≪Levi生誕祭2019≫最高の誕生日プレゼントをあげる
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会社を出た私を待っていたのは、クリスマスに彩られた楽しそうな街だった。
キラキラと輝くイルミネーションと恋人がサンタクロースだと繰り返すお馴染みのクリスマスソングが、私の心をこれでもかというほどに沈めようとする。
クリスマスの飾りを早く片付けて欲しい——、そんなことを思いながら、私は家とは反対方向へと足を向けた。
家には、帰りたくなかった。
一人にはなりたくないけれど、リヴァイにも会いたくない。
だから、前から気になっていたけれど、行ったことがなかったバーに入った。
イケメンのバーテンダーの声がリヴァイに似ていて、失敗したと思ったけれど、お酒を飲んでいるうちに気にならなくなった。
リヴァイにそっくりな声で、彼が、私の心配をする。
それが心地よくて、私はまたお酒を頼む。
悪循環には、気づいていた。
そうやって記憶がなくなるまで飲めてしまえばよかったのに、数時間後、私はフラフラの足でバーを出て、タクシーに乗っていた。
運転手に告げるのは、私の家の住所だ。
バッグの中からスマホを取り出して、バーに到着した頃にリヴァイから届いたメッセージを開いた。
【お前の家で待ってる。】
このメッセージが届いた時、私は、今夜は家に帰らないと決めたはずだった。
でも、結局、こうしてタクシーに乗って、家路についている。
窓には、お酒で虚ろになった目で、キラキラ輝く街を眺めている私の顔が映っていた。
不思議だった。
タクシーの中は暖房が効いていて暖かいのに、恋人達が手と手を取り合って歩いている凍える冬の街の方が暖かそうに見えた。
リヴァイも、あんな風に、愛おしい彼女とクリスマスの街を歩きたかったのかもしれない。
日付はまだ、25日のままだった。
今夜、リヴァイはきっと、私に会って、別れを切り出したいのだ。
もうリヴァイの心が私にないのなら、最後に彼に私がしてあげられることなんて、別れを受け入れることくらいしかない。
仕方がない———。
(別れたく、ないな…。)
もうずっと会っていないのに、私の心はしっかりとリヴァイに掴まれたままだった。
今夜、彼と彼女の為に、家に帰ろうとしているんじゃない。
私は、私の為に、リヴァイに会いに行くのだ。
だって、クリスマスくらい、私だって恋人に会いたい。
心から愛おしい人がこの世に誕生した日は、私にとっても、何よりも特別な日だから、リヴァイと一緒に過ごしたい。
それがたとえば、彼が私に別れを告げる為に用意された時間だけでも、構わないから———。
窓に映る私の頬に、雫が一粒、零れて落ちていた。
キラキラと輝くイルミネーションと恋人がサンタクロースだと繰り返すお馴染みのクリスマスソングが、私の心をこれでもかというほどに沈めようとする。
クリスマスの飾りを早く片付けて欲しい——、そんなことを思いながら、私は家とは反対方向へと足を向けた。
家には、帰りたくなかった。
一人にはなりたくないけれど、リヴァイにも会いたくない。
だから、前から気になっていたけれど、行ったことがなかったバーに入った。
イケメンのバーテンダーの声がリヴァイに似ていて、失敗したと思ったけれど、お酒を飲んでいるうちに気にならなくなった。
リヴァイにそっくりな声で、彼が、私の心配をする。
それが心地よくて、私はまたお酒を頼む。
悪循環には、気づいていた。
そうやって記憶がなくなるまで飲めてしまえばよかったのに、数時間後、私はフラフラの足でバーを出て、タクシーに乗っていた。
運転手に告げるのは、私の家の住所だ。
バッグの中からスマホを取り出して、バーに到着した頃にリヴァイから届いたメッセージを開いた。
【お前の家で待ってる。】
このメッセージが届いた時、私は、今夜は家に帰らないと決めたはずだった。
でも、結局、こうしてタクシーに乗って、家路についている。
窓には、お酒で虚ろになった目で、キラキラ輝く街を眺めている私の顔が映っていた。
不思議だった。
タクシーの中は暖房が効いていて暖かいのに、恋人達が手と手を取り合って歩いている凍える冬の街の方が暖かそうに見えた。
リヴァイも、あんな風に、愛おしい彼女とクリスマスの街を歩きたかったのかもしれない。
日付はまだ、25日のままだった。
今夜、リヴァイはきっと、私に会って、別れを切り出したいのだ。
もうリヴァイの心が私にないのなら、最後に彼に私がしてあげられることなんて、別れを受け入れることくらいしかない。
仕方がない———。
(別れたく、ないな…。)
もうずっと会っていないのに、私の心はしっかりとリヴァイに掴まれたままだった。
今夜、彼と彼女の為に、家に帰ろうとしているんじゃない。
私は、私の為に、リヴァイに会いに行くのだ。
だって、クリスマスくらい、私だって恋人に会いたい。
心から愛おしい人がこの世に誕生した日は、私にとっても、何よりも特別な日だから、リヴァイと一緒に過ごしたい。
それがたとえば、彼が私に別れを告げる為に用意された時間だけでも、構わないから———。
窓に映る私の頬に、雫が一粒、零れて落ちていた。