◇第百四十話◇ウォール・ローゼ突破
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空はもう真っ暗になっていた。
ライナーとベルトルトの南班は、空いた穴を探すために壁沿いを馬に乗って進んでいると思われる。
月明かりのおかげでだいぶ明るいけれど、私が持つランタンの灯りがなければ、危険であることに変わりはない。
ミケ分隊長と私が鍵でも閉めたかのように口を閉ざしているのは、いつ現れてもおかしくない巨人に緊張を隠し切れずにいるからだ。
でも、今のところ、ランタンの灯りを灯す先におかしなところはない。
本当にウォール・ローゼは突破されたのかと疑ってしまうくらいにー。
いや、私も実際に巨人を見ているから、ウォール・ローゼが突破されたことは理解しているのだ。
それでもー。
「何かがおかしいな。
あれだけいた巨人が一体もいない上、壁の穴も見つからない。」
「もっと先に穴があいてるのかもしれないです。」
「あぁ、そうだな。その可能性もないわけではない。
だが、それにしても巨人に遭遇しなさすぎだ。
それに、あの村に残っていた巨人。あれのことがどうも気になる。」
「あぁ…。動けなかった巨人ですね。」
南班が向かった村をひとつひとつ探しているときに、巨人に踏み荒らされた村を見つけた。
家屋は破壊され、村人は誰も残っていなかった。
人が死んだのなら、血や遺体が散乱していてもおかしくないし、今までそういう現場を何度も見てきた。
でも、その村は本当に、誰も残っていなかった。
逃げてくれたのかと喜んだ私だったけれど、ミケ分隊長が馬が繋がれたままになっているのを見つけた。
馬に乗らないで逃げるーそんなことあるだろうか。
それに、ミケ分隊長の言うように、本当にライナーとベルトルトが知性のある巨人なら、なぜウォール・ローゼが突破されたのか。
104期の新兵は一様に、巨人の襲来に驚いているようだったとミケ分隊長も言っていた。
やっぱり、ミケ分隊長の考えすぎー。
そう思いたい。
「スンスン・・・・。あっちだ。」
ミケ分隊長が向いた先に、城跡のようなものが見えた。
そこから、巨人の匂いに混じってナナバさん達の匂いもしたそうだ。
「前世は犬の神様ですか?」
「褒め言葉として受け取ろう。」
私達は、ナナバさん達が巨人と交戦中だと思われる城跡へと急いだ。
ライナーとベルトルトの南班は、空いた穴を探すために壁沿いを馬に乗って進んでいると思われる。
月明かりのおかげでだいぶ明るいけれど、私が持つランタンの灯りがなければ、危険であることに変わりはない。
ミケ分隊長と私が鍵でも閉めたかのように口を閉ざしているのは、いつ現れてもおかしくない巨人に緊張を隠し切れずにいるからだ。
でも、今のところ、ランタンの灯りを灯す先におかしなところはない。
本当にウォール・ローゼは突破されたのかと疑ってしまうくらいにー。
いや、私も実際に巨人を見ているから、ウォール・ローゼが突破されたことは理解しているのだ。
それでもー。
「何かがおかしいな。
あれだけいた巨人が一体もいない上、壁の穴も見つからない。」
「もっと先に穴があいてるのかもしれないです。」
「あぁ、そうだな。その可能性もないわけではない。
だが、それにしても巨人に遭遇しなさすぎだ。
それに、あの村に残っていた巨人。あれのことがどうも気になる。」
「あぁ…。動けなかった巨人ですね。」
南班が向かった村をひとつひとつ探しているときに、巨人に踏み荒らされた村を見つけた。
家屋は破壊され、村人は誰も残っていなかった。
人が死んだのなら、血や遺体が散乱していてもおかしくないし、今までそういう現場を何度も見てきた。
でも、その村は本当に、誰も残っていなかった。
逃げてくれたのかと喜んだ私だったけれど、ミケ分隊長が馬が繋がれたままになっているのを見つけた。
馬に乗らないで逃げるーそんなことあるだろうか。
それに、ミケ分隊長の言うように、本当にライナーとベルトルトが知性のある巨人なら、なぜウォール・ローゼが突破されたのか。
104期の新兵は一様に、巨人の襲来に驚いているようだったとミケ分隊長も言っていた。
やっぱり、ミケ分隊長の考えすぎー。
そう思いたい。
「スンスン・・・・。あっちだ。」
ミケ分隊長が向いた先に、城跡のようなものが見えた。
そこから、巨人の匂いに混じってナナバさん達の匂いもしたそうだ。
「前世は犬の神様ですか?」
「褒め言葉として受け取ろう。」
私達は、ナナバさん達が巨人と交戦中だと思われる城跡へと急いだ。