やっと言える
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今回の壁外調査も特別なことはなかった。いつも通りだ。
特に犠牲が大きかったわけでもないし、少なかったわけでもない。
私はいつも通り、副隊長としての務めを精一杯果たして、部下を死なせて帰ってきた。
会議を終えて部屋に戻った私を、モブリットがベッドの上で優しく抱きしめる。
お互いに副隊長として、今日の日までたくさんの地獄を見てきた。
癒える暇もなく傷を作りすぎた私達の心は、細く尖って自分の胸を刺している。
それをお互いに溶かし合いたいー。
そう思っているはずなのに、私達は余計に傷つけあっているだけのようだった。
抱きしめ合っているのに、いつも孤独。
それは私のせいだろうか。それとも、彼のせいなのかー。
「ごめん、今日はまだ仕事が残ってるから。」
「…そうだったね。」
ベッドに寝かせようとするモブリットの胸元をそっと押し返す。
私を押し倒すことくらい造作もないはずの彼を、私はいつものように簡単に拒絶出来た。
今頃、恋人のいる調査兵達は、心にできた傷をお互いの愛と体温で癒し合っているのかもしれない。
でも今夜も、私とモブリットは、少しだけずれた視線の先で、お互いの切ない瞳を切なく見つめるだけだったー。
特に犠牲が大きかったわけでもないし、少なかったわけでもない。
私はいつも通り、副隊長としての務めを精一杯果たして、部下を死なせて帰ってきた。
会議を終えて部屋に戻った私を、モブリットがベッドの上で優しく抱きしめる。
お互いに副隊長として、今日の日までたくさんの地獄を見てきた。
癒える暇もなく傷を作りすぎた私達の心は、細く尖って自分の胸を刺している。
それをお互いに溶かし合いたいー。
そう思っているはずなのに、私達は余計に傷つけあっているだけのようだった。
抱きしめ合っているのに、いつも孤独。
それは私のせいだろうか。それとも、彼のせいなのかー。
「ごめん、今日はまだ仕事が残ってるから。」
「…そうだったね。」
ベッドに寝かせようとするモブリットの胸元をそっと押し返す。
私を押し倒すことくらい造作もないはずの彼を、私はいつものように簡単に拒絶出来た。
今頃、恋人のいる調査兵達は、心にできた傷をお互いの愛と体温で癒し合っているのかもしれない。
でも今夜も、私とモブリットは、少しだけずれた視線の先で、お互いの切ない瞳を切なく見つめるだけだったー。
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