≪Levi生誕祭2019≫最高の誕生日プレゼントをあげる
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気づいたら、私は、リヴァイが働く事務所の最寄り駅で降りていた。
リヴァイのところへ行って、あのイヤリングが誰のものなのかを確認したかったのだろうか。
ちゃんと話し合いをしようと思ったのだろうか。
ううん、違う。
リヴァイに会いたかったのだ、それだけだ。
私はまだ、合鍵を握りしめて、彼のマンションに向かったときの気持ちのままだったのだと思う。
リヴァイらしくない冷蔵庫にも、ソファの下に落ちていた女物のイヤリングにも、なにか理由がきっとあるに違いないと、私はまだ、リヴァイを信じていた。
だって、一見すると無愛想で冷たい印象を与えがちだけれど、本当はとても情に厚くて、優しい人なのだ。
その上、端正な顔立ちをしているから、リヴァイはすごくモテる。
でも、一度だって、彼の浮気を疑ったこともなければ、不安にだってなったことがなかったのは、リヴァイが、私にそんな隙を与えないようにしてくれていたからだ。
それが5年も続いていたのだ。私は、5年もリヴァイの恋人をしているのだ。
意外とヤキモチ妬きで、笑えるくらいに心配性で過保護な彼を、他の誰が知っているだろう。
もしも、今、リヴァイのことを好きな女の人がいたって、彼女達は、私のようには彼のことは知らない。
そのはずだ。そのはず、なのに———。
私は、リヴァイが、お洒落なショップが立ち並ぶ街の通りを歩いているのを見つけてしまった。
彼の隣には、見たことのない女性がいた。
私とは正反対で、守ってあげたくなるようなタイプで、女の私から見てもとても可愛い。
彼女は、リヴァイの隣で、とても幸せそうに笑っていた。
染まる頬は、彼のことを好きだと言っているように見えた。
「彼女さんのことはどうするんですか?」
思わず、彼らに見つからないように背を向けて街路樹の影に隠れた私に、少し高めの可愛らしい声が聞こえて来た。
それに返事をした低い声が恋人のものだったおかげで、〝彼女〟というのが、たぶん、私のことだと理解出来てしまった。
彼らは、近くのベンチに腰を降ろすと、そこで話を始めてしまった。
「もうこんな関係は終わらせるつもりだ。」
「つもりつもりって、いつもそればっかりじゃないですか。」
彼女が、頬を膨らませて口を尖らせる。
それが可愛くて、可愛くて、私は、胸がズキズキと痛んだ。
「今度こそ本当だ。」
「絶対ですよ?いつまでも待って貰えると思ったら大間違いですからね?
いつまでも待たせる男なんて、こっちから捨てちゃうんだから。」
「別に待たせてるわけじゃねぇ。」
「またそんなこと言う。
捨てられてもいいんですか?」
「…それは困る。」
リヴァイが眉を顰める。
年下にしか見えない可愛らしい彼女に、リヴァイはたじたじのようだった。
彼女の方がリヴァイに恋をしているのかと思ったけれど、もしかすると、リヴァイの方が彼女に夢中なのかもしれない。
そんなことを思ってしまって、私は、自分の心臓を握った。
「なら、クリスマスに、ちゃんと言ってください。」
「あ?」
「クリスマスに、彼女さんにちゃんと言って
ケジメをつけてくださいって言ったんです。」
「そんなに急には——。」
「そしたら、堂々と一緒にいられるし、誰にも邪魔もされなくなるんですよ?
それが、リヴァイさんにとっても、一番の誕生日プレゼントになるでしょう?」
「…分かった。」
リヴァイが決意したように頷いた。
彼らは一体、何の話をしているのだろう。
リヴァイにとっての一番の誕生日プレゼントって、何だろう。
最近ずっと、彼に会えていないから、恋人が欲しいものも分からなくて、ひとりきりの週末に街を歩き回ってプレゼントを探した私とは違って、彼女は、リヴァイが一番欲しいものを知っているらしい。
あぁ、一番の誕生日プレゼントって、何なんだろう。
クリスマスに、リヴァイは、私に何をちゃんと言うのだろう。
それがどうして、一番の誕生日プレゼントに、なるのだろう———。
リヴァイのところへ行って、あのイヤリングが誰のものなのかを確認したかったのだろうか。
ちゃんと話し合いをしようと思ったのだろうか。
ううん、違う。
リヴァイに会いたかったのだ、それだけだ。
私はまだ、合鍵を握りしめて、彼のマンションに向かったときの気持ちのままだったのだと思う。
リヴァイらしくない冷蔵庫にも、ソファの下に落ちていた女物のイヤリングにも、なにか理由がきっとあるに違いないと、私はまだ、リヴァイを信じていた。
だって、一見すると無愛想で冷たい印象を与えがちだけれど、本当はとても情に厚くて、優しい人なのだ。
その上、端正な顔立ちをしているから、リヴァイはすごくモテる。
でも、一度だって、彼の浮気を疑ったこともなければ、不安にだってなったことがなかったのは、リヴァイが、私にそんな隙を与えないようにしてくれていたからだ。
それが5年も続いていたのだ。私は、5年もリヴァイの恋人をしているのだ。
意外とヤキモチ妬きで、笑えるくらいに心配性で過保護な彼を、他の誰が知っているだろう。
もしも、今、リヴァイのことを好きな女の人がいたって、彼女達は、私のようには彼のことは知らない。
そのはずだ。そのはず、なのに———。
私は、リヴァイが、お洒落なショップが立ち並ぶ街の通りを歩いているのを見つけてしまった。
彼の隣には、見たことのない女性がいた。
私とは正反対で、守ってあげたくなるようなタイプで、女の私から見てもとても可愛い。
彼女は、リヴァイの隣で、とても幸せそうに笑っていた。
染まる頬は、彼のことを好きだと言っているように見えた。
「彼女さんのことはどうするんですか?」
思わず、彼らに見つからないように背を向けて街路樹の影に隠れた私に、少し高めの可愛らしい声が聞こえて来た。
それに返事をした低い声が恋人のものだったおかげで、〝彼女〟というのが、たぶん、私のことだと理解出来てしまった。
彼らは、近くのベンチに腰を降ろすと、そこで話を始めてしまった。
「もうこんな関係は終わらせるつもりだ。」
「つもりつもりって、いつもそればっかりじゃないですか。」
彼女が、頬を膨らませて口を尖らせる。
それが可愛くて、可愛くて、私は、胸がズキズキと痛んだ。
「今度こそ本当だ。」
「絶対ですよ?いつまでも待って貰えると思ったら大間違いですからね?
いつまでも待たせる男なんて、こっちから捨てちゃうんだから。」
「別に待たせてるわけじゃねぇ。」
「またそんなこと言う。
捨てられてもいいんですか?」
「…それは困る。」
リヴァイが眉を顰める。
年下にしか見えない可愛らしい彼女に、リヴァイはたじたじのようだった。
彼女の方がリヴァイに恋をしているのかと思ったけれど、もしかすると、リヴァイの方が彼女に夢中なのかもしれない。
そんなことを思ってしまって、私は、自分の心臓を握った。
「なら、クリスマスに、ちゃんと言ってください。」
「あ?」
「クリスマスに、彼女さんにちゃんと言って
ケジメをつけてくださいって言ったんです。」
「そんなに急には——。」
「そしたら、堂々と一緒にいられるし、誰にも邪魔もされなくなるんですよ?
それが、リヴァイさんにとっても、一番の誕生日プレゼントになるでしょう?」
「…分かった。」
リヴァイが決意したように頷いた。
彼らは一体、何の話をしているのだろう。
リヴァイにとっての一番の誕生日プレゼントって、何だろう。
最近ずっと、彼に会えていないから、恋人が欲しいものも分からなくて、ひとりきりの週末に街を歩き回ってプレゼントを探した私とは違って、彼女は、リヴァイが一番欲しいものを知っているらしい。
あぁ、一番の誕生日プレゼントって、何なんだろう。
クリスマスに、リヴァイは、私に何をちゃんと言うのだろう。
それがどうして、一番の誕生日プレゼントに、なるのだろう———。