≪Levi生誕祭2019≫最高の誕生日プレゼントをあげる
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頬を、涙が伝っていくのが分かってすぐに、ポタッと落ちた。
カーペットに、涙の染みが出来る。
溢れて止まらない涙が、お気に入りのカーペットに染みを作っていく。
だから私は、嗚咽を必死に堪えて、それでも止まらない涙を両手で顔を覆って隠した。
そして、泣きながら、どうしてこんなことになってしまったのだろうと考えていた。
出逢った頃は、楽しかった。
リヴァイは友人達と夢を追いながらバイトで生計を立ててるバンドマンで、私は彼がバイトをしていた喫茶店の常連客だった。
ある日突然告白されて驚いたけれど、ずっと片想いだと思っていた私は嬉しくて泣いてしまった。
(あぁ、そうか…。)
涙で始まった恋だったから、涙で終わろうとしているのかもしれない。
でも、こんな結末、あんまりじゃないか。
彼がバンドマンだということは、恋人になってから知った。
それから、彼の夢を、誰よりも近くで応援してきた。
そうして、初めから才能のあった彼らはすぐに夢を叶え、一躍世界的なアーティストになると、顔を隠しているとは言え、彼が有名になればなるほど、自由には会えなくなった。
彼のプライベートを世界中の誰も知らない。
どんな風に過ごして、どんな風に私を愛してくれるのか、誰にも知られてはいけない。
彼のことを一番近くで応援していたはずの私は、そうやって、いつの間にか、存在をなかったことにされた空気になっていた。
それでも、リヴァイは私を愛してくれてると信じて、5年間、彼だけを見て来たのだ。
恋人がいると友人達にも言えなくて、不都合なことはたくさんあったけれど、リヴァイの為だから、堪えられたのに———。
「傷つけて、悪かった。」
隣から、リヴァイの申し訳なさそうな声がした。
謝って欲しいと思ってた。
それは、心変わりになのか、それとも、私を捨てることなのか、分からなかったけれど、悪いのはリヴァイなのだから、ちゃんと謝って欲しいと思ってた。
でも、本当に謝られてしまうと、すごくやるせない気持ちになった。
虚しくて、悲しくて、まるで、今までの幸せな想い出もすべてを否定されてしまったような気がして、また涙が溢れて来てしまった。
「でも、」
「もう、何も言わないで。謝らないで。
早く…、出て行ってよ…っ。」
「俺は、お前と恋人になったことを後悔してねぇ…!」
リヴァイが、私の腕を掴んで、少し大きめな声で、宣言するように言った。
でも、何も嬉しくない。
今、彼が私のことを愛してくれていないのなら、彼と過ごした幸せな時間は、私を苦しめるだけじゃないか。
そんな想い出、要らない———。
「離して…。」
「離さねぇ。」
リヴァイの手を振りほどこうとして腕を少し乱暴に動かしたけれど、もっと強く握られただけだった。
「俺の恋人で、我慢ばかりさせてるのは分かってた。
それでも、俺を許してくれるお前に甘えてた。本当に、悪かったと思ってる。」
「もういい。もういいから、出てってよ…。何も聞きたくない…。」
私は目を伏せて、泣きながら言う。
でも、リヴァイは立ち去ってくれない。
別れてあげるって言ってるのに、どうしてまだそばにいるんだろう。
振るはずだった女に振られてしまって、悔しいのだろうか。
もう分からない。
見かけによらず優しくて、情に厚くて、仲間想いの人だと思っていた。
でも、もう分からない。
リヴァイが、私にはもう悪魔に思えてしまう。
それでも——。
あぁ、それでも、私はリヴァイが好きで、愛してて、やっぱり、彼は悪魔みたいだ———。
「もう一度、チャンスをくれ。
今度はちゃんとする。もう、お前に我慢をさせねぇし、不安にもさせねぇ。」
「…それで?今度こそ、リヴァイから私を振るの…?」
「あ?」
「振られるのが嫌なら、もういいよ。どうでもいい。
リヴァイから振ったことにしてもいいから、もうやめて…。」
「俺がお前を振ることなんて、ありえねぇ。
いきなり別れてぇとか言われて、息が出来てるのかも自信がねぇくらい、
お前に惚れてるのに。」
私の腕を掴むリヴァイの手に力がこもって痛かった。
でも、私が顔を上げたのは、そのせいじゃない。
