◇第百五十一話◇未来を憂う月
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明日も朝から会議のあるリヴァイ兵長だったけれど、今夜は両親の誘いに甘えて泊っていくことになった。
夕飯の後、私とリヴァイ兵長は夜の散歩に出かけた。
このあたりは被害がなかったおかげで、以前来たときと景色は何も変わっていない。
広い芝生の上にふたりで並んで仰向けに横になれば、綺麗な丸い月が私達を見下ろしていた。
淡い月明かりは、相変わらず優しく、傷ついた街を照らし続けている。
月を見上げながら、私はリヴァイ兵長に話しかける。
「ねぇ、リヴァイ兵長。」
「ん?」
「喧嘩を吹っかけてもいいですか。」
「あぁ、恋人様のお好きなように。」
リヴァイ兵長の声が、面白そうな声色に変わった。
恋人から喧嘩を吹っかけられる前に、楽しいと思えるのなんてこの人くらいだ。
それが、私はすごく嬉しかった。
とても強い絆が、そこにある気がしてー。
「私のためなんて勝手に決めて手を放した挙句、人類の希望のエレンを命懸けで助けたり
超超超大型巨人倒そうとしたり、必ず迎えに行くって言った恋人をほったらかして
人類のために獣の巨人と戦ったり、カッコ良すぎですっ!」
上半身だけ起こした身体を芝生に置いた両手で支えながら、リヴァイ兵長の顔を覗き込む。
怒ったような私の顔と台詞、どっちにかは分からないけれど、リヴァイ兵長は驚いたように目を見開いた後、スッと優しく細めた。
「あぁ、悪かったな。心配ばかりさせた。」
リヴァイ兵長の手が、私の頬に触れる。
夜風に冷えた私の頬にはとても温かくて、気持ちがいい。
「じゃあ、仲直りしましょう。」
「あぁ、それがいい。喧嘩の後は、早急に仲直りが必要だ。」
リヴァイ兵長はまた真面目な顔で冗談を言う。
どうせ、喧嘩しているつもりなんてこれっぽっちもないくせにー。
私だってこれは、ただの口実なのだけれどー。
だって、本当はすごく寂しかった。不安だった。
会いたくて会いたくて、でも、迎えには来てくれなかった。
言いたいことなんて山ほどあったはずなのに、顔を見たら嬉しくて愛おしくて、すっかり忘れてしまった。
そして、残った言葉はもうひとつしかない。
「リヴァイ、愛してる。」
私が見つめるリヴァイ兵長の瞳が、さっきとは比べものにならないくらいに見開いた。
そして、その瞳はやっぱりとても優しく細くなって、ゆっくりと上がる手が、私の頬に触れた。
その手は優しくて、とても愛おしそうに、私の頬を撫でる。
「俺も愛してる。永遠に。」
今度は、驚かされたのは私だったと思う。
リヴァイ兵長が、未来に繋がるような言葉を口にしたのは初めてだったはずだからー。
そんな言葉の後にキスをくれるなんて、まるで、永遠の愛の誓いのキスみたいだ。
そっと唇が離れると、リヴァイ兵長はとても愛おしそうに私を抱き寄せた。
芝生の上で身体が重なって、至近距離で見つめ合う。
今だって、こんなに近くにリヴァイ兵長の顔があると、ドキドキするし、まだ緊張する。
でもどうしてだろう。
すごく、安心するのだ。
「心臓の音が、重なってますね。」
「あぁ、そうやって一緒に生きよう。」
もう一度、唇が重なる。
共に鼓動する心臓の音が、私達の耳にずっとずっと聞こえてくれますようにー。
夕飯の後、私とリヴァイ兵長は夜の散歩に出かけた。
このあたりは被害がなかったおかげで、以前来たときと景色は何も変わっていない。
広い芝生の上にふたりで並んで仰向けに横になれば、綺麗な丸い月が私達を見下ろしていた。
淡い月明かりは、相変わらず優しく、傷ついた街を照らし続けている。
月を見上げながら、私はリヴァイ兵長に話しかける。
「ねぇ、リヴァイ兵長。」
「ん?」
「喧嘩を吹っかけてもいいですか。」
「あぁ、恋人様のお好きなように。」
リヴァイ兵長の声が、面白そうな声色に変わった。
恋人から喧嘩を吹っかけられる前に、楽しいと思えるのなんてこの人くらいだ。
それが、私はすごく嬉しかった。
とても強い絆が、そこにある気がしてー。
「私のためなんて勝手に決めて手を放した挙句、人類の希望のエレンを命懸けで助けたり
超超超大型巨人倒そうとしたり、必ず迎えに行くって言った恋人をほったらかして
人類のために獣の巨人と戦ったり、カッコ良すぎですっ!」
上半身だけ起こした身体を芝生に置いた両手で支えながら、リヴァイ兵長の顔を覗き込む。
怒ったような私の顔と台詞、どっちにかは分からないけれど、リヴァイ兵長は驚いたように目を見開いた後、スッと優しく細めた。
「あぁ、悪かったな。心配ばかりさせた。」
リヴァイ兵長の手が、私の頬に触れる。
夜風に冷えた私の頬にはとても温かくて、気持ちがいい。
「じゃあ、仲直りしましょう。」
「あぁ、それがいい。喧嘩の後は、早急に仲直りが必要だ。」
リヴァイ兵長はまた真面目な顔で冗談を言う。
どうせ、喧嘩しているつもりなんてこれっぽっちもないくせにー。
私だってこれは、ただの口実なのだけれどー。
だって、本当はすごく寂しかった。不安だった。
会いたくて会いたくて、でも、迎えには来てくれなかった。
言いたいことなんて山ほどあったはずなのに、顔を見たら嬉しくて愛おしくて、すっかり忘れてしまった。
そして、残った言葉はもうひとつしかない。
「リヴァイ、愛してる。」
私が見つめるリヴァイ兵長の瞳が、さっきとは比べものにならないくらいに見開いた。
そして、その瞳はやっぱりとても優しく細くなって、ゆっくりと上がる手が、私の頬に触れた。
その手は優しくて、とても愛おしそうに、私の頬を撫でる。
「俺も愛してる。永遠に。」
今度は、驚かされたのは私だったと思う。
リヴァイ兵長が、未来に繋がるような言葉を口にしたのは初めてだったはずだからー。
そんな言葉の後にキスをくれるなんて、まるで、永遠の愛の誓いのキスみたいだ。
そっと唇が離れると、リヴァイ兵長はとても愛おしそうに私を抱き寄せた。
芝生の上で身体が重なって、至近距離で見つめ合う。
今だって、こんなに近くにリヴァイ兵長の顔があると、ドキドキするし、まだ緊張する。
でもどうしてだろう。
すごく、安心するのだ。
「心臓の音が、重なってますね。」
「あぁ、そうやって一緒に生きよう。」
もう一度、唇が重なる。
共に鼓動する心臓の音が、私達の耳にずっとずっと聞こえてくれますようにー。