未来からはリヴァイは消えて、独りぼっちで生きていくのかなんて考えていたはずなのに———。
リヴァイのバッグの中には、私が捨てたはずの誕生日プレゼントの財布が入っている。
ちゃんと新しいのを買いたいと言ったのだけれど、あの財布を見る度に、もう二度と私を不安にはさせないと何度でも誓えるから、それがいいのだそうだ。
「明日から2週間休みを貰ってる。
お前がしたかったデートを全部しよう。」
リヴァイが、私の肩の辺りから顔を覗かせて、子供みたいにワクワクした顔で言う。
「そんなことが出来たら、すごく嬉しいけど…。」
「エルヴィンにも許可を貰った、事務所の奴らにももう文句を言わせねぇ。
俺が婚約者とデートしたらいけねぇなんて法律はねぇ。」
「でも、そんなことしたら、街中がパニックになっちゃうよ。」
「どうせ、明日の朝には、世界中に俺の婚約を知らせるんだ。
もう気にしなくていい。」
「明日にはもう発表しちゃうの?
結婚してからでもいいんじゃないの?」
「もう待てねぇ。
1秒でも早く、お前は俺のもんだって世界中に宣言しておかねぇと
クソ野郎が掻っ攫いに来ちまう。」
「私にはリヴァイと違って世界中にファンなんていないから、
心配することないよ。」
本気の顔で真剣に言っているリヴァイが可笑しくて、私はケラケラと笑った。
あの日、リヴァイと一緒にいたのは、新しいマネージャーの女性だったらしい。
私の存在を隠し続けることに限界を感じて、なんとか事務所のエルヴィン社長を説得したリヴァイは、出来る限りの自由を確保するために隠し続けたプライベートを出すことで、少しずつ、ファンにリヴァイもひとりの人間なのだと認識させることを条件に、結婚の許しを貰ったのだそうだ。
それで、最近、No Nameがインタビューに応じたり、歌番組のトークに少しだけれど顔を出すようになった大ニュースが繋がった。
まさかそれがすべて、リヴァイが私と普通にデートがしたかったから、という理由だったなんて、とても驚いたけれど———。
そして、新しくマネージャーになったあの可愛らしい彼女は、数少ない、Lの結婚を応援する1人だったのだそうだ。
打ち上げで勝手にリヴァイのマンションを使われたときに、部屋に飾っていた私とのツーショット写真を見て、恋人がいることを知った彼女は、最近のマンネリ化に不安を感じてなかなかプロポーズを切り出せないリヴァイの為に、いつまで待たせているつもりなのかと背中を押してくれた。
それが、あの日の真相だった。
忙しいリヴァイと結婚したことで、私だけが家事を負担することにさせたくなくて、自炊まで始めたのだと知って、すごく驚いた。
あの冷蔵庫は、浮気の証拠ではなくて、私との未来のためのリヴァイの努力だったのだ。
私に隠れて彼女と会っていたのは、長期連休を出来るだけ長くとるために詰めた仕事に付き合ってくれていたかららしい。
イヤリングも、打ち上げの時に彼女が落としたのだろうと言っていた。
数日前から、イヤリングがなくなったと困っていたと聞いて、とても申し訳ない気持ちになった。
そして、ハンジの希望で、しっかりと休みを取るのがNo Nameの働き方なのに、最近、残業や休日出勤が続いていたのも、明日からの2週間の長期連休と————。
「俺の結婚のタイミングで、No Nameはしばらく休む。」
「え!?」
「言っておくが、これは、俺だけの我儘じゃねぇ。
ハンジとミケも一緒に決めた。俺達は急ぎ過ぎた。
少しの休養と、自由が必要だ。それから———。」
それから、なまえと一緒に過ごす時間も———。
リヴァイはそう続けて、後ろから、痛いくらいにギュッと抱きしめた。
強く抱きしめるその腕が、ずっとずっと寂しかった——そう言っているみたいだった。
「嬉しい。人生で一番嬉しいプレゼントをもらったクリスマスだ。
ありがとう、リヴァイ。」
「俺は、人生で一番の誕生日プレゼントの嫁さんを貰えた。
こちらこそ、ありがとう。」
リヴァイが、愛おしそうに言って、私の頬にキスをした。
明日、世界が、彼の婚約の話題で大ニュースになるんだろう。
どんなことになるのか、想像もつかない。
あぁ、でも———。
「俺が必ず、お前のことを守るから。
心配しねぇで、俺に任せろよ。」
世界で一番頼りなる恋人が、私を誰よりも愛してくれているから、私は何の心配もいらない。
明日の世界の混乱も、未来の悲しいことも、私はリヴァイの隣で、笑って乗り越えられる————。
Happy Birthday, Levi
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