必死に声を絞り出すように告げたそれが、ひどく切なそうで、まるで、それが今ここにある一番の真実に聞こえたせいだ。
カーペットに、涙の染みが出来る。
溢れて止まらない涙が、お気に入りのカーペットに染みを作っていく。
だから私は、嗚咽を必死に堪えて、それでも止まらない涙を両手で顔を覆って隠した。
そして、泣きながら、どうしてこんなことになってしまったのだろうと考えていた。
出逢った頃は、楽しかった。
リヴァイは友人達と夢を追いながらバイトで生計を立ててるバンドマンで、私は彼がバイトをしていた喫茶店の常連客だった。
ある日突然告白されて驚いたけれど、ずっと片想いだと思っていた私は嬉しくて泣いてしまった。
(あぁ、そうか…。)
涙で始まった恋だったから、涙で終わろうとしているのかもしれない。
でも、こんな結末、あんまりじゃないか。
彼がバンドマンだということは、恋人になってから知った。
それから、彼の夢を、誰よりも近くで応援してきた。
そうして、初めから才能のあった彼らはすぐに夢を叶え、一躍世界的なアーティストになると、顔を隠しているとは言え、彼が有名になればなるほど、自由には会えなくなった。
彼のプライベートを世界中の誰も知らない。
どんな風に過ごして、どんな風に私を愛してくれるのか、誰にも知られてはいけない。
彼のことを一番近くで応援していたはずの私は、そうやって、いつの間にか、存在をなかったことにされた空気になっていた。
それでも、リヴァイは私を愛してくれてると信じて、5年間、彼だけを見て来たのだ。
恋人がいると友人達にも言えなくて、不都合なことはたくさんあったけれど、リヴァイの為だから、堪えられたのに———。
「傷つけて、悪かった。」
隣から、リヴァイの申し訳なさそうな声がした。
謝って欲しいと思ってた。
それは、心変わりになのか、それとも、私を捨てることなのか、分からなかったけれど、悪いのはリヴァイなのだから、ちゃんと謝って欲しいと思ってた。
でも、本当に謝られてしまうと、すごくやるせない気持ちになった。
虚しくて、悲しくて、まるで、今までの幸せな想い出もすべてを否定されてしまったような気がして、また涙が溢れて来てしまった。
「でも、」
「もう、何も言わないで。謝らないで。
早く…、出て行ってよ…っ。」
「俺は、お前と恋人になったことを後悔してねぇ…!」
リヴァイが、私の腕を掴んで、少し大きめな声で、宣言するように言った。
でも、何も嬉しくない。
今、彼が私のことを愛してくれていないのなら、彼と過ごした幸せな時間は、私を苦しめるだけじゃないか。
そんな想い出、要らない———。
「離して…。」
「離さねぇ。」
リヴァイの手を振りほどこうとして腕を少し乱暴に動かしたけれど、もっと強く握られただけだった。
「俺の恋人で、我慢ばかりさせてるのは分かってた。
それでも、俺を許してくれるお前に甘えてた。本当に、悪かったと思ってる。」
「もういい。もういいから、出てってよ…。何も聞きたくない…。」
私は目を伏せて、泣きながら言う。
でも、リヴァイは立ち去ってくれない。
別れてあげるって言ってるのに、どうしてまだそばにいるんだろう。
振るはずだった女に振られてしまって、悔しいのだろうか。
もう分からない。
見かけによらず優しくて、情に厚くて、仲間想いの人だと思っていた。
でも、もう分からない。
リヴァイが、私にはもう悪魔に思えてしまう。
それでも——。
あぁ、それでも、私はリヴァイが好きで、愛してて、やっぱり、彼は悪魔みたいだ———。
「もう一度、チャンスをくれ。
今度はちゃんとする。もう、お前に我慢をさせねぇし、不安にもさせねぇ。」
「…それで?今度こそ、リヴァイから私を振るの…?」
「あ?」
「振られるのが嫌なら、もういいよ。どうでもいい。
リヴァイから振ったことにしてもいいから、もうやめて…。」
「俺がお前を振ることなんて、ありえねぇ。
いきなり別れてぇとか言われて、息が出来てるのかも自信がねぇくらい、
お前に惚れてるのに。」
私の腕を掴むリヴァイの手に力がこもって痛かった。
でも、私が顔を上げたのは、そのせいじゃない。
必死に声を絞り出すように告げたそれが、ひどく切なそうで、まるで、それが今ここにある一番の真実に聞こえたせいだ。