◇第十七話◇歓迎会
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全ての席を歩き回り、私はハンジさんの席に戻ってきた。
他の人達との交流を深めておいで、とハンジさんはよく言うけれど、ハンジ班の人達とちゃんと会うのは、実はこれが初めてだったりする。
ハンジ班に配属はされたが、毎日毎日、体力作りや訓練ばかりしていて、班行動をする時間はなかったせいだ。
きちんとした任務の場の前に、こうしてハンジさんの分隊の人達と自己紹介をする機会が出来たことについては、歓迎会があって本当に良かったと思う。
「私の名前はモブリット。ハンジ分隊長の下で副隊長をさせてもらっている。
君がまだ調査兵団に来る前に会ったことがあるんだけど、覚えてるかい?」
ハンジ分隊長の右腕であるモブリットさんのことなら、知っていた。
会ったことがあることも、もちろん覚えている。
「私を超硬質スチールで殺そうとした人ですよね?」
「え!?」
にこやかな笑顔の私に、モブリットさんは心底驚いた顔をした。
何か事情があったということは察しがついていると思われるハンジ班の人達に、人殺しかとからかわれて、必死に言い訳していて、面白い。
隣から、ナナバさんの「趣味が悪いね」という声がした。
そういえば、さっきエルドさんにも同じことを言われた。そして、今のナナバさんは、さっきのエルドさんと似たような顔をしている。
「兵士ってお堅くて、つまんない人達ばっかりだと思ってました。」
「それは心外だな、なまえ。
少なくとも調査兵団ではそんなやつ、探す方が難しいだろうよ。」
「そうみたいですね。」
ゲルガーさんの言葉に大きく頷き、私はおかしそうに笑う。
相変わらずの真面目な顔で、戦術を説いているエルヴィン団長の声が、さっきからだんだん大きくなってきている。
彼も酔っぱらってきたようだ。
その隣では、相変わらずおかしな持ち方でティーカップを持ち上げて、お酒の席で紅茶を飲んでいるリヴァイ兵長。
そのリヴァイ兵長に誠心誠意尽くして、紅茶のおかわりを注ぐ係に徹しているオルオ。
そんなオルオの話し方が気に入らなくて、注意しまくるペトラに、なぜか喧嘩が始まっているエルドとグンタ。
さっきからスルーしているけれど、相変わらず巨人の話を嬉々として延々と語るハンジさんもいる。
ミケさんにスンスンと匂いを嗅がれて、鼻で笑われるのにも慣れた。
駐屯兵団の3人もこれからのトロスト区のことについて真剣に話しながら、亡き仲間達への弔いを始めた。
みんな、これが私の歓迎会であることは覚えていないらしい。
本当に自由な人達だ。
私は、兵士が大っ嫌いだった。
さっき言ったように、堅くて、つまらない人達ばかりだと思っていた。
でも、今はもう違う。
兵士が好きになったわけではない。それは絶対に。
でも、私は、今ここにいる彼らが―。
「さぁっ!飲み明かしましょう!!」
なみなみにお酒を注いだグラスを掲げれば、酒好きの兵士達が一斉にグラスを上げた。
みんな、本当にいい笑顔をしている。
あぁ、本当に。
大好きだ。
他の人達との交流を深めておいで、とハンジさんはよく言うけれど、ハンジ班の人達とちゃんと会うのは、実はこれが初めてだったりする。
ハンジ班に配属はされたが、毎日毎日、体力作りや訓練ばかりしていて、班行動をする時間はなかったせいだ。
きちんとした任務の場の前に、こうしてハンジさんの分隊の人達と自己紹介をする機会が出来たことについては、歓迎会があって本当に良かったと思う。
「私の名前はモブリット。ハンジ分隊長の下で副隊長をさせてもらっている。
君がまだ調査兵団に来る前に会ったことがあるんだけど、覚えてるかい?」
ハンジ分隊長の右腕であるモブリットさんのことなら、知っていた。
会ったことがあることも、もちろん覚えている。
「私を超硬質スチールで殺そうとした人ですよね?」
「え!?」
にこやかな笑顔の私に、モブリットさんは心底驚いた顔をした。
何か事情があったということは察しがついていると思われるハンジ班の人達に、人殺しかとからかわれて、必死に言い訳していて、面白い。
隣から、ナナバさんの「趣味が悪いね」という声がした。
そういえば、さっきエルドさんにも同じことを言われた。そして、今のナナバさんは、さっきのエルドさんと似たような顔をしている。
「兵士ってお堅くて、つまんない人達ばっかりだと思ってました。」
「それは心外だな、なまえ。
少なくとも調査兵団ではそんなやつ、探す方が難しいだろうよ。」
「そうみたいですね。」
ゲルガーさんの言葉に大きく頷き、私はおかしそうに笑う。
相変わらずの真面目な顔で、戦術を説いているエルヴィン団長の声が、さっきからだんだん大きくなってきている。
彼も酔っぱらってきたようだ。
その隣では、相変わらずおかしな持ち方でティーカップを持ち上げて、お酒の席で紅茶を飲んでいるリヴァイ兵長。
そのリヴァイ兵長に誠心誠意尽くして、紅茶のおかわりを注ぐ係に徹しているオルオ。
そんなオルオの話し方が気に入らなくて、注意しまくるペトラに、なぜか喧嘩が始まっているエルドとグンタ。
さっきからスルーしているけれど、相変わらず巨人の話を嬉々として延々と語るハンジさんもいる。
ミケさんにスンスンと匂いを嗅がれて、鼻で笑われるのにも慣れた。
駐屯兵団の3人もこれからのトロスト区のことについて真剣に話しながら、亡き仲間達への弔いを始めた。
みんな、これが私の歓迎会であることは覚えていないらしい。
本当に自由な人達だ。
私は、兵士が大っ嫌いだった。
さっき言ったように、堅くて、つまらない人達ばかりだと思っていた。
でも、今はもう違う。
兵士が好きになったわけではない。それは絶対に。
でも、私は、今ここにいる彼らが―。
「さぁっ!飲み明かしましょう!!」
なみなみにお酒を注いだグラスを掲げれば、酒好きの兵士達が一斉にグラスを上げた。
みんな、本当にいい笑顔をしている。
あぁ、本当に。
大好きだ。