◇第十八話◇2人の見た夢
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怖い夢を見ていた―。
私は壁の中にいて、後ろにある門は開かれていた。
その門の向こうは真っ暗で、暗闇が広がるだけで怖くて、私は必死に眩しい光のある方に走ろうとするのだけれど、うまく足が動かない。
こっちにおいで―。
ヒルラの声がした。そこには、母親や父親、兄弟だけではなくて、ルーカスの姿も見えた。
あの光の中には、私の大切にしていたものがすべてある。
でも、どんなに追いかけても追いかけても、私は彼らに追いつけない。
後ろから迫りくる闇の中に、大きな手が見えた。
それは今にも私に襲い掛かろうとしていて、手の向こうにはこの世のものとは思えないほどにおぞましい顔をした巨人。
誰かが言う。
お前が倒さないで誰がやる―。
家族や友人、大切な人を巨人に食われてもいいのか―。
そんなの嫌だ。嫌に決まっている。
だから、私は兵士になった。
本当にそうなの。
私は兵士になったのか。
本当に兵士になったのだろうか。
嫌だ。兵士にはなりたくない。
みんなのところにいたい。
『私をおいて行かないでっ!いやだ、行かないで!怖いの…っ。』
必死に叫ぶ声さえも、うまく出ずに彼らには届かない。
光の向こうへと消えていく彼ら。
後ろから迫りくるおぞましい闇と巨人。
必死に伸ばす手を、誰かが掴まえてくれた。
強く握りしめられた途端に、辺りは真っ白い光に包まれ、気づけば私は白い砂の上に座っていた。
隣に座るのは、さっき私の手を握りしめてくれた誰かだろうか。
光が眩しくて顔が見えない。
私達が座る白い砂は大きな絨毯みたいで、とても座り心地が良い。
砂の先には見たこともない大きな湖があった。
地平線の向こうにも繋がる終わりのない湖、太陽の光が水に反射してキラキラ輝き、とても綺麗だ。
この世で最も美しい宝石を見ているみたいな―。
もしかして、ここは壁の外の世界なのだろうか。
壁の外の世界には、地平線の向こうまで続く美しい風景が広がっているのだろうか。
見てみたい。
いつか、見てみたい。
今、隣に座って、幸せそうに地平線の向こうを眺める誰かと、私はいつかきっと―。
悪夢を、幸せな今に変えてくれた誰かときっと―。
私は壁の中にいて、後ろにある門は開かれていた。
その門の向こうは真っ暗で、暗闇が広がるだけで怖くて、私は必死に眩しい光のある方に走ろうとするのだけれど、うまく足が動かない。
こっちにおいで―。
ヒルラの声がした。そこには、母親や父親、兄弟だけではなくて、ルーカスの姿も見えた。
あの光の中には、私の大切にしていたものがすべてある。
でも、どんなに追いかけても追いかけても、私は彼らに追いつけない。
後ろから迫りくる闇の中に、大きな手が見えた。
それは今にも私に襲い掛かろうとしていて、手の向こうにはこの世のものとは思えないほどにおぞましい顔をした巨人。
誰かが言う。
お前が倒さないで誰がやる―。
家族や友人、大切な人を巨人に食われてもいいのか―。
そんなの嫌だ。嫌に決まっている。
だから、私は兵士になった。
本当にそうなの。
私は兵士になったのか。
本当に兵士になったのだろうか。
嫌だ。兵士にはなりたくない。
みんなのところにいたい。
『私をおいて行かないでっ!いやだ、行かないで!怖いの…っ。』
必死に叫ぶ声さえも、うまく出ずに彼らには届かない。
光の向こうへと消えていく彼ら。
後ろから迫りくるおぞましい闇と巨人。
必死に伸ばす手を、誰かが掴まえてくれた。
強く握りしめられた途端に、辺りは真っ白い光に包まれ、気づけば私は白い砂の上に座っていた。
隣に座るのは、さっき私の手を握りしめてくれた誰かだろうか。
光が眩しくて顔が見えない。
私達が座る白い砂は大きな絨毯みたいで、とても座り心地が良い。
砂の先には見たこともない大きな湖があった。
地平線の向こうにも繋がる終わりのない湖、太陽の光が水に反射してキラキラ輝き、とても綺麗だ。
この世で最も美しい宝石を見ているみたいな―。
もしかして、ここは壁の外の世界なのだろうか。
壁の外の世界には、地平線の向こうまで続く美しい風景が広がっているのだろうか。
見てみたい。
いつか、見てみたい。
今、隣に座って、幸せそうに地平線の向こうを眺める誰かと、私はいつかきっと―。
悪夢を、幸せな今に変えてくれた誰かときっと―。