◇第百十九話◇心配してくれる人達を怒らせた
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もうすぐ、ジーニー達の裁判が始まる。
憲兵団に身柄を拘束されたときには、黒幕の存在を話していたらしいけれど、今は全ての罪を自分達の独断で行ったものだと認めているようだった。
その話を、ハンジさんの執務室兼自室に呼び出された私は、今初めて知った。
その裁判に、私が被害者として出席することが決まったから、伝えておくのが良いと判断したのだろう。
「また、ルーカスだったってことですか?」
ショックだった。
そこまでして、私を殺したいと思っていたなんて。
そんなに、憎まれていたなんて。
優しく微笑むルーカスは、もういない。
いや、そもそも、そんなルーカスはいたのだろうか。
私が知っていると思っていた王子様は、私の知らない正体を持っていただけなのかもしれない。
でも、彼にここまで私を憎ませたのは、他の誰でもなく私だ。
それが何よりも、ショックだったのかもしれない。
「そうだろうね。その話が表に出る前に消えたってことは、
憲兵団にもヤツの息がかかったやつがいるってことだ。
とりあえず、ストヘス区への出向はエルヴィンとリヴァイもついていくから、絶対に離れないように。」
「了解です。」
ハンジさんが、なぜ、握り潰された真相を話したのかを理解し、私は敬礼で応える。
まだ私を殺そうと狙っているかもしれないから、気をつけろということなのだろう。
でも、それなら問題ない。
だってー。
「でも、もう、ルーカスは諦めたと思いますよ。」
「分からないだろ、そんなの。」
「大丈夫です。だって、あの後すぐの壁外任務で私が生きて帰ったら
もう諦めるって言ってくれましたから。」
「は?」
「だから、あのとき、リヴァイ兵長の英雄の新聞記事出すようにお願いした時に
交換条件として出されたんです。次の壁外任務で私が生きて帰ったら諦めるけど、
もし、私が死んだら調査兵団を潰すって。で、私、生きて帰ったんで。」
自慢気にニッと笑った。
それなのに、ハンジさんは、呆然とした顔をしていて、それが次第に青い顔に変わって、最終的に沸騰したみたいに真っ赤になってー。
「なまえ~~~~~ッ!!!!!
どうして、そんな大事なことをずっと黙ってたんだッ!?!?!?」
ハンジさんが、デスクを両手でバンッと叩いた。
マズい、すごく怒っている。怒っていらっしゃる。
「えっと…、必要ないと…、判断しました…。」
「勝手にするなッ!!!」
「ヒーーッ!ごめんなさいっ!!」
猛烈に怒り狂うハンジさんに、私は必死に頭を下げる。
そこへ、仕事を頼まれていたモブリットさんがやってきて、助けてもらえるかと思ったらー。
「聞いてくれよ!!モブリット!!
なまえったら、かくかくしかじかでッ!!!!」
怒り狂う理由を早口で捲し立てたハンジさんの話を、モブリットさんはすぐに理解した。
そしてー。
「なまえッ!!!どうしてそんな大事なことを黙ってたんだッ!?!?!?」
全く同じセリフで、全く同じ顔で、猛烈に怒鳴られた。
モブリットさんも、怒ることがあるらしいー。
「聞いてるのかッ!?」
「はぃぃぃぃぃぃッ!!!」
普段、穏やかな人ほど怒ると怖いというのは、本当の話だ。
憲兵団に身柄を拘束されたときには、黒幕の存在を話していたらしいけれど、今は全ての罪を自分達の独断で行ったものだと認めているようだった。
その話を、ハンジさんの執務室兼自室に呼び出された私は、今初めて知った。
その裁判に、私が被害者として出席することが決まったから、伝えておくのが良いと判断したのだろう。
「また、ルーカスだったってことですか?」
ショックだった。
そこまでして、私を殺したいと思っていたなんて。
そんなに、憎まれていたなんて。
優しく微笑むルーカスは、もういない。
いや、そもそも、そんなルーカスはいたのだろうか。
私が知っていると思っていた王子様は、私の知らない正体を持っていただけなのかもしれない。
でも、彼にここまで私を憎ませたのは、他の誰でもなく私だ。
それが何よりも、ショックだったのかもしれない。
「そうだろうね。その話が表に出る前に消えたってことは、
憲兵団にもヤツの息がかかったやつがいるってことだ。
とりあえず、ストヘス区への出向はエルヴィンとリヴァイもついていくから、絶対に離れないように。」
「了解です。」
ハンジさんが、なぜ、握り潰された真相を話したのかを理解し、私は敬礼で応える。
まだ私を殺そうと狙っているかもしれないから、気をつけろということなのだろう。
でも、それなら問題ない。
だってー。
「でも、もう、ルーカスは諦めたと思いますよ。」
「分からないだろ、そんなの。」
「大丈夫です。だって、あの後すぐの壁外任務で私が生きて帰ったら
もう諦めるって言ってくれましたから。」
「は?」
「だから、あのとき、リヴァイ兵長の英雄の新聞記事出すようにお願いした時に
交換条件として出されたんです。次の壁外任務で私が生きて帰ったら諦めるけど、
もし、私が死んだら調査兵団を潰すって。で、私、生きて帰ったんで。」
自慢気にニッと笑った。
それなのに、ハンジさんは、呆然とした顔をしていて、それが次第に青い顔に変わって、最終的に沸騰したみたいに真っ赤になってー。
「なまえ~~~~~ッ!!!!!
どうして、そんな大事なことをずっと黙ってたんだッ!?!?!?」
ハンジさんが、デスクを両手でバンッと叩いた。
マズい、すごく怒っている。怒っていらっしゃる。
「えっと…、必要ないと…、判断しました…。」
「勝手にするなッ!!!」
「ヒーーッ!ごめんなさいっ!!」
猛烈に怒り狂うハンジさんに、私は必死に頭を下げる。
そこへ、仕事を頼まれていたモブリットさんがやってきて、助けてもらえるかと思ったらー。
「聞いてくれよ!!モブリット!!
なまえったら、かくかくしかじかでッ!!!!」
怒り狂う理由を早口で捲し立てたハンジさんの話を、モブリットさんはすぐに理解した。
そしてー。
「なまえッ!!!どうしてそんな大事なことを黙ってたんだッ!?!?!?」
全く同じセリフで、全く同じ顔で、猛烈に怒鳴られた。
モブリットさんも、怒ることがあるらしいー。
「聞いてるのかッ!?」
「はぃぃぃぃぃぃッ!!!」
普段、穏やかな人ほど怒ると怖いというのは、本当の話だ